ヘソ天を夢見てる。

勝手に子犬を置いて行かれた次の日、朝起きて一番にケージの様子を見ると、フランネルのひざ掛けの上で丸くなって眠っていた。
でも近づくとすぐに目を覚まして、その場に立ち上がった。

「起こしてごめんね」

段ボールの箱を取ろうとしたら、そこをトイレにしていたようだったので、トイレシーツをちょうどいい大きさに切って敷き詰めた。

なんとなくお腹が痛かったけれど、フードをふやかしたり、お水を変えたり、いつも以上にやることがいっぱいで、もっと早く起きれば良かったと後悔しながら自分の支度をした。


昨日は梶井くんに何度電話をしても出てもらえず、メッセージを送っても既読すらつかなかった。


このままわたしとは二度と関わらないことにしたのかもしれない。
唐突に帰ったことも不自然だった。

本命のひとと……上手くいって……邪魔になった……とか?

もしかしてチワワは手切金のようなものなのかと思ったりもした。
でも、この子は生きているわけで、ワクチンも打たないといけないし、このマンションがペット不可といことも問題。
今回ばかりはこのままというわけにはいかない。
とにかく会社へ行ったら一番に話をしようと心に決めて出社した。