笹と川のせせらぎ

お互いにないものを補いつつ、過ごす日々は次第に楽しくなっていった。
今まではよくも悪くも「無」の世界だったのが、
今では「彩」のある世界に変わったのだ。
彼女にはそれだけでも感謝してもしきれない恩が出来てしまった。
「恩返しするよ!」
そう言っても、きっと彼女は
『何のこと?』
って返してくるだろう。
だから心の中で彼女にはいつも「ありがとう」と伝えている。
これくらいなら許してもらえるだろう。

特別なことはきっと何もない。
私を救い出してくれたのだってもしかしたら気まぐれかもしれないし、
些細なことだったのかもしれない。
でも、そのおかげで救われた人間がいるのだ。
彼女は天使なのかな?とよく思った。
彼女にとってはなにげないことでも、私はそのおかげで救われたのだ。
はじめて人生が楽しいと思えるようになった。

彼女と話し、遊び、お別れをいうたび、寂しくもあり、
明日はどんな話をしよう?とかどんな遊びをしよう?なんて楽しみにもなった。
学校なんて楽しくない
そう思っていた1年生から2年生がとてももったいなく感じたのである。
もっと早く彼女と知り合っていれば。。。
もっと早く彼女に声をかけていれば。。。
そう思わずにはいられなかった。
保育園のときもずっと一緒にいたのに。。。
そう振り返るとなんて勿体ないことをしてしまったんだ!と思ったのである。

そして悶々としつつも楽しんだ3年生。
4年生になる頃には彼女と手を繋ぐこともできるようになっていた。