「ただ、メッセージ送るだけだ。うん」
俺はスマホとかれこれ30分…睨めっこしている。
打っては消して、その繰り返し。
相手は朝倉 晴人。
アイコンは飼っているペットだろうか。
猫のアイコン。
かわいい。
もふもふで可愛すぎる。クリクリな瞳まで全部可愛らしすぎる。
「明日の持ち物連絡するだけじゃん」
簡単な事だが、なかなかハードルは高い。
『じゃあ、水木が毎日メールしてよ』
昼間の朝倉の顔が浮かぶ。
⭐︎
相変わらず朝倉の忘れ物は減らず、教科書を一緒にみるという日々を送っていたある日、朝倉に思い切って伝えてみた。
「あのさ、朝倉。その…忘れもの、多すぎる気がするんだけど」
「…嫌?俺に教科書見せるの」
「嫌っていうか…。その…。ふ、不自然すぎるだろ。毎日毎日教科書忘れてきてさ」
本心は言えなかった。
近過ぎてドキドキして授業どころではないのだということを。
「じゃあさ。水木が毎日俺にメールしてよ」
え。
「俺が忘れ物しないようにさ」
「えっと…」
「スマホ貸して」
「あ、うん」
スマホを渡すと朝倉がささっと登録する。
行動に迷いがない。
「はい、完了」
「あ、ありがとう」
「なぁ。水木のアイコンってさ、これなんのキャラクター?」
「これ?可愛いだろ。俺かわいいものが好きでさ。可愛いだろ。このキャラアニメにもなっててさ。ほのぼの系なんだけど癒されるんだよー。てごめん、俺好きなものの話になると止まんないんだ」
朝倉はうんうんと俺の話を聞いてくれる。
「いいよ。もっと話してよ。水木の好きなもの、俺も好きになりたい」
俺が朝倉に対して抱いてしまう居心地の良さの正体がまさにこれだ。
俺の話を否定せず聞いてくれる。
それが嬉しいし、何より話していて落ち着く。
「じゃ、これでいつでも繋がれるな。初めては水木からしてほしい。俺待ってるから。…ダメかな?」
うっ。不意にも…少し可愛いと思ってしまった。
⭐︎
昼間のやりとりを思い出しながらメッセージを打ち込む。
「明日は教科書、忘れないように…。これでいいか」
やっと打ち込んで送信しようとすると、わずかな差で先にメッセージがきた。
「わ…」
朝倉からだ。
『水木?起きてる?』
開きっぱなしだったから、既読はすぐについてしまった。
『ごめん、待てなかった』
可愛い舌だしのスタンプと一緒に続けて送信されてきた。
『起きてるよ。今送ろうと思って』
『今何してた?』
『何も』
『俺は今風呂入ったとこ。でさ、これ見てよ』
ポン。
着信と共に今度は写真が送られて来た。
昼間話したキャラクターのフィギュアだ。
『え、これ俺の好きなやつじゃん。へぇー。笑ってるバージョン初めてみた。まじ可愛い…』
『うん。帰りに見つけてゲーセンで取った』『水木にあげようと思って』
『え、いいの?』
『もちろん』『むしろ貰ってくれないと困る』
『うわあ。ありがとう!めちゃ嬉しいんだけど。てかこれ取るの難しかっただろ。金払うよ』
『いらない。俺が勝手にプレゼントしたかったから』
送られてくるメッセージスピードが早過ぎて俺はワタワタしてしまう。
早く明日の事を送らねばと思っているのに完全にタイミングを逃してしまった。
「明日は教科書、忘れないようにな…っと」
打ち込んだメッセージを押そうとしたその時。
ポン!
『今度の日曜会えないかな』
え…?
