「駐車場のことも……」
「もうええよ」
叡子さんが言うと、柿内さんは顔を上げた。
「ええけど、大人やからね。子供の手本になるようなことせんとかん」
そう言う叡子さんの後ろには、希絵ちゃんが唇を引き結んで立っている。
言いたいことはあるだろう。
だけど黙ってこぶしを握り、じっと柿内さんを見ている。
「……これからは、そうします」
彼は再度頭を下げ、長いこと上げなかった。
叡子さんだけではなく、希絵ちゃんにも私にも、みんなに頭を下げているように思えた。
自分の中でのけじめをつけるように、もう一回ぐっと押し下げてから、頭を上げる。その顔はどこか晴れ晴れとして、憑き物が落ちたかのようだ。
彼が店を出ると、私は「のぼりを片付けてきます」と言って、追いかけるように店を出た。
店に戻っていく彼は、背筋をぴんとのばしてきりりとしている。
ああ、もうきっと大丈夫だ。
私は心からほっと息を吐く。
星がまたたく空の下、コンビニの明かりが希望のように闇を照らしていた。
月曜日、私はびくびくしながら出勤した。
「小里江さん」
課長に呼ばれ、私はびくっとした。
「ごめん、驚かせて」
「いえ」
私は課長の顔を見れず、視線をさまよわせる。
「朝一で奥美濃店の店長から電話が来たよ」
結局クレームいれたんかーい!
私は内心でツッコミを入れつつ、課長の次の言葉を待つ。やだなあ。一方的に悪者にされたくないよ。
「助けてもらってありがとうって言われたよ」
「その件につきましては……え?」
私は驚いて課長を見る。
いつも胃が痛そうなのに、今日はにこにこしている。
「もうええよ」
叡子さんが言うと、柿内さんは顔を上げた。
「ええけど、大人やからね。子供の手本になるようなことせんとかん」
そう言う叡子さんの後ろには、希絵ちゃんが唇を引き結んで立っている。
言いたいことはあるだろう。
だけど黙ってこぶしを握り、じっと柿内さんを見ている。
「……これからは、そうします」
彼は再度頭を下げ、長いこと上げなかった。
叡子さんだけではなく、希絵ちゃんにも私にも、みんなに頭を下げているように思えた。
自分の中でのけじめをつけるように、もう一回ぐっと押し下げてから、頭を上げる。その顔はどこか晴れ晴れとして、憑き物が落ちたかのようだ。
彼が店を出ると、私は「のぼりを片付けてきます」と言って、追いかけるように店を出た。
店に戻っていく彼は、背筋をぴんとのばしてきりりとしている。
ああ、もうきっと大丈夫だ。
私は心からほっと息を吐く。
星がまたたく空の下、コンビニの明かりが希望のように闇を照らしていた。
月曜日、私はびくびくしながら出勤した。
「小里江さん」
課長に呼ばれ、私はびくっとした。
「ごめん、驚かせて」
「いえ」
私は課長の顔を見れず、視線をさまよわせる。
「朝一で奥美濃店の店長から電話が来たよ」
結局クレームいれたんかーい!
私は内心でツッコミを入れつつ、課長の次の言葉を待つ。やだなあ。一方的に悪者にされたくないよ。
「助けてもらってありがとうって言われたよ」
「その件につきましては……え?」
私は驚いて課長を見る。
いつも胃が痛そうなのに、今日はにこにこしている。



