ヘソ天を夢見てる。

晶から東田くんとのことを聞いたのは、結婚式場で偶然東田くんと会ったすぐ後のことだった。

『両想いだったの』

晶があまりにも嬉しそうだったから、後悔した。後悔しかなかった。

そんなの……知ってたよ。
高校生の時は、「いつかふたりは結ばれるはず」と見守っていた。
余計なことをしない方がいいと、どうしてそんなふうに思っていたんだろう?
おせっかいだと言われても、強引にでも、ふたりがくっつくように何か行動を起こせば良かった。

大学生になって、晶が東田くんに「彼氏ができた」と嘘をついたと聞いた時、すぐに東田くんの所へ行って、「あれは嘘だから!」と言えば良かった。
晶は片方の胸が作り物になったことを知られたくないと言っていたけれど、そんなの関係ないと、説得すれば良かった。

耀くんに晶の婚約者のフリなんて頼むんじゃなかった。わたしがするべきことは、東田くんに本当のことを言うように晶を説得することだった。晶が言わないなら、私が本当のことを言えば良かった。

東田くんがいつから晶のことを好きだったのかは知らないけれど、少なくとも高校生の時には好きだったはず。
あの頃、お互いの気持ちを伝えあっていたら……ふたりは、もっと永く同じ時を過ごせたのに……
わたしがもっと晶の力になれていたら……


「ねぇ、邑子」

いなくなったと思っていた晶がまだそこにいて、わたしを見ていた。

「私ね、もっと素直になれば良かったと後悔してる。邑子は私みたいにならないで。和泉さんに嘘なんてつかないでね」

うん……そうだね……そうする。

「泣き過ぎ。メイクさんが困っちゃうよ?」

本当に、晶の言う通り……