左利きの私は、右利きの彼氏と付き合うことにした。

「そんなに明確に活動方針があるわけじゃないんだけど…」

 そう言いながら本村さんはカバンから再び白い紙を取り出す。…どうやらサークルの予定表のようだった。それを私達の分も渡すと、本村さんは今月の予定の所を指さす。

「…基本的には学外で集まって、遊ぶって言うのがサークルのやること。…イメージ通り?」

「はい!」

 元気よく詩歩が返事をする。授業参観の日に元気よく挨拶をする友人を思い出した。

「それで…どうやって遊ぶんです?」

 私はとりあえず活動内容をもっと知りたかったから、質問をすることにした。

「大学の体育館の予約が取れればそこで何かをやるんだけど…基本的にほら、うちの大学ってそこまで体育会系の部があるわけじゃないからさ」

「ってことは、予約は簡単に取れるってことですか?」

 本村さんは別の紙を取り出すと、私たちの前に置く。

 どうやら体育館の使用予定表らしい。

…さっき言っていることが「予約はとりやすい」という表現だったのであれば、この予定表は何なのだろうか。…予約でいっぱいである。

「体育会系の部が少ないってことは、設備も少なくてさ。…体育館の予約を取れるのは年間を通して10回くらいなんだよ」

 なるほど。だから学外での活動がメインってことなのか。まあ確かに、体育館となれば部活動が優先される。…サークル活動はその後になってしまうのだろう。

「じゃあ、どこでやってるんですか?」

 私が質問をすると、本村さんは笑顔で答えてくれた。

「地域の体育館とか、都内の設備が整っている場所とか。そういうのを見つけて来ては共有して、集まって…って感じかな」

 その後、本村さんは詳細に説明をしてくれた。基本的には集まる、というか全員が集まることはなく、連絡先のグループ送信で都合の付く人が行く。そして、やる内容はバスケ、バレーなどの一般的な物から、ビリヤード、ボーリング、ダーツ…とかのそういうバー的な場所にも行くとのことだった。

 …らしいと言えばらしいのかもしれないけれど、なんとなく時代的に一昔前の感じもあるけど。

 そんな私の思いを知ってか知らずか、詩歩は紙を見ながらあることを聞いた。

「…何人くらい所属しているんですか?」

 気になった。確かにどのくらいの人数が居るんだろうか。

「全学年で30人くらいかな…基本的にみんな参加してくれるからさ、出席率はいいよ」

 とのことだった。

 その後、たわいもない話をいくつか続けた後、とりあえず次回のサークルの集まりに参加することになった。

「…じゃあ、後は現地集合ということで」

 というと本村さんは席を立ち、私達も帰ることにしたのだけれど、その時、詩歩が私に話しかけてくる。

「…作戦会議よ、作戦会議。理緒の家で」

 そう言うと詩歩は私よりさきに、私のアパートへ向かっていった。