月城くんの偏食事情。

月城くんはふかふかのベッドで気持ち良さそうに寝続けている。

光「月城くんってよく寝るよね。これも、体質なのかな。」

緋「いや、意外と睡眠時間は短い方っすよ。夜はずっと起きてるんで。昼夜逆転なのは、体質かもっすけど。」

光「エッ、一晩中起きてるの?!」

緋「はい、暗くなると目が冴えるらしくて。日が暮れる頃からはずっと起きてて、夜明け前に学校行って、そのまま寝てますね。」

光「寝らずに学校に来て寝てるんだ…。」

緋「日が昇らないうちの方が、登校し易いっすからね!」


夜寝ないなんて……本当に日中頑張ってたんだな。
体に負担がかかりそうだけど、体質だから、変えられないのかな…


緋「俺、なんか飲み物持ってきます。」

そう言うと緋美くんは、部屋を出ていった。


──月城くんの部屋は昼間なのに薄暗く、真っ白のベッド以外はよく見えないほどだ。

よく見るとそのベッドの枕元に、何か人の顔のようなものが見える…

怖いな……

これ見えていいやつなの……?

ドキドキしながらスマホでその顔を照らしてみると、

……!

………俺?!


月「わぁっ…!!!」

ガチャン…!!

あまりに驚いた俺は、勢いよく仰け反り、スマホをベッドの枠に落としてしまった。

月「う〜ん……」

その音で月城くんが目を覚まし、

青ざめた顔の俺と目が合った。


月「えっ!こーくん!!うそっ!ここ僕の家だよね?えっえっ、まさか、血を吸われに来てくれたの?!」

月「……うれしい……!」

秒で勘違いした月城くんは、ガバッと俺に抱きついてきた。

光「あっ!いやっ、違っ…!」

月「血がっ?」

月「飲ませたい?」

月「こーくぅ〜ん〜!!嬉しい…♡そっか、緋美だね、緋美が口説いてくれたんだね!」

光「いやいやいや!!違うって!」

月「違うの?じゃあ、こーくんの心の準備が出来たってことだね!そっかあ、うんうん!」

月「でも、慌てなくていいよ!まず、お風呂に入ろう!僕が丁寧に洗ってあげるから…♡」

光「お風呂!?」

月「そうそう!食材を洗うのは常識でしょ。こーくんのことも、キレイに洗ってあげるね♡」

光「えええええ〜違うって!!無理無理無理!!」

月「ふふっ!照れなくていいよ。大丈夫、全身キレイに、洗うだけだから…」


なかなか誤解が解けず、月城くんが俺の服を剥ぎ取ろうとしていたその時、


ガチャッ