月城くんの偏食事情。

カプッ…

鋭い痛みが一瞬走ったかと思うと、

ジュッ……

すぐに全身がえも言われぬ心地良さに包まれた。


ジュッ……「ハァッ……!」

ジュッ……「ン……フウッ…」

ジュウウッ……「アアッ……!」

ジュッ……ジュルッ…「ハァッ…ハァッ…!アッ…!」


んんんんんんん〜〜!!!?

俺の時だけ長くない!???

光「待って…!静夢!飲み過ぎ!俺死んじゃう…!」

月「えっ、あっ!ごめん!!」


静夢は慌てて離れると、両手で顔を覆い、指の隙間から俺を覗いた。
その隙間から見える頬は、耳まで真っ赤に染まっていた。


月「『死んじゃう』なんて…こーくんってばぁ…♡」

なんで照れてる??
いやいやマジで死ぬかと思ったんだけど?


緋「これキツいっすね…。外出とけばよかった…」


ライバル食料的にはキツいよな…
てかライバル食料って何?
もうわけわかんない…


止血とハグをして、膝から降りた月城くんは、
満面の笑みで俺たちに向かって言った。


月「それでは結果発表します!2人とも僕のこと、だ〜い好きですねッ!純潔守ってますしピュッアッピュアの童貞拗らせ悶々ボーイ達で間違いありません!」

ブハッ!
あまりのテンションの高さに俺は吹き出してしまった。

光「なんか静夢、酔っ払ってる??」

緋「様子がおかしいっすね(笑)」

月「どちらも最高の童貞です!あははっ!」


2人の間に何もないことも、
2人とも自分のことが大好きだってこともわかって、
その上美味しい血までたっぷり飲めたから、ご機嫌になっちゃったのかな。

夜も更けてきたし、月城くん絶好調の時間帯なのかも知れないな。


月「なんかゲームしない?」

月「王様ゲームとか。」


想像以上に深夜のパリピテンション!!!


緋「3人で?!」

月「3人いればできるでしょ?」

月「やったことないけど。」

月「くじ作ればいいんでしょ?」

月城くんは細長く切った紙に、「王様」「下僕1」「下僕2」と書いて握りしめ、俺たちの前に差し出した。

『下僕』って要る?
俺もよく知らないけど…


月「じゃあ、くじ引いて!」

3人で一斉にくじを引く。

月「王様だ〜れだ!」

緋「わ!俺だわ!王様…」

緋「二分の一か……」

緋「………。」

緋「……下僕1が王様にキスする!!」

願うような顔で緋美は月城くんの方を見たけれど、

光「……おい……」
 「下僕1は俺……」

緋「ああああああ!!!二分の一外した!!!」

月「キスなんてダメだよ!同意なくやるもんじゃないでしょ!」


いやそれ、巨大ブーメランですが…!


月「もっと健全な命令にして!!」

緋「じゃあ下僕2が王様に10分間ハグ♡」

光「10分とか長いし!てかもう番号わかってて言ってるから無効だよ!」


緋「ちぇっ……」


結局くじを引き直した。