月城くんの偏食事情。

「希望が見つかって良かった。今日はもう寝よう!こーくん大丈夫だよね?」

「うん、朝までかかるかもって思ってたから、親にも帰らないこと話してるよ。泊まらせてもらうね。」

「やたっ!じゃあ、部屋はいっぱいあるけど〜、」
「一緒に寝よっか!」

光・緋「えっ!」

「無理だよ、寝てる間に緋美に殺される!」

「そうだよ殺すよ!」

「3人で寝るんだよ?川の字になって♪」
「パジャマパーティーだね!男子トークしながら寝よう〜♪」

あ、3人か。
ちょっと残ね……、
いやいや、何を考えてるんだ俺は!
静夢の純粋にボーイズトークを楽しみたい気持ちを踏みにじるな!


俺たちは静夢を真ん中にして、川の字で静夢のベッドに入った。

まさか自らのドット絵の下で寝ることになるとは…。


「ベッドに3人なんて…しーちゃん俺落ちそうだよ〜。」

「まだ寝ないで、話そうよ!」

「いや、物理的に…。」

「じゃあこーくんの方にもう少し詰めるね!」

静夢が俺の体に重なるほどくっついてきた。

「あ、いや!そっちいくなら大丈夫!落ちない!戻ってきて!」

静夢、はしゃいでるなぁ。
ずっと緋美だけだったし、
ワイワイ遊ぶのが楽しいんだろうなぁ。


「ボーイズトークのテーマはじゃあ〜、
『恥ずかしい黒歴史』!」

「緋美からどうぞ!」

「……そんなのない…って思ったけど…俺、学校にパジャマで行ったことあるな……。」

「エッ、上下?」

「いや、下だけっすね。上はちゃんと学ラン着てたんで。」
「しかも、このパジャマっすよ…。」

緋美のパジャマはピンクの生地に、カラフルなハートが散りばめられていた。

「お母さんが買ってきちゃって〜的なやつ?」

「いや俺の趣味っす。可愛いの好きなんで。
中3男子向けじゃないのは分かってます。でもパジャマくらい好きなの着たいじゃないですか。」

「上が学ランで下がこのパジャマって、地獄だな…!しかも中3って、去年の話じゃん!」

「そうっすね。割と最近の話…。でも寝ぼけてて全然気付かなかったっす。学校着いて、友達に笑われて。『え?』って見たら……あ、って。」
「帰るわけにもいかないんで、速攻体操服に着替えましたけど、恥ずかしかったっすね!」

「迎えに来てくれた時、体操服だった時あったね。パジャマで行ってたからだったんだ〜」

「うん、あの時は恥ずかしくてとても言えなかったけど、もう過去のことだし、笑い話だよ。」

「そっかー笑い話にできてよかったね!
パジャマといえば、部屋開けたら緋美が僕のパジャマ抱きしめてゴロゴロしてたことあるよね。全裸で。パジャマ好きなんだね!」


「ブフッ!」

「……しーちゃんそれは笑えないって…。」

「そうなの?猫みたいで可愛いかったよ!」

「あはははは!」

「しーちゃんのも暴露するよ!」

「しーちゃんが中2で買ったセクシー系写真集のタイトル!」

「えっ、ヤダ!こーくんいるのにやめて〜!」

「えっ!静夢がそんな本持ってるの??」

うわっ!気になるけど、知りたいような知りなたくないような…!

「俺の黒歴史も暴露されたから言う!」

静夢は真っ赤になって緋美の口を塞ごうとするけれど、あっさり両手首を掴まれ、ジタバタともがいている。

「月城静夢くん、当時中学二年生が購入した、セクシー系写真集のタイトルは……、」

「ドゥルルルルルル……」

「ドン!『NECK —甘い首筋の誘惑—』!!」


「ねっ…首っ!?」


「もう!違うって!美味しそうだと思って買ったの!料理本みたいなものだよ!!」

「かなりマニアックで、本当に普通に男や女の首筋とうなじしか載ってなかったもんね。」

「緋美に『うわっ!セクシー系の写真集買ってる!!』って言われてビックリしたしめちゃくちゃ恥ずかしかったよ。本当に黒歴史……。」

「でもまだ本棚にある(笑)」


「気に入ってるじゃん!」


「あー恥ずかしかった!次はこーくんだよ!!もっと真っ黒なの、聞かせてよね!!」