笹と川のせせらぎ

彼女の名は「ささかわ」

とてもアクティブで立ち止まることが嫌い。
好きなものには躊躇せず、好きと言うし、
嫌なものは嫌!とまっすぐに言う。
おしゃれに目覚める年頃のはずなのに、
いつも半袖短パンで、走り回っては
転んで生傷を作り、「ははは!」いつも笑顔。

最近では特に珍しくもないですが、いわゆる「活発女子」だ。
口を開けばひっきりなしに言葉が紡がれ、
そんなに話すことがあるのかと思うくらい、永遠と話し続ける。
しかも、特に返答を求めない。
きっと、自分がしゃべりたいだけなのだろう。
聞き上手の子がいたら朝から晩までずーーーーっと彼女だけが話し続けることだろう。

そして、体を動かすことが大好きだ。
男の子に混ざってサッカーや野球、水泳から、かくれんぼや缶蹴り、鬼ごっこやかけっこ等々
およそ、小学生男児が経験しそうなスポーツはあらかたやっていたように感じる。
どれが一番好き!とかはないようで、とにかく「体を動かすこと」が好きなのだ。

極めつけは一人称が「ボク」なのだ。
当時、女子が「ボク」なんて形容する子はほとんどいなかった。
「私」だったり「〇〇(苗字)ちゃん」だったり、とにかく、「ボク」なんて言う子はいなかった。
多分、男子でもあまり多くはなかったはずだ。
今でこそ、「ボクっ子」は普通に見かけるし、むしろ好感度さえある。
今の時代に彼女がいたら確実に万人にモテていたに違いない。

そんな彼女と私は、まさかの幼馴染だった。

もちろん幼馴染だからといって特別仲がいいわけでも、かといって全く関りがなかったというわけでもない。
特別近くに住んでいたわけでもないから当然といえば当然だ。
ましてや相手は女の子。
あまり女の子…
いや、異性同性問わず、だれかと遊ぶことに慣れていない私にとって、
活発すぎる彼女は天敵だ!
天敵すぎてあまり深く関わろうとしてこなかったのだ。
彼女の方もそれを知ってか知らずか、あまり話しかけてくることもなかった。
別に仲がいいとか悪いとかそういうわけじゃない。
ただ、「住む世界が違った」だけなのだ。



そんなビミョーな距離感が急激に縮まったのは小学3年生になった頃。
「あの出来事」からだったように思う。