緋美くんが黒く大きな日傘を広げると、月城くんは当たり前のようにその中へ入った。
俺は二人の後ろを追う。
住宅街を抜け、人気のない森へ…。
しばらく歩くと、昼間だというのに薄暗い木々の奥から、古びた洋館が姿を現した。
——えっ、まさか……
「あれだよ、僕たちの家!」
こんなの映画でしか見たことないぞ…あの映画のタイトル、何だったっけ…
月城くんが洋館の扉をノックすると、中から綺麗な女の人が現れた。
?「お帰りなさい、しーちゃん!ひーくん!」
月「ただいま、お母様! 今日はね、お友達を連れてきたよ。」
光「あ…えっと、転校してきた、日向野です。突然お邪魔してすみません。」
母「ひなたの…!? まあ、ホホホ……明るくて素敵なお名前。。。」
母「さあ、どうぞ。ゆっくりしていってちょうだいね。」
お母さんまで!
なんでみんな俺の名前を聞くだけで、そんなに驚くんだ??
変わった家族だな……。
中は外観通り、アンティークな骨董品や古い肖像画が並び、大きなテーブルには真っ赤な薔薇が活けられていた。
なんだろうこの既視感…ハリーポッター?いやもっと古い洋画で観たような…実際にあるんだなこんな家……
月「こーくん、ここまで来てくれてありがとうね。喉乾いたでしょ。はい牛乳!」
光「あ、ありがとう、いただきます。」
光「……月城くんは、牛乳しか飲めないんだよね。それって本当なの?それで、大丈夫なの?」
月「うん…その偏食の話を、君に聞いてもらいたくて、ここに来てもらったんだ。」
月「……引かずに聞いてね?」
光「もちろん、大丈夫だよ。」
月「良かった。じゃあまず、こーくん。
月「砂食べたことある?」
光「す、砂?!無い…けど、突風とかで、不可抗力で口に入ったことは、ある…かな…?」
月「砂って、ザラザラして、不味いでしょ。それと同じなんだ。僕にとって食べ物は、砂と同じ。」
月「美味しそうだとも思えないし、口に入れてもみ〜んな、まっずいただの砂。」
光「へえ…、アレルギーとかじゃなく、不味いんだね。何でなのかなぁ?」
月「遺伝だと思う。お父様もそうだったらしくて。物心つく前に亡くなっちゃったから、詳しいことは聞けていないんだけど。」
光「ええ…そうなんだ…。お父さんと同じ体質なんだね。お父さんも、牛乳しか飲んでなかったのかな?
光「でもそれじゃ、栄養とれないよね?牛乳以外の栄養ドリンクとか飲んでるの?」
月「うん、そこなんだけど…。
月「…栄養はね…。やっぱり必要だから……。」
月「……血を、飲んでる。」
光「えっ!!!」
光「っっって、引いたわけじゃないよ、ちょっと驚いちゃって…。」
光「何の血??マムシとか?スッポン??」
月「えっと、お………」
月「…弟…。」
光「はっ?!おとっ?えっ!???」
俺は月城くんと緋美くんの顔を何度も見比べた。
緋美くんは「どうだ」と言わんばかりのしたり顔で俺を見下ろしている。
一方の月城くんは、両手の人差し指の先をちょんちょんと合わせながら、なんだか照れていた。
光「えっ、てか…飲むって…どうやって……」
まさかと思って恐る恐る、緋美くんの首筋をよく見ると、
2枚の絆創膏が…!
俺は固まってしまった。
月「あ〜んやっぱり、引いちゃった?ここまで偏食な人、なかなかいないよね。弟の血が主食なんて、恥ずかしいな…。」
月城くんは色白の肌を耳まで真っ赤にし、両手で顔を隠して俯いた。
光「いやいや、引いてはいないよ!!ちょ、ちょっとびっくりしただけ。だって、それって…あの……。」
光「………きゅっ…吸血鬼……じゃない!!???」
真っ青な顔で俺がそう言うと、
月城くんと緋美くんはきょとんとして顔を見合わせた。
月・緋「あははははは!」
月「こーくん、吸血鬼信じてるの?あれはフィクションだよ!吸血鬼なんて実在しないって!」
緋「先輩、冗談キツいっす!小学生じゃあるまいし…!」
月「僕は…!ふふっ!吸血鬼ではないよ。ただの平凡な高校生だよ。」
笑いを堪えながら月城くんはそう断言した。
いやいや、そこまでそろってて平凡な高校生なワケある?
吸血鬼だった方が、今までの違和感全部説明つくんだけど………?
