高校2年進級初日。
イケメン陽キャの渡世が眼鏡陰キャの俺に告白してきた件について。
うん。なんでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?
遡ること4時間前⋯
「やった! 今年も同じクラスじゃん!」
「おいーみんな別々じゃねぇか〜」
周囲からそんな声が聞こえてくる。
自分のクラスわかったらさっさとどいてほしいんだが。
そんなことを思うのは俺に友達が居ないからだと思う。
別に友達が居なくたって生きていけるし。
平日はゲームしてちょっと勉強して、休日は姉ちゃんが書いたBL小説を読まされるだけ。
最近休日は毎回読まされるせいでBLの知識だけ無駄に豊富になっていっている気がする。気のせいだと思いたいが…
不満を抱きつつ集団の中に入っていく。しかし完全に人の壁につつまれ背伸びをしても前の奴のつむじしか見えない。
「見えねぇ・・・」
小さくため息を付いた時、丁度良く前にいた女子たちがキャッキャと騒ぎながら満足した顔でその場を離れていった。 そのお陰で隙間が空きその隙間から高橋という名前が顔を覗かせた。 位置的に多分C組だなと思いつつ、その目線をそのまま上に持っていくとやはり「C組」という文字があった
去年と変わらんな。
思い返せば俺は中学校でも3年間C組だった俺はCというアルファベットに呪われているのかもしれない。
「おー! おはよ渡世C組だぜ! 俺ら同じクラスだぜ!! よろしくな!!!」
どこからか聞き覚えのある。というか去年これでもかというほど聞いた「渡世」という言葉に足が止まる。 渡世透 学年一イケメンと言われてる勉強もできてスポーツもできる女子からも男子からもモテる太陽のような男だ。 去年違うクラスだったのにもかかわらずクラス中の女子たちは1年中渡世という3文字を連呼していた。 別に嫌いな訳では無い。しかし! 万が一席が近くなったりしたらあいつの席の周りには女子たちの群れができ、俺の唯一の居場所が陽キャに奪われてしまう!
それが嫌なのだ!!
しかもあいつはリアルキラキラオーラを出してくる。太陽と言われるのも納得できる。というかもう第二の太陽だと俺は思う。
同じクラスだなんて太陽の過剰摂取だよ。目が焼けるわ。
どんよりとした気分のまま教室へ向かい自分の席に重たい腰を下ろした。
「おっすー」
リアルキラキラオーラを周り放ちながら教室に渡世が入ってきた。
顔面強すぎやろ。
そう思いながら半ば呆れて見つめているとふいに渡世じっっっとこちらを見つめてきた。
驚きのあまり目線をそらしたが背中越しから視線を感じる。恐る恐るもう一度見てる。
バチッ
そう音がなったんじゃないかと思うほど今回はしっかり目があってしまった。
え、は?俺なんかしたっけ?
しかし一息ついて見てみると仲の良い陽キャグループと仲良く話していた。
あ〜良かった・・・でも何だったんだ?
「なんで根暗陰キャがこのクラスにいんだよこの野郎」ってことか。 はいはいごめんなさいね?! こんなやつがいて!
