普段お酒を飲まないわたしだけれど、今日だけは賑やかな場所で飲みたかったから、商店街の中にある居酒屋へ初めて足を踏み入れた。
そこはカウンターとテーブル席が2つだけのお店で、既に会社帰りらしきスーツ姿のサラリーマンで溢れていた。
カウンター席の空いている席に座って、唐揚げを食べながらチューハイを飲んでいると、隣に若い男性が座った。
ふたりともが色違いとはいえ半袖のTシャツにデニムという格好をしていたせいか、待ち合わせをしていたように見えたのかもしれない。男性の注文した料理がふたりの間に取り皿と一緒に置かれた。
「ツレだと思われたみたいですね」
世の中には梶井くんのように、初対面でもフレンドリーに話せるひとがいる。
「そうみたいですね」
「お姉さんは一人でよく飲みに来られるんですか?」
「今日は……特別なんです」
そこから何となく会話が始まった。
普段ならこんなふうに知らないひとと話したりはしない。
それが例外なのは、今日だからなのか、何となく最初に彼が梶井くんみたいだと思ったからなのか、それともお酒が入っていたからなのか。
「この店初めてなんですよ」
「偶然ですね。わたしも今日が初めてです」
何杯飲んだんだろう?
その辺の記憶はないくせに、昔のことはちっとも忘れていない。どれだけ飲んだところで忘れることはない。
気がつくと、隣に座っただけの初対面のひとに、梶井くんがわたしの部屋へチワワを置いていった話をしていた。
そこはカウンターとテーブル席が2つだけのお店で、既に会社帰りらしきスーツ姿のサラリーマンで溢れていた。
カウンター席の空いている席に座って、唐揚げを食べながらチューハイを飲んでいると、隣に若い男性が座った。
ふたりともが色違いとはいえ半袖のTシャツにデニムという格好をしていたせいか、待ち合わせをしていたように見えたのかもしれない。男性の注文した料理がふたりの間に取り皿と一緒に置かれた。
「ツレだと思われたみたいですね」
世の中には梶井くんのように、初対面でもフレンドリーに話せるひとがいる。
「そうみたいですね」
「お姉さんは一人でよく飲みに来られるんですか?」
「今日は……特別なんです」
そこから何となく会話が始まった。
普段ならこんなふうに知らないひとと話したりはしない。
それが例外なのは、今日だからなのか、何となく最初に彼が梶井くんみたいだと思ったからなのか、それともお酒が入っていたからなのか。
「この店初めてなんですよ」
「偶然ですね。わたしも今日が初めてです」
何杯飲んだんだろう?
その辺の記憶はないくせに、昔のことはちっとも忘れていない。どれだけ飲んだところで忘れることはない。
気がつくと、隣に座っただけの初対面のひとに、梶井くんがわたしの部屋へチワワを置いていった話をしていた。



