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・【03 恋愛】
・
俺はLIMEでメッセージを送ろうとしたその時だった。ちょうどのタイミングで彼女から連絡が来た。
『別れます ごめんなさい 明日にはブロックします』
ちょ? は? いやいやいや、さすがにコミュ障過ぎるだろ。それで済まそうとしているわけ?
俺は即座に、
『いや一回会おう 会って話をしよう』
『自宅待機ですよね』
『じゃあオマエが来いよ』
俺はコンドームの袋を逆の手でイジリつつ、入力していく。
『私はもうサッカー部のエースじゃない秀哉とは付き合えません』
ついコンドームの袋を拳で強く叩いてしまった。これじゃ使えなくなるかも、とまだ冷静に考える脳はある。俺は賢いので。思考は常にオンの状態だ。
『とりあえず一回来いよ』
来たら絶対セックスしてやる。だから俺もこんなところで負けてられない。いわゆる負けられない戦いがここにあるってヤツだ。
『もう無理です ブロックします』
という文字が見えて、内心焦った。まさかここまでコミュ障だったとは!
『こういうのは対話で決めることだろ 親しき中にも礼儀ありってヤツだよ』
結局俺のメッセージには既読がつかず、最後に、
『セックスさせろよ』
と送っても、勿論既読はつかなかった。
何なんだよ、一体。オマエから告白してきて、まあヤレるならいいかと思って付き合った程度なのに調子乗ってんじゃねぇよ。振るのは絶対俺からだって相場が決まっているだろ。俺は今まで何も失言をしなかったからスクールカースト・トップなんだよ。俺を振る? は? 何様?
これは聖人君主の俺でも、さすがに腹が立ったので、ハメ撮りした画像をそのままネット上に匿名でアップロードすることにした。
勿論これはスレッドじゃなくて、Zでやる。SNSは陽キャがスレッドで、陰キャがZなので、陰キャのほうがハメ撮りは盛り上がるという正しい判断だ。
でも全然バズらなくて、結局素材がブスだったんだなと思って納得した。投稿は引用で『卒業写真を使ったディープフェイクです』と書いて、ちゃんと逃げ切れるようにした。
本当につまんねぇー。
そんなことを思っていると、今度は莉愛からのLIMEメッセージが届いて、なんと、
『結局付き合うことになってしまった』
ときて、俺は爆笑した。これは愉快痛快キンタマかいかいってヤツだ。つい俺が小学生の時に作った一発ギャグが心の中で出てしまった。
既に身の上話をしていて、話によると花田は『どうせ不登校になっても、自分ちの定食屋を継ぐからいい』ということらしい。ウケる。ダセェからウケる。
俺はやることも無いので、
『俺に報告いっぱいしてくれよ セックスしたら実況して』
とメッセージを送ると、
『最低 でも愚痴りたいから報告というか愚痴いっぱい送る』
ときて、何か俺が莉愛をハメ撮りするよりも、花田にハメ撮りされたほうがめっちゃ面白いな、と思えてきたので、まあいいとした。
莉愛からは毎日、日報のように届いて、俺の楽しみになった。
『好きなモノをいっぱい聞かれる 中学生の恋愛みたい』
莉愛の報告は意外と毒があって、読んでいて楽しい。俺だけのゴシップ誌って感じ。
『でも登校はもうしないらしい そんなヤツを本気で好きになるはずないでしょ』
おもろっ、やっぱ莉愛って面白い。すげぇその通り。痛快過ぎる。
『私が花田のこと好きって言うこと 脈絡が無いのにね それに気付かないから子供なんだと思う』
これはめっちゃ笑った。さすがの俺も爆笑した。でも同時に男ってそういうところあるよな、と自戒を込めて。
まあ自戒を込めてと言いながら、ただ周りを刺すだけの言葉を書いている陰キャはカスだけども、俺のは本当。
俺も本当に、全然そんな素振りの無い巨乳美人から告白されたら普通にOKするかもだし。危ねぇ。
『LIMEの連絡が激しいほうじゃないから助かる これで報告魔とかだったら絶対ウザい』
まあ莉愛は俺へ報告魔になっているけどな。もしかしたら俺に気があるのか? うわぁ、だとしたらアツい。
莉愛と本気の恋愛は絶対勃起する。
『束縛も特に無し まあ不登校が私を束縛出来るはずないけども』
これもパンチライン。めっちゃキマってるじゃん。さすが校舎裏でタバコ吸ってた女。バキバキにキマりにキマってる。
