月城くんの偏食事情。

俺たちは抱き合ったまま、啄むように唇を軽く触れ合わせた。
せっかく神様が雨で落涙の痕跡を流してくれたのに、静夢の目元は「今まで泣いていました」と言わんばかりに、赤橙色に染まっている。
その血蜜柑のような発色が白い肌に映えて、とても艶っぽく、俺の欲望を唆(そそ)った。

「…冷えたよね、一緒にシャワー浴びようか。」

こくこくと頷く静夢の、華奢な背中と膝裏に腕を回し抱き上げて、浴室へと運んだ。そして一緒に温かいシャワーを浴びながら、幾度となく唇を奪い合った。

俺たちはキスが下手すぎて、いつも息を継ぐタイミングが分からない。それでも舌が擦れ合い脳が蕩ける感覚を求め続け、苦しさと快楽のなかで耽溺(たんでき)してしまう。

でも今日は、それだけで終わらせるつもりはない。


「静夢……。静夢を抱きたい。……いい?」

「もちろん、いいよ。でも、無理してない?一歩ずつじゃなくて大丈夫?」

「うん。一生一緒に生きるって決めた日だから。もっと静夢に近づきたい。静夢の中に入って、一つになりたい。」

「こーくん…!嬉しいけど、倒れそうな時は言ってね。」

「はは、あり得なくもないな。でも、今日は倒れないようにちゃんとする。」


静夢をぐるりとバスタオルで包み、両腕で抱き上げると、今度はベッドへと運んだ。

静夢のベッドの枕元には、相変わらずドット絵の俺がいる。前よりクシャクシャになっているのは、きっと静夢がキスをしまくったせいだな。

運んできた静夢をベッドに優しく寝かせ、包んでいたバスタオルを解いた。
輝くような白い肌が露になると、静夢は顔を逸らし、恥ずかしそうに眉をひそめている。

俺は静夢を組み敷くと、互いの両手の指を絡めて握り、胸の小さな突起を、舌で優しく突いた。

「……ん!」

静夢の頬が一瞬で赤く染まり、艶っぽい声が漏れる。クラクラと目の前が一瞬、真っ暗になったけれど、今日ばかりは絶対に、倒れるわけにはいかない。
一度大きく深呼吸をして、さらにその突起を舌で転がし、ギュッと押し潰した。

「…ん〜〜〜!」

静夢が男の子で心底良かったと思う。
自分と同じ体の構造で。

恥ずかしさに眉をひそめたり、必死で声を殺していても、「はい、気持ちいいです!」とばかりに、下腹部のそれが頭を抬(もた)げてくれるから。

静夢の陰茎も今、しっかりと頭を挙げ、じわりじわりと涎を垂らし、気持ち良さを知らせてくれている。


「静夢、今日はここ…俺が善くしてあげたい。」

「えっ、僕はいいよ!入れないのに」

「挿れなくてもいいんだよ。静夢、気持ちいいこと好きでしょ?」

「俺犬歯尖ってないから、根元までいけるよ…」

俺は静夢の陰茎をずっぽりと口に含むと、強かに舌を動かした。

「うわあっ…!!何!?ヤダそれ!!」

「嫌なの…?」

「気持ち良くない?」

「き… 気持ち良すぎて…!頭おかしくなりそう…!!」

震える声でそう言いながら、ビクンと静夢は仰け反った。本当に嫌なわけじゃなさそうだ。

鬼頭をジュルジュルと吸い上げると、「んああっ…!」と静夢から大きな声が漏れた。

「うぅ…気持ちい…!ああ…!どうしよ、なんかもう……ああ〜!!」

語彙力を失い、がくがくと腰を振っている様はとてつもなく、卑猥だ。
だけど、俺の喉は容赦無く静夢の陰茎からマシンガン攻撃を受けていて……咽頭後壁にそろそろ穴が空きそう…!
今、口を離したら可哀想だし、多少えぐれても我慢するしか……。


「ああっ…!こーくん…ごめ…いっ…!イきそう…!!このままっ…出したい…!」

「こーくん…!ああっ!ねえっ…!キスしたい…!!」


俺はキメラじゃないぞ!?
口は一つしかない。
喉をドカドカと突かれながら、キスなんてできるはずがない。

静夢の無茶な要望に一緒パニックになったけれど、どうにか腕を伸ばし、その口に二本の指を挿し入れ、掻き回した。

「ふぁっ…!こーくん…!!イク…!!も……あっ、あっ、ああ〜…!!」

ビュッ

ジュパジュパと音を立て指を啜りながら、静夢は俺の喉の奥で果てた。勢いよく迸った精液は直接食道へと流れ込んでいった。

ハァッ…ハァッ……!

瞳の端に涙を溜めて、静夢は快感の余韻で小さく身を震わせている。

「出ちゃった……。飲んだの?精子って飲んで大丈夫なの?」

「大丈夫でしょ。てかもう、あんな喉の奥に出されたら、取り出せないよ。」

「そっか。大丈夫なら良かった。今度は僕が──」

「いいよ、静夢のエッチな顔見てるだけで、もう俺のここ、あずきバーくらい固くなってるし。え、あずきバー知らない?」

「とにかく、もうこっちはもう準備できてるから、静夢の後ろ、解させて…」