大浴場を出た私は、館内着に着替えてエレベーターで下の階へ降りた。ここには、休憩処と食事処がある。
食事処の前に、立て看板が出ていた。デカデカと書かれた文字に、首を傾げる。
「サ飯?」
あっ、確か、サウナの後に食べるご飯をサ飯っていうんだよね。
看板には、天丼やカツカレー、ラーメンなどのガッツリ系メニューの写真が載っている。確かに、たっぷり汗をかいた後は、こういう脂の多いボリュームのあるご飯が欲しくなるなぁ。
看板を眺めていると、お店の中からカレーの匂いが漂ってきた。食欲をそそるスパイスの匂いが鼻先をくすぐり、思わず、お腹がキュルルと音を立てる。
ああ、なんて分かりやすい最適解!
気付けば、無かったはずの食欲がすっかり復活している。
今日の夕食はカツカレーで決まり! はやる気持ちを抑えて、私は食事処へと入った。
席に案内され、備え付けのタブレットで注文を済ませる。辺りを見渡すと、私と同じ館内着姿の人の他に、仕事帰りらしききっちりした服装の人もいた。テーブル上の小さなPOPに、「食事処のみのご利用もOK!」と書いてある。
このエリアは会社も多いもんね。仕事帰りの夕食にも使えるとは、結構、穴場かも。お互い、お仕事お疲れさまです!
と、私の嗅覚が、再びカレーの匂いをキャッチする。
「お待たせしました。ご注文のカツカレーです」
「ありがとうございます!」
目の前に置かれた、ボリュームたっぷりのカツカレー。思わず、私のお腹が本日二度目の音を立てた。店員さんに聞かれてなきゃいいけど……。
「いっただっきま〜す」
湧き立つ食欲に、スマホで写真を撮るのも忘れてスプーンを手にする。まずはカレーライスをひとすくい。大口を開けて、パクッと食べた。濃厚なカレールーの味が、私の身体をじわじわと満たしてゆく。
「ん〜」
満足の声が漏れる。温活のおかげもあってか、いつも食べるカレーよりも味がしっかりしていて、より美味しく感じた。
「お次はカツ〜」
スプーンでカツを強引にひとくちサイズに切って、カレーライスと共に口に運ぶ。ザクッとした歯ごたえと、中からジュッとにじみ出る脂。こってりしたカレールーがジューシーなカツと上手く調和し、さらに、それら二つを受け止めてくれるライスの存在。
これぞ、今の私が求めていたサ飯! 最高!
「フフッ」
笑みがこぼれる。ここに来てからというもの、ひとりごとが激しい。リラックスし過ぎて、理性が破壊されたのかも……?
それから、私は一心不乱にカツカレーを食べ進め、見事に完食した。心地良い満腹感が身体を覆う。
そして、気付く。人生の選択肢って、生き方とか仕事とか、大きいものだけじゃないのかもって。
食事処の前に、立て看板が出ていた。デカデカと書かれた文字に、首を傾げる。
「サ飯?」
あっ、確か、サウナの後に食べるご飯をサ飯っていうんだよね。
看板には、天丼やカツカレー、ラーメンなどのガッツリ系メニューの写真が載っている。確かに、たっぷり汗をかいた後は、こういう脂の多いボリュームのあるご飯が欲しくなるなぁ。
看板を眺めていると、お店の中からカレーの匂いが漂ってきた。食欲をそそるスパイスの匂いが鼻先をくすぐり、思わず、お腹がキュルルと音を立てる。
ああ、なんて分かりやすい最適解!
気付けば、無かったはずの食欲がすっかり復活している。
今日の夕食はカツカレーで決まり! はやる気持ちを抑えて、私は食事処へと入った。
席に案内され、備え付けのタブレットで注文を済ませる。辺りを見渡すと、私と同じ館内着姿の人の他に、仕事帰りらしききっちりした服装の人もいた。テーブル上の小さなPOPに、「食事処のみのご利用もOK!」と書いてある。
このエリアは会社も多いもんね。仕事帰りの夕食にも使えるとは、結構、穴場かも。お互い、お仕事お疲れさまです!
と、私の嗅覚が、再びカレーの匂いをキャッチする。
「お待たせしました。ご注文のカツカレーです」
「ありがとうございます!」
目の前に置かれた、ボリュームたっぷりのカツカレー。思わず、私のお腹が本日二度目の音を立てた。店員さんに聞かれてなきゃいいけど……。
「いっただっきま〜す」
湧き立つ食欲に、スマホで写真を撮るのも忘れてスプーンを手にする。まずはカレーライスをひとすくい。大口を開けて、パクッと食べた。濃厚なカレールーの味が、私の身体をじわじわと満たしてゆく。
「ん〜」
満足の声が漏れる。温活のおかげもあってか、いつも食べるカレーよりも味がしっかりしていて、より美味しく感じた。
「お次はカツ〜」
スプーンでカツを強引にひとくちサイズに切って、カレーライスと共に口に運ぶ。ザクッとした歯ごたえと、中からジュッとにじみ出る脂。こってりしたカレールーがジューシーなカツと上手く調和し、さらに、それら二つを受け止めてくれるライスの存在。
これぞ、今の私が求めていたサ飯! 最高!
「フフッ」
笑みがこぼれる。ここに来てからというもの、ひとりごとが激しい。リラックスし過ぎて、理性が破壊されたのかも……?
それから、私は一心不乱にカツカレーを食べ進め、見事に完食した。心地良い満腹感が身体を覆う。
そして、気付く。人生の選択肢って、生き方とか仕事とか、大きいものだけじゃないのかもって。