緋「まあこんな洋館に住んでて、日光に弱くて、血しか飲めなかったら、吸血鬼(笑)だと思われても仕方ないよなぁ〜。」
月「ふふっ、そうだね。まさかそんな発想がでるとは。こーくんって、面白い人だね!」
月「…そして…」
光「そして??」
月「……とっても美味しそうな人……!」
光「は!?」
俺は二人の後ろを追う。
住宅街を抜け、人気のない森へ…。
しばらく歩くと、昼間だというのに薄暗い木々の奥から、古びた洋館が姿を現した。
——えっ、まさか……
「あれだよ、僕たちの家!」
こんなの映画でしか見たことないぞ…あの映画のタイトル、何だったっけ…
月城くんが洋館の扉をノックすると、中から綺麗な女の人が現れた。
?「お帰りなさい、しーちゃん!ひーくん!」
月「ただいま、お母様! 今日はね、お友達を連れてきたよ。」
光「あ…えっと、転校してきた、日向野です。突然お邪魔してすみません。」
母「ひなたの…!? まあ、ホホホ……明るくて素敵なお名前。。。」
母「さあ、どうぞ。ゆっくりしていってちょうだいね。」
お母さんまで!
なんでみんな俺の名前を聞くだけで、そんなに驚くんだ??
変わった家族だな……。
中は外観通り、アンティークな骨董品や古い肖像画が並び、大きなテーブルには真っ赤な薔薇が活けられていた。
なんだろうこの既視感…ハリーポッター?いやもっと古い洋画で観たような…実際にあるんだなこんな家……
月「こーくん、ここまで来てくれてありがとうね。喉乾いたでしょ。はい牛乳!」
光「あ、ありがとう、いただきます。」
光「……月城くんは、牛乳しか飲めないんだよね。それって本当なの?それで、大丈夫なの?」
月「うん…その偏食の話を、君に聞いてもらいたくて、ここに来てもらったんだ。」
月「……引かずに聞いてね?」
光「もちろん、大丈夫だよ。」
月「良かった。じゃあまず、こーくん。
月「砂食べたことある?」
光「す、砂?!無い…けど、突風とかで、不可抗力で口に入ったことは、ある…かな…?」
月「砂って、ザラザラして、不味いでしょ。それと同じなんだ。僕にとって食べ物は、砂と同じ。」
月「美味しそうだとも思えないし、口に入れてもみ〜んな、まっずいただの砂。」
光「へえ…、アレルギーとかじゃなく、不味いんだね。何でなのかなぁ?」
月「遺伝だと思う。お父様もそうだったらしくて。物心つく前に亡くなっちゃったから、詳しいことは聞けていないんだけど。」
光「ええ…そうなんだ…。お父さんと同じ体質なんだね。お父さんも、牛乳しか飲んでなかったのかな?
光「でもそれじゃ、栄養とれないよね?牛乳以外の栄養ドリンクとか飲んでるの?」
月「うん、そこなんだけど…。
月「…栄養はね…。やっぱり必要だから……。」
月「……血を、飲んでる。」
光「えっ!!!」
光「っっって、引いたわけじゃないよ、ちょっと驚いちゃって…。」
光「何の血??マムシとか?スッポン??」
月「えっと、お………」
月「…弟…。」
光「はっ?!おとっ?えっ!???」
俺は月城くんと緋美くんの顔を何度も見比べた。
緋美くんは「どうだ」と言わんばかりのしたり顔で俺を見下ろしている。
一方の月城くんは、両手の人差し指の先をちょんちょんと合わせながら、なんだか照れていた。
光「えっ、てか…飲むって…どうやって……」
まさかと思って恐る恐る、緋美くんの首筋をよく見ると、
2枚の絆創膏が…!
俺は固まってしまった。
月「あ〜んやっぱり、引いちゃった?ここまで偏食な人、なかなかいないよね。弟の血が主食なんて、恥ずかしいな…。」
月城くんは色白の肌を耳まで真っ赤にし、両手で顔を隠して俯いた。
光「いやいや、引いてはいないよ!!ちょ、ちょっとびっくりしただけ。だって、それって…あの……。」
光「………きゅっ…吸血鬼……じゃない!!???」
真っ青な顔で俺がそう言うと、
月城くんと緋美くんはきょとんとして顔を見合わせた。
月・緋「あははははは!」
月「こーくん、吸血鬼信じてるの?あれはフィクションだよ!吸血鬼なんて実在しないって!」
緋「先輩、冗談キツいっす!小学生じゃあるまいし…!」
月「僕は…!ふふっ!吸血鬼ではないよ。ただの平凡な高校生だよ。」
笑いを堪えながら月城くんはそう断言した。
いやいや、そこまでそろってて平凡な高校生なワケある?
吸血鬼だった方が、今までの違和感全部説明つくんだけど………?
緋「まあこんな洋館に住んでて、日光に弱くて、血しか飲めなかったら、吸血鬼(笑)だと思われても仕方ないよなぁ〜。」
月「ふふっ、そうだね。まさかそんな発想がでるとは。こーくんって、面白い人だね!」
月「…そして…」
光「そして??」
月「……とっても美味しそうな人……!」
光「は!?」
