「エリア内の別店舗に応援なんだよ。スケジュール的に行けそうなのが小里江さんだけでさ。頼むよ」
「わかりました」
「時間とかはメールするから。車は会社から社用車で」
「はい」
私が答えると、課長は席に戻って行った。
翌日、私は白い社用車でサークルM郡上白和町店に向かった。
「もうすっかり運転に慣れたなあ」
高速のインターチェンジでピッと跳ねあがるバーを見て、思わずつぶやく。
最初は名古屋の道にびびりまくり、高速の合流なんて泣きそうだった。
今は慣れたもので、ウィンカーがかっちんかっちんと鳴る音を聞きながらすうっと入って行ける。
私がサークルMに就職したのは、地元で安泰そうな企業を選んだからにすぎない。
御大層な目標なんかなかった。人々の生活の手助けがしたいとか、面接では聞こえのいいことを言った気がするけど、覚えてない。
勤めて六年。
どうせなら商品開発とかやってみたかったな。
大学のころ、新商品のコンビニスイーツが出るたびに友達とシェアしていた思い出がよみがえる。
あのときの友達のひとりは本が好きだからと司書の資格をとって、狭き門なのに夢をかなえて司書になった。
昨夜は別の友達から連絡が来た。マンガ家になる! ってフリーターをしていたけど、デビューが決まったそうだ。
アシスタントをしながら頑張っていたのを知ってるから、一緒に喜んでおめでとうを伝えたけど……彼女らに比べて私はなにも夢がなくて、このままでいいのかな、って思ってしまう。仕事にしたいほどの好きなことなんて、なにもなかったんだけどね。生活のためだけに仕事してるって感じでちょっとさみしい。
隣の芝だから青く見えるだけ、今回は夜勤じゃないだけマシ。そう思いながら東海北陸自動車道を北上した。
「わかりました」
「時間とかはメールするから。車は会社から社用車で」
「はい」
私が答えると、課長は席に戻って行った。
翌日、私は白い社用車でサークルM郡上白和町店に向かった。
「もうすっかり運転に慣れたなあ」
高速のインターチェンジでピッと跳ねあがるバーを見て、思わずつぶやく。
最初は名古屋の道にびびりまくり、高速の合流なんて泣きそうだった。
今は慣れたもので、ウィンカーがかっちんかっちんと鳴る音を聞きながらすうっと入って行ける。
私がサークルMに就職したのは、地元で安泰そうな企業を選んだからにすぎない。
御大層な目標なんかなかった。人々の生活の手助けがしたいとか、面接では聞こえのいいことを言った気がするけど、覚えてない。
勤めて六年。
どうせなら商品開発とかやってみたかったな。
大学のころ、新商品のコンビニスイーツが出るたびに友達とシェアしていた思い出がよみがえる。
あのときの友達のひとりは本が好きだからと司書の資格をとって、狭き門なのに夢をかなえて司書になった。
昨夜は別の友達から連絡が来た。マンガ家になる! ってフリーターをしていたけど、デビューが決まったそうだ。
アシスタントをしながら頑張っていたのを知ってるから、一緒に喜んでおめでとうを伝えたけど……彼女らに比べて私はなにも夢がなくて、このままでいいのかな、って思ってしまう。仕事にしたいほどの好きなことなんて、なにもなかったんだけどね。生活のためだけに仕事してるって感じでちょっとさみしい。
隣の芝だから青く見えるだけ、今回は夜勤じゃないだけマシ。そう思いながら東海北陸自動車道を北上した。



