ヘソ天を夢見てる。

「レンジをお借りしてもいですか? 栗を焼いている時間にかぼちゃを煮たいので、鍋もお借りしたいです」

「どうぞ。あるものは自由に使ってください」

お言葉に甘えて、丸々一個のかぼちゃをレンジに入れた。
レンジも温めるだけのものじゃなく、オーブンの機能が付いているもので、庫内も広い。

「かぼちゃをレンジに入れてどうするんですか?」

「固くて切れないから、ちょっとズルします」

レンジで少し柔らかくしたかぼちゃに包丁を入れ、大きめにカットし、鍋に並べていった。
東田さんはそれを見て、今度は「かぼちゃの面取りはなし?」と聞いてきた。

「はい。動かさずに弱火で煮れば崩れないし。いとこ煮はゆで小豆の缶を使っちゃいます。あとは、やっぱりレンジを活用してサラダを作りますね」

持って来ていたゆで小豆の缶詰を見せた。

「かぼちゃのサラダにはツナを入れますか?」

また質問。

「はい。もしかしてツナは嫌いでした?」

「……いいえ……」


どうしてそこで考え込むんですか?


「わたしは楽できるところは楽しちゃう方で……東田さんは丁寧な暮らしを実践されてるひとでしたか?」

「美味しいものを作るには手間暇かけないとダメだと思ってたから。いろいろと目から鱗です」


今日、初めて東田さんが本当に笑うのを見た。