ヘソ天を夢見てる。

ブーケトスをしなかった。

わたしがブーケを渡したいのはひとりしかいないから。
晶の前まで行って、ブーケを差し出した。

「どうしても受け取って欲しいの」

晶にブーケを渡したかった。

ブーケを両手で受け取ると「ありがとう」と、東田くんは少し困ったような笑みを浮かべた。

「一成は、名前の通り、ひとりで何でも成し遂げてしまって、そこに誰も入り込めないところがあるから、『一』を取って成って呼んでた。どうか大切なひとのためにその場所を開けておいて」

わたしの言葉に、東田くんの目がどんどん赤くなっていく。

「それ……晶が……?」

「伝えて欲しいって頼まれた。晶の望みは東田くんが誰かと一緒にいる未来だよ」

「なんで……俺に直接……言わずに……俺には……」

東田くんがブーケを受け取る直前まで、晶は東田くんのそばにいた。
そして、わたしが晶からのメッセージを伝えると、いなくなった。
どうして一番会いたがっている東田くんにその姿を見せてあげないのかはわからない。

わたしの結婚式に必ず参列するという約束を晶は守って、空にかえっていった。



約束する。


健やかなる時も 病める時も

富める時も 貧しい時も

喜びの時も 悲しみの時も

命ある限り、真心を尽くすことを、誓うよ。


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