気丈に振舞ってはいるが、彼女は震えていた。
私に会えたから…とは烏滸がましくて言えないけれど、それでも家族以外の人と会えるだけでも
心が少し楽になるような気はする。
そんな安堵感から彼女の顔から緊張が解け、綻んだのかもしれない。
それだけでも今日、この雨の中、お見舞いに来た意味はあったのかな?と思う。
私がお見舞いに来ていないときの彼女の状態は知らない。
ただ、きっと卑屈になっているんだろうな、ということは容易に想像できる。
私は明るく元気な彼女以外の姿を今まで見たことがなかった。
だからそれが当たり前だし、普段もそんな感じなんだろうなと思っていた。
だけど、現実は全然そんなことはなくて、家にいるときは寡黙であまり自分のことを話さないらしい。
もちろん、友達のことも。
だから、私のことはささかわの両親にはあまり認知されていない。
両親はどうやら忙しいらしく、私がお見舞いに来るときに出会ったことがない。
両親がささかわに対して淡泊だとは思わない。
ただ、病気の治療費や入院費など、いろいろかかるだろうからそういうものの捻出のため、仕事を多くこなしているのだろう。
仕方ないこととはいえ、それがかえって彼女を孤立させてしまっている。
だから、せめて私が極力お見舞いにいって、彼女の寂しさを少しでも埋められたらなぁ…と思い、今もこうして通い続けている。
もちろん、単純に私がささかわに会いたいという純粋な理由もあるわけですが…(笑)
そんな裏事情を知ってか知らずか、彼女はお見舞いに来るたび、お礼をいってくる。
『今日もきてくれてありがとうね?』
私はただ、君に会いたいだけなのだ。
「いいのいいの。一人でいるより二人でいた方が楽しいでしょ!」
こうして他愛ない会話をしたいだけなのだ。
「今日はね~音楽の授業で少年時代をやったんだよ!」
「リコーダーはやっぱりちょっと難しいっ」
『君は音楽が好きなわりに楽器を演奏したり、歌を歌うのはあまり得意じゃないよね』
ふふふ、と彼女が笑う。
作り笑顔じゃない、本物。
これだ、これが見たいんだ。
張りぼてじゃない、心の底から笑ってくれる、彼女の笑顔。
それがたまらなく好きだ。
それを見るためなら私はなんだってしたい。
気を使わなくてもいい、純粋な笑顔。
それが、いい。
私に会えたから…とは烏滸がましくて言えないけれど、それでも家族以外の人と会えるだけでも
心が少し楽になるような気はする。
そんな安堵感から彼女の顔から緊張が解け、綻んだのかもしれない。
それだけでも今日、この雨の中、お見舞いに来た意味はあったのかな?と思う。
私がお見舞いに来ていないときの彼女の状態は知らない。
ただ、きっと卑屈になっているんだろうな、ということは容易に想像できる。
私は明るく元気な彼女以外の姿を今まで見たことがなかった。
だからそれが当たり前だし、普段もそんな感じなんだろうなと思っていた。
だけど、現実は全然そんなことはなくて、家にいるときは寡黙であまり自分のことを話さないらしい。
もちろん、友達のことも。
だから、私のことはささかわの両親にはあまり認知されていない。
両親はどうやら忙しいらしく、私がお見舞いに来るときに出会ったことがない。
両親がささかわに対して淡泊だとは思わない。
ただ、病気の治療費や入院費など、いろいろかかるだろうからそういうものの捻出のため、仕事を多くこなしているのだろう。
仕方ないこととはいえ、それがかえって彼女を孤立させてしまっている。
だから、せめて私が極力お見舞いにいって、彼女の寂しさを少しでも埋められたらなぁ…と思い、今もこうして通い続けている。
もちろん、単純に私がささかわに会いたいという純粋な理由もあるわけですが…(笑)
そんな裏事情を知ってか知らずか、彼女はお見舞いに来るたび、お礼をいってくる。
『今日もきてくれてありがとうね?』
私はただ、君に会いたいだけなのだ。
「いいのいいの。一人でいるより二人でいた方が楽しいでしょ!」
こうして他愛ない会話をしたいだけなのだ。
「今日はね~音楽の授業で少年時代をやったんだよ!」
「リコーダーはやっぱりちょっと難しいっ」
『君は音楽が好きなわりに楽器を演奏したり、歌を歌うのはあまり得意じゃないよね』
ふふふ、と彼女が笑う。
作り笑顔じゃない、本物。
これだ、これが見たいんだ。
張りぼてじゃない、心の底から笑ってくれる、彼女の笑顔。
それがたまらなく好きだ。
それを見るためなら私はなんだってしたい。
気を使わなくてもいい、純粋な笑顔。
それが、いい。

