月城くんの偏食事情。

「ちょっと、思ったんだけど…」

「僕の血の飲み方って……」

「……いらやしくない?」


ついに気付いた!!

緋美、終わったな!!!

「あ〜…。それは…最初に鼻血を吸われた時から思ってたけど、作法とか儀式とかで、そうしなきゃいけないのかなって…。」


「それが古文書には、特に決まりは無いって書かれてたんだよね。『供血者と話し合って決めるのもの』だって…。」

「今まで緋美に言われるがままにやってきたけど……弟とあんな感じになるのは、よくないよね…。緋美ってまだ子どもで、性的な知識も乏しいから、甘えたいだけなのはわかるんだけど、ちゃんと教えてあげないと…。」

え?その弟、性的な造詣マリアナ海溝より深いらしいよ?
俺の童貞奪おうとしたり、3人で繋がろうとしたり、性欲の塊みたいなヤツですが?

てか静夢なんて、数分前に初めて性的快感を知って精通したくせに、先輩風吹かせて『教えてあげないと』って言ってるの、めっちゃムズムズする!!

「……ふふっ!」

「な、なに!?」

「いや、静夢、お兄ちゃんだなって思って。」

「ええ〜そりゃ見た目は緋美の方がだいぶん大きいけど、僕がお兄ちゃんだよ!」

「そういえばこーくんは、兄弟いないの?」

「いるよ。弟と妹。俺もお兄ちゃんだよ。」

「えっ、弟いるんだ!何歳??」

「ふ…!なんで弟だけに興味持つんだよ。妹もいるよ。結構歳離れてて、弟が小6、妹はまだ小4。」

「あっ、妹もいるんだね!へえ〜!小6かぁ〜」

弟のことしか頭に入ってないじゃん。
本当に静夢は食いしん坊?だなぁ。

「そういえば、こーくんの家族のこと、僕何にも知らないなぁ。」

「……僕たち、あんなことまでしたのに…。」

「ねえ、今度こーくんのお家に行かせてよ!弟たちにも会ってみたいし!」

「いいよねっ?」

「それは…いい、けど……」

「けど?」

「……弟、噛まないでね?」

「あははっ!こーくんってばぁ、噛まないよ!」

「まだ小6でしょ?」


そこ!?!?


「緋美のを飲み始めたのが中1だったなあ。美味しくいただけるまで、あと一年はかかるねえ。」


そんな、作物みたいに…!


「……って、えっ!?もしかしてこーくん、弟となんかしてないよね?」

「今日の僕たちみたいなこと……。」

「ないない!!弟って、みんながみんな、緋美みたいな感じじゃないからね?!」

「良かった!こーくんの弟でも、あんなことしたら、全身の血を飲み干しちゃうぞ〜?ふふっ!」


静夢は、本気出せばそれが出来るからなぁ…
笑えないよ〜〜

「まずは僕のピュアな弟を諭さねば!抱き合って血を飲ませたり、食べられる前に性器を洗ってもらうのは、恋人関係の二人がすることだ……って。」

『食べられる前に性器を洗ってもらう』!?

言葉にするともの凄いパワーワードだな……!

しかも緋美は全てわかってて、恋人気分でやってたってのが、もうなぁ…。救いよう無さすぎ……。


「まあでも、お兄ちゃんだーい好きで、甘えたくて言ったことだもんね。静夢に諭されたらあいつ落ち込みそうだから、俺から言うよ。」

「そう?じゃあ僕は飲み物作っておくね。こーくん、色んな体液減ったから、喉乾いたでしょ。話終わったら緋美とリビングに来てね♪」

「うん、わかった。」

俺は静夢の部屋を後にして、緋美の部屋に向かった。