月城くんの偏食事情。

「先輩……。」

「うん……。」

「軽蔑してますか………。」

「うん…。あ、いや……。」

「勘が良いんすね……。」

「いや、誰でもわかるでしょ…。」

「そうっすよ、全て俺の欲望。…あんな儀式なんて、ないです。血を吸われるのも、苦しいふりしてましたけど…やっぱ喘ぎ声みたいになっちゃってましたよね…。」

「…うん…大概キモかったよ…。」

「俺、しーちゃんが好きです。」

「誰にも渡したく無い。俺が育てたんです!」

「でも、しーちゃん、言い出したら聞かないし、しーちゃんの美味しいと思うものは、飲ませてあげたいし…」

「複雑っすけど……」

「血は飲ませてあげてください。しーちゃん、昇天するくらい喜ぶと思うんで!」

「血はいいけどさ、あんな調教しといて、俺どうすりゃいいの?あんなの耐えらんないよ…」

「今更一連の儀式や作法は緋美くんの嘘でしたー!とも言えないでしょ?」

「い、言わないでください!しーちゃんに嫌われたら俺、生きてけない…!」

「でもあの儀式を他の男と…か……。まさか自分の首締めることになるなんて……。」

「俺の首も締めてるよ?俺、緋美くんより、血が美味しい奴だよ?わかるでしょ?俺がどんだけピュアッピュア童貞拗らせ野郎か!ハードル高いってマジで!!」

「なんかすみません……」

「でも、月城くんの笑顔が見たいのは、俺も同じなんだ。」

「…頑張らなきゃな…。」

「ところで緋美くんは、月城くんと、どうなりたいの?エロい感じに血を吸われてれば満足なの?」

「な…なんすかその言い方!どうなりたいかってそりゃ…ゆくゆくは…結婚したいっす!」

「エッ、父親は違うって言ってたけど、お母さんは一緒でしょ??」

「はい、幸い半分しか血繋がってないんで!半分違えば、なんとかなるんじゃないかと思ってて!」

「………そっか……緋美くん、よく俺たちと同じ高校入れたね….」

「えっ?突然なんっすか?」

「いや、なんでもない。」


「駅までで良いよ。ありがとう。またね。」


俺はこの日、月城くんの甘い吐息と、
緋美くんのデカイ喘ぎ声?が頭から離れず、

なかなか寝付けなかった…。