『フィギュア、持っていく』『水木の私服見てみたいし』『学校ない日でも会いたい』
畳み込むようにメッセージが届く。
こっちは考えながら長々と打ち込むのに、朝倉は短文で畳み掛けてくるスタイルのようだ。
ああ、もう。
メールなのにいちいちドキドキしてしまう。
これは友達に送る内容なのだろうか。
イケメンはこんな感じが普通なのだろうか。
どんどん勘違いしていく。
やばいな、これ。
きっと俺、耳まで赤い気がする。
どんどん朝倉にハマっていく自分に気づかないふりをした。
勘違いだとしたら恥ずかし過ぎる…。
俺はスマホとかれこれ30分…睨めっこしている。
打っては消して、その繰り返し。
相手は朝倉 晴人。
アイコンは飼っているペットだろうか。
猫のアイコン。
かわいい。
もふもふで可愛すぎる。クリクリな瞳まで全部可愛らしすぎる。
「明日の持ち物連絡するだけじゃん」
簡単な事だが、なかなかハードルは高い。
『じゃあ、水木が毎日メールしてよ』
昼間の朝倉の顔が浮かぶ。
⭐︎
相変わらず朝倉の忘れ物は減らず、教科書を一緒にみるという日々を送っていたある日、朝倉に思い切って伝えてみた。
「あのさ、朝倉。その…忘れもの、多すぎる気がするんだけど」
「…嫌?俺に教科書見せるの」
「嫌っていうか…。その…。ふ、不自然すぎるだろ。毎日毎日教科書忘れてきてさ」
本心は言えなかった。
近過ぎてドキドキして授業どころではないのだということを。
「じゃあさ。水木が毎日俺にメールしてよ」
え。
「俺が忘れ物しないようにさ」
「えっと…」
「スマホ貸して」
「あ、うん」
スマホを渡すと朝倉がささっと登録する。
行動に迷いがない。
「はい、完了」
「あ、ありがとう」
「なぁ。水木のアイコンってさ、これなんのキャラクター?」
「これ?可愛いだろ。俺かわいいものが好きでさ。可愛いだろ。このキャラアニメにもなっててさ。ほのぼの系なんだけど癒されるんだよー。てごめん、俺好きなものの話になると止まんないんだ」
朝倉はうんうんと俺の話を聞いてくれる。
「いいよ。もっと話してよ。水木の好きなもの、俺も好きになりたい」
俺が朝倉に対して抱いてしまう居心地の良さの正体がまさにこれだ。
俺の話を否定せず聞いてくれる。
それが嬉しいし、何より話していて落ち着く。
「じゃ、これでいつでも繋がれるな。初めては水木からしてほしい。俺待ってるから。…ダメかな?」
うっ。不意にも…少し可愛いと思ってしまった。
⭐︎
昼間のやりとりを思い出しながらメッセージを打ち込む。
「明日は教科書、忘れないように…。これでいいか」
やっと打ち込んで送信しようとすると、わずかな差で先にメッセージがきた。
「わ…」
朝倉からだ。
『水木?起きてる?』
開きっぱなしだったから、既読はすぐについてしまった。
『ごめん、待てなかった』
可愛い舌だしのスタンプと一緒に続けて送信されてきた。
『起きてるよ。今送ろうと思って』
『今何してた?』
『何も』
『俺は今風呂入ったとこ。でさ、これ見てよ』
ポン。
着信と共に今度は写真が送られて来た。
昼間話したキャラクターのフィギュアだ。
『え、これ俺の好きなやつじゃん。へぇー。笑ってるバージョン初めてみた。まじ可愛い…』
『うん。帰りに見つけてゲーセンで取った』『水木にあげようと思って』
『え、いいの?』
『もちろん』『むしろ貰ってくれないと困る』
『うわあ。ありがとう!めちゃ嬉しいんだけど。てかこれ取るの難しかっただろ。金払うよ』
『いらない。俺が勝手にプレゼントしたかったから』
送られてくるメッセージスピードが早過ぎて俺はワタワタしてしまう。
早く明日の事を送らねばと思っているのに完全にタイミングを逃してしまった。
「明日は教科書、忘れないようにな…っと」
打ち込んだメッセージを押そうとしたその時。
ポン!
『今度の日曜会えないかな』
え…?
『フィギュア、持っていく』『水木の私服見てみたいし』『学校ない日でも会いたい』
畳み込むようにメッセージが届く。
こっちは考えながら長々と打ち込むのに、朝倉は短文で畳み掛けてくるスタイルのようだ。
ああ、もう。
メールなのにいちいちドキドキしてしまう。
これは友達に送る内容なのだろうか。
イケメンはこんな感じが普通なのだろうか。
どんどん勘違いしていく。
やばいな、これ。
きっと俺、耳まで赤い気がする。
どんどん朝倉にハマっていく自分に気づかないふりをした。
勘違いだとしたら恥ずかし過ぎる…。