そのあとも学校が終わるまでの3時間。こっちを何回もチラチラ見てた。始業式では背中越しに視線を感じたし。
いやほんとに何? いつ暗殺しようかとタイミングを疑ってるんですか? 背中に穴開くかと思ったわ。
いやいや、でも俺の勘違いかもしれないうん。そうだ。勘違いだ。何浮かれてんだ俺。妄想すんな俺。姉ちゃんにバカにされる。
「勘違いだ。勘違い。勘違い。」
その後は何事もなく放課後を迎え、いつも通りぼっちで帰り道を歩く。
「喉乾いたな・・・」
リュックの中から水筒を出そうと中身をガサガサと漁る。
うわ最悪だ。学校に水筒をおいてきてしまった。 そのまま帰るという選択肢もあったが、喉の渇きが限界を迎えていて仕方がなく学校に戻った。
とぼとぼと教室へ引き返しドアを開けた瞬間。
「うわっ」
誰もいないと思ってた教室にいたのだ。人が。しかもあの渡世透という男が。
「あ、高橋だよな?なんか忘れ物?」 と人懐っこい笑みを浮かべた。
うわっ近くで見ると一億倍顔がいいな。でもその前に目が焼けるッッ
「う、うん水筒忘れてさ」 緊張と乾くで縮こまる暇で言葉を絞り出した。
「そっか」
なんとも言えない気まずい空気が流れ水筒を回収して逃亡してやろうと思ったその時。 ガラガラと音を立てて入ってきたのはうちの担任だった。
担任は嬉しそうに俺らを見た。
「おお、渡世と高橋ちょうどいいとこ! ちょっとに手伝ってくんねぇか?」
詰んだ。タイミングが悪すぎる。
先生!俺らを一緒にさせないでくれ!! 見たらわかるじゃないか!!天と地の差。月と太陽。0度と180度の分度器の関係なんだよ!
「いいすよー!」
渡世が何も迷いもなく明るく快諾してしまった。
うおい!俺の気持ちも考えてくれ。渡世。
心のなかではなんとでも言えるが現実ではそうは行かず教材運びを手伝わされる羽目になった。
渡世、俺、先生というはたから見れば謎すぎるの3人で中身が何なのかわからん段ボールを理科室まで運ぶ。
3人の間に硬い沈黙が流れる。
いや。先生話題なんか振って??先生まで黙らんといてもらっていいですか????
すると、どこからか隣の担任が現れ「ちょっと田中先生職員室来てもらっていいですか?」と今いちばん聞きたくないセリフをぶっ込んできた。
先生行くな。行くな。「これを持っててから行きます」と言え。頼むからそう言え。
眉間にシワを寄せてから申し訳なさそうにこちらを向いた。
「これも持っていってくれないか? すまん!! 鍵は理科室置いたままでいいから、よろしくな!」
田中一一一 !!許さん。覚えてろ。陽キャと二人きりにした罰で捕まえてやるッッ俺らはあの田中という罪深き男のせいで持っていく段ボールも多くなってしまった。(まあ持ったのは渡世だが。)
「大丈夫渡世?俺持とうか?」
「いやだいじょうぶ!」
こちらを向く渡世のサンサンスマイルフェイスが俺の目を焦がそうとする。
サンサンスマイルフェイスを直視しないように気をつけながらなんとか理科室についた。
すると渡世がなにか思いついた顔で俺の方を向いた。
「つかさ高橋って彼女とかいる?」
・・・こいつう馬鹿にしてやがる!
見たらわかるやん! いないことぐらいこの俺を好きになるやつなんかいねぇよ!! この野郎!!!
という今でも殴ってやりたい気持ちを一旦、すこーーーしだけ落ち着かせて答えた。
「いや俺モテないし渡世は?」
「中学まではいろんな子と付き合ってたんだけど高校になって好きな人できてさ~だから今片思いちゅー」
マウントッッ すっごい典型的なマウント取られたんだが?
下がる口角を必死で上げて「いや渡世に告られて振る人なんかいないんじゃない?」 と今できる最上級の笑みで言った。
それを聞いた渡世は照れくさそうに笑った。
「えぇじゃあ告っちゃおうかな・・・」
もう限界だ! しらねぇよ!! 勝手に告れよ!俺に言うなああああ!!
「いいと思うよ!!!!すごく!!」
とっくにメンタル限界を迎えた俺はもうヤケクソ気味に答えていた。 その言葉を聞いた渡世が俺の目をロックオンしたかのように見つめた。
「ねぇ高橋。」
「なに?」
んだよまだあんのかこのハイスペ脚長イケメン太陽男!
「…好きだよ。」
「は、はあああああああああああ!?」
何を言ってるんだこのイケメンは。 うん?ちょっと整理させてください! いややっぱり整理してもわかりません! どうゆうこと?