『家にいる間 ずっと定食屋の厨房で料理作っているらしい 何もしていないわけじゃないって』
定食屋やってるけども定職に就いていない、みたいなことまで言えよ。これは零点。俺ナツイ先生は厳しいからな。
『今度 手料理食べてほしいから定食屋に来てだって どうしよう』
どうしようじゃなくて行くなよ、キモいって断れよ。何ちょっと情沸いてんだよ。莉愛は俺のオナホであれ。
『花田が作るカツ丼 すごく美味しかった ちゃんと卵でとじているのに カツは揚げたてのサクサクが残っていて』
ずっと既読スルーしていたけども、これはさすがに返信してやるか。
あんま花田になびかれると、俺のセックス・チャンスが無くなってしまうから。
『おえー 花田なんて毎日シコってるだろうから 毎日シコってるヤツの手料理なんざよく食べられるな』
すると即座に莉愛から返信があり、
『そんなこと言わないでよ 考えていなかった』
ときて、ちゃんと喰らっているようでウキウキした。
というか実際寿司職人とかオナニーどうしてんだろう。大人になると全部セックス一本でやってんのかな? でも寿司職人はそんなモテねぇだろ。
やっぱ寿司とかは機械が握る回転寿司に限るな。オナニー死ぬほどしている寿司職人の寿司なんて食えるかよ。あとは女が握るとこならまだましか? でも女だってチンコ握るだろうし、じゃあブスの寿司職人のとこだけか。でもブスは性格が捻じ曲がっているから、そういう顔になっていくわけだから、じゃあやっぱ寿司は回転寿司でいいや。
そんなこんなで意外とすぐに二週間の自宅待機期間は終わり、登校となった。
すると、教室に着いたら、すぐ分かった。
それは周りから一層冷たい目で見られるようになっていたのだ。
別にオマエらカスなんざ鼻から眼中にねぇよ、と思っていたが、段々気分が悪くなっていき、小テストの点数も下がってしまった。体育は本調子のような動きが出来ず、そもそもパスが全然回って来なくて、意味が分からない。
俺の人生でこんなことは一度も無かったので、正直対応が出来ないまま、日々が過ぎていった。
何だか楽しみは莉愛からの愚痴LIMEしかなく、まるでこれじゃ陰キャみたいでキモいと自分で思ってしまった。
でもまあ不潔ではないので、髭が濃くなったりはしないが。でもこのままじゃ不潔により、体毛が濃くなったり、ハゲてしまうかもしれない。
さらに追い打ちをかけるように、莉愛からの愚痴LIMEの頻度が落ちていき、何なら、
『一郎って結構人生のこと考えているみたい』
とか、もしかしたら花田に対して好意的なことを書き始めていて、これじゃ莉愛とセックスも出来そうになくて、つらい。
というか何花田のこと一郎呼びしてんの? 意味分かんねぇ。俺をベッドの上で秀哉って呼べ。早く。
・【03 恋愛】
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俺はLIMEでメッセージを送ろうとしたその時だった。ちょうどのタイミングで彼女から連絡が来た。
『別れます ごめんなさい 明日にはブロックします』
ちょ? は? いやいやいや、さすがにコミュ障過ぎるだろ。それで済まそうとしているわけ?
俺は即座に、
『いや一回会おう 会って話をしよう』
『自宅待機ですよね』
『じゃあオマエが来いよ』
俺はコンドームの袋を逆の手でイジリつつ、入力していく。
『私はもうサッカー部のエースじゃない秀哉とは付き合えません』
ついコンドームの袋を拳で強く叩いてしまった。これじゃ使えなくなるかも、とまだ冷静に考える脳はある。俺は賢いので。思考は常にオンの状態だ。
『とりあえず一回来いよ』
来たら絶対セックスしてやる。だから俺もこんなところで負けてられない。いわゆる負けられない戦いがここにあるってヤツだ。
『もう無理です ブロックします』
という文字が見えて、内心焦った。まさかここまでコミュ障だったとは!
『こういうのは対話で決めることだろ 親しき中にも礼儀ありってヤツだよ』
結局俺のメッセージには既読がつかず、最後に、
『セックスさせろよ』
と送っても、勿論既読はつかなかった。
何なんだよ、一体。オマエから告白してきて、まあヤレるならいいかと思って付き合った程度なのに調子乗ってんじゃねぇよ。振るのは絶対俺からだって相場が決まっているだろ。俺は今まで何も失言をしなかったからスクールカースト・トップなんだよ。俺を振る? は? 何様?
