笹と川のせせらぎ

秘密基地は順調に機能していた。
私と彼女の集合はもっぱらこの秘密基地となっていた。

『今度のお休みの日はここに集合ね!』
『お気に入りの本とかゲームとか持ってくるから!』
『あ、飲み物とかお弁当も持ってくるね』
『君もお弁当持参!決定ね?』

こう、約束してくる彼女は心なしか、ウキウキしていた。
きっと秘密基地で何かをするのが楽しいんだろう。
おこがましいが、私と遊ぶことも楽しみにしてくれていたら嬉しいなぁと思わずにはいられなかった。

雨風が完全に防げる構造にはもちろんなっていないので、
基本的に秘密基地には私物は一切NGにしている。
だから、秘密基地で何かをするときは基本的に学校が休みの日か、
早帰りで家に一度戻ってから各々持ってきたいものを持参するかの二択だった。

学校帰りにも寄ることはあったが、せいぜいランドセルを置いておく「ロッカー」的な存在、
そして、公園で遊んだ後の「休憩スペース」にしていた。

休日はピクニックエリア
平日は休憩スペース兼ロッカールーム
と用途の変わる不思議なスペースになっていた。


そんなある日、秘密基地に寄ってみると、布切れは剥がされ、段ボールの床は見事になくなっていたのだ。