はじめまして、もしくはこんにちは、蒼以エマです。
『まだ名前のない帰り道』を読んでくださり、ありがとうございます。
今作はやや哲学的な部分もありつつ、家族愛の話としてまとめてみました。読んでみてなにか思ったり、考えたりしたことはありましたか?
もともとこのストーリーはアイディアの一つにあって、「ちょっと切ない家族の話になったらいいな」と思いながら書き始めました。
そのはずだったのですが、球体が話しだした瞬間、若干方向がずれて、哲学寄りになって……ということがあったので、今作にはキーワードではない、しっかりしたテーマを設定してみました。
『人は、なにをもってその人であると言えるのか』
それが、蒼以が設定したテーマです。
ここからネタバレを含みますが、作中で凪は「球体は湊と同じなのか?」ということを考えていました。
そしてその結果、「湊かどうかを決めなくても、こいつはこいつなんじゃないか」という結論に至りました。どちらかというと、湊かどうかを考えること自体をやめた、に近い感じではありますが。
凪にとっては「脳が同じで、記憶が連続していて、声も話し方も同じ」だからといって、湊と呼べるわけではありませんでした。
凪は「死んだ人が球体になった」という現実ではほぼありえない状況の中で答えを探していましたが、これは球体に限らず人間も同じなんじゃないかなと思います。
身体の一部が変わったら? 脳だけなら? 記憶だけなら? 話し方は? 性格は?
なにが一致していたらその人だと言えるのでしょうね……。
蒼以の今作のお気に入りは、シーンではないのですが、「ただいま」「おかえり」という言葉です。最初と最後で凪の反応が変わったのが、関係性の変化の現れですよね。
また、この作品の分析や今後の活動に役立てたいので、ひとこと感想に投票したり、感想ノートに書き込みをしていただけるとありがたいです。感想をいただいたときには精一杯返信させていただきます!
それでは、最後までお付き合いくださりありがとうございました。
2026年10月 蒼以エマ



