笹と川のせせらぎ

最近彼女は元気がない。
手術をすると言っていた。
やはり具合が悪いのだろうか…
具合が悪いのにお見舞いにきてもいいのだろうか?
ふと、そんなことが脳裏に浮かぶが、彼女と会えないのは私が耐えられない。
だからやっぱり来てしまう。

今日は家族と出かけたときのお土産もあるんだ。
絶対行ってやる!
そう心に誓って、病院まできた。

「ささ、いる?」
『またきたのー?』
『君も毎度来るなんて暇だね』

そう言ってはいるが、彼女はどこか嬉しそうだった。

「今日はちょっと元気そう」
『そう見える?君の目は節穴か!』

そう言ってチョップしてくる。

『実は今、すっごくだるい。ダルダルだよ』
『ちょっと吐き気もするんだよね』
『だけど…君の顔みたら少し良くなったかも』

「きてよかったー!」
「僕のおかげで元気なったんだね」
『そ、そうかもね?』
「そういえば…」

リュックの中をガサゴソし、

「これ、ささにあげる!」

そう言って彼女に渡したのは親指大くらいの小瓶に星の砂が詰まったアクセサリー

「ささ、海いけなそうだから…お守り」
「君の手術が上手くいきますよーにって!」
『君は…いつも優しいね』
『突き放そうと思ってもボクにはできないや』

そう言ってお土産を受け取る。

『綺麗だねぇ』
『ありがとう!お守りにするね』

「ささが元気になりますように…」
『ばっかぁ。声に出したら恥ずかしいでしょ!』
「これできっと大丈夫」
『あ、ありがと』

きっと元気になる。
そう信じて……



そうして運命の日。
手術は無事終わった。