これは聖人君主の俺でも、さすがに腹が立ったので、ハメ撮りした画像をそのままネット上に匿名でアップロードすることにした。
勿論これはスレッドじゃなくて、Zでやる。SNSは陽キャがスレッドで、陰キャがZなので、陰キャのほうがハメ撮りは盛り上がるという正しい判断だ。
でも全然バズらなくて、結局素材がブスだったんだなと思って納得した。投稿は引用で『卒業写真を使ったディープフェイクです』と書いて、ちゃんと逃げ切れるようにした。
本当につまんねぇー。
そんなことを思っていると、今度は莉愛からのLIMEメッセージが届いて、なんと、
『結局付き合うことになってしまった』
ときて、俺は爆笑した。これは愉快痛快キンタマかいかいってヤツだ。つい俺が小学生の時に作った一発ギャグが心の中で出てしまった。
既に身の上話をしていて、話によると花田は『どうせ不登校になっても、自分ちの定食屋を継ぐからいい』ということらしい。ウケる。ダセェからウケる。
俺はやることも無いので、
『俺に報告いっぱいしてくれよ セックスしたら実況して』
とメッセージを送ると、
『最低 でも愚痴りたいから報告というか愚痴いっぱい送る』
ときて、何か俺が莉愛をハメ撮りするよりも、花田にハメ撮りされたほうがめっちゃ面白いな、と思えてきたので、まあいいとした。
莉愛からは毎日、日報のように届いて、俺の楽しみになった。
『好きなモノをいっぱい聞かれる 中学生の恋愛みたい』
莉愛の報告は意外と毒があって、読んでいて楽しい。俺だけのゴシップ誌って感じ。
『でも登校はもうしないらしい そんなヤツを本気で好きになるはずないでしょ』
おもろっ、やっぱ莉愛って面白い。すげぇその通り。痛快過ぎる。
『私が花田のこと好きって言うこと 脈絡が無いのにね それに気付かないから子供なんだと思う』
これはめっちゃ笑った。さすがの俺も爆笑した。でも同時に男ってそういうところあるよな、と自戒を込めて。
まあ自戒を込めてと言いながら、ただ周りを刺すだけの言葉を書いている陰キャはカスだけども、俺のは本当。
俺も本当に、全然そんな素振りの無い巨乳美人から告白されたら普通にOKするかもだし。危ねぇ。
『LIMEの連絡が激しいほうじゃないから助かる これで報告魔とかだったら絶対ウザい』
まあ莉愛は俺へ報告魔になっているけどな。もしかしたら俺に気があるのか? うわぁ、だとしたらアツい。
莉愛と本気の恋愛は絶対勃起する。
『束縛も特に無し まあ不登校が私を束縛出来るはずないけども』
これもパンチライン。めっちゃキマってるじゃん。さすが校舎裏でタバコ吸ってた女。バキバキにキマりにキマってる。
『家にいる間 ずっと定食屋の厨房で料理作っているらしい 何もしていないわけじゃないって』
定食屋やってるけども定職に就いていない、みたいなことまで言えよ。これは零点。俺ナツイ先生は厳しいからな。
『今度 手料理食べてほしいから定食屋に来てだって どうしよう』
どうしようじゃなくて行くなよ、キモいって断れよ。何ちょっと情沸いてんだよ。莉愛は俺のオナホであれ。
『花田が作るカツ丼 すごく美味しかった ちゃんと卵でとじているのに カツは揚げたてのサクサクが残っていて』
ずっと既読スルーしていたけども、これはさすがに返信してやるか。
あんま花田になびかれると、俺のセックス・チャンスが無くなってしまうから。
『おえー 花田なんて毎日シコってるだろうから 毎日シコってるヤツの手料理なんざよく食べられるな』
すると即座に莉愛から返信があり、
『そんなこと言わないでよ 考えていなかった』
ときて、ちゃんと喰らっているようでウキウキした。
というか実際寿司職人とかオナニーどうしてんだろう。大人になると全部セックス一本でやってんのかな? でも寿司職人はそんなモテねぇだろ。
やっぱ寿司とかは機械が握る回転寿司に限るな。オナニー死ぬほどしている寿司職人の寿司なんて食えるかよ。あとは女が握るとこならまだましか? でも女だってチンコ握るだろうし、じゃあブスの寿司職人のとこだけか。でもブスは性格が捻じ曲がっているから、そういう顔になっていくわけだから、じゃあやっぱ寿司は回転寿司でいいや。
そんなこんなで意外とすぐに二週間の自宅待機期間は終わり、登校となった。
すると、教室に着いたら、すぐ分かった。
それは周りから一層冷たい目で見られるようになっていたのだ。
別にオマエらカスなんざ鼻から眼中にねぇよ、と思っていたが、段々気分が悪くなっていき、小テストの点数も下がってしまった。体育は本調子のような動きが出来ず、そもそもパスが全然回って来なくて、意味が分からない。
俺の人生でこんなことは一度も無かったので、正直対応が出来ないまま、日々が過ぎていった。
何だか楽しみは莉愛からの愚痴LIMEしかなく、まるでこれじゃ陰キャみたいでキモいと自分で思ってしまった。
でもまあ不潔ではないので、髭が濃くなったりはしないが。でもこのままじゃ不潔により、体毛が濃くなったり、ハゲてしまうかもしれない。
さらに追い打ちをかけるように、莉愛からの愚痴LIMEの頻度が落ちていき、何なら、
『一郎って結構人生のこと考えているみたい』
とか、もしかしたら花田に対して好意的なことを書き始めていて、これじゃ莉愛とセックスも出来そうになくて、つらい。
というか何花田のこと一郎呼びしてんの? 意味分かんねぇ。俺をベッドの上で秀哉って呼べ。早く。



