笹と川のせせらぎ

あれから何日経っただろう。
新しくなる秘密基地に向けて準備をしていた。
まずは下地。
近くにスーパーがないので自宅からせっせと段ボールを運び込む日々が続いた。
きっとそれが一番大変だった。
小学生にとって自分の背丈くらいもある段ボールを運ぶのは苦労した。

「重い~。。。!」

段ボールは見た目以上に重い。
その分、紙なのに頑丈なので文句は言えない。
子供にとって段ボールに勝るアイテムはないと思う。
ときに武器になったり、防具になったり、加工もしやすいので、無敵の素材なのだ。
いくら彼女が男勝りだからといって、彼女にこういう重たいものをもたせるわけにはいかないので、
段ボール担当は私が率先して買って出たわけだが。。。
せめて協力すればよかったかな?なんて少しの甘えが出たりもしたが、
男に二言はないので、もくもくと自分の仕事をこなす。

その間、彼女は基地の模様替えをしてくれている。
そういうのは彼女の得意分野だ。
私は掃除ひとつとっても驚くほどセンスがないのだ。
段ボールをあらかた運び終えた頃には内装はだいたい完成していた。

『いい出来でしょ』

ニカっと笑顔になるささかわ。

『布はね!端っこを釘で埋め込んだから台風が来ないかぎりは外れないよ!』
『中はね~、その辺に落ちてたCDラックを拭いて棚にしてみたの!』
『家具みたいで基地っぽくなったでしょ』

彼女のセンスはやっぱり素晴らしい。
こういうところは女の子っぽいなって思う。
公園の丘の下の方にはこの辺の住民だろうか、いらなくなった廃材や家具などが時々放置されているのだ。
いわゆる「不法投棄」
月1程度だろうか、市の職員がチェックして回収してくれるのだが、
放置ごみはまたいつの間にか増えていたりする。
世知辛い世の中だ。。。
でもその投棄ゴミも時々こうやって役に立ったりするのだから、
ちょっぴり感謝もしてしまう自分がいた。

ほどなくして、新しい秘密基地は完成するのであった。