絶対今の俺の顔はやばい変顔になっていると自覚しながらも答えた。
「お前が俺を?」
「うん」
渡世は微妙だにせず答えた。
いやいやこちらとは眼鏡をかけた前髪の長いド根暗ですが?????
360度、366日どこから見ても陰キャでありますが。
落ち着け俺。ヒーヒーフーだ。(それは出産。)
「なんでっ…?」
もう俺の頭はぐらぐらだ。
「いや高橋が言ったじゃん告白すればーって」
「そのなんでじゃない! なんで俺のことをってことだよ!
陽キャって話通じないのか・・・?
いや冗談だこれは俺は今試されているんだ!冗談、冗談。マイケル・ジョーダン。
「あっあはは!冗談きついって〜!んじゃまた明日!!!!」
引きつった笑顔を作り、ダッシュで理科室をあとにした。
渡世が「まて! 高橋」って言ってたのは気にしない。気にしない。
「はああああああ!」
家のベットでデカデカしいため息をついた。
明日が怖い。ここまで明日が来んなと思ったのは初めてだよ。なんつ一男だ。渡世透。 もしかきたら朝起きたらストレスで10円ハゲになってるかもしれへん。それか白髪が増えてるかも。どうしてくれんの。
「っというかこの展開…姉ちゃんのBL小説…?」
ふいに昨日読んだ(読まされた)ばかりのずっと片思いしてたおさななBLが頭をよぎる。二人は親友ででも中学生になったら片方はヤンキーになっちゃって、でも二人は互いを恋愛対象に見るようになってる両片思い状態で……(早口)じゃなくて!!!
「もおおおおおお」
枕に顔をうずめて、ジタバタと足をバタつかせる。
ちょっと待て。もしあのBL小説の展開にそって行くのならば、明日の朝はどうなる? 登校中にあいつが待ち伏せしていて「一緒に学校行こう」とか爽やかに手を振ってくるのか?
いやないない…………陽キャは陰キャに優しくない!そう決まっているんだ!!優しいのは小説の中だけだ!
だから…
「絶っっっっっっっ対にない!」
ゴンッ!
勢いよく起き上がってしまったために頭をぶつけてしまった。
「痛ってえ…」
というわけで俺は高校2年初日早々地獄の幕開けとなってしまったのであった。
でもこの先、もっと想像も出来ないことが山程あるなんて今のを俺に知るよしもなかった。
イケメン陽キャの渡世が眼鏡陰キャの俺に告白してきた件について。
うん。なんでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?
遡ること4時間前⋯
「やった! 今年も同じクラスじゃん!」
「おいーみんな別々じゃねぇか〜」
周囲からそんな声が聞こえてくる。
自分のクラスわかったらさっさとどいてほしいんだが。
そんなことを思うのは俺に友達が居ないからだと思う。
別に友達が居なくたって生きていけるし。
平日はゲームしてちょっと勉強して、休日は姉ちゃんが書いたBL小説を読まされるだけ。
最近休日は毎回読まされるせいでBLの知識だけ無駄に豊富になっていっている気がする。気のせいだと思いたいが…
不満を抱きつつ集団の中に入っていく。しかし完全に人の壁につつまれ背伸びをしても前の奴のつむじしか見えない。
「見えねぇ・・・」
小さくため息を付いた時、丁度良く前にいた女子たちがキャッキャと騒ぎながら満足した顔でその場を離れていった。 そのお陰で隙間が空きその隙間から高橋という名前が顔を覗かせた。 位置的に多分C組だなと思いつつ、その目線をそのまま上に持っていくとやはり「C組」という文字があった
去年と変わらんな。
思い返せば俺は中学校でも3年間C組だった俺はCというアルファベットに呪われているのかもしれない。
「おー! おはよ渡世C組だぜ! 俺ら同じクラスだぜ!! よろしくな!!!」
どこからか聞き覚えのある。というか去年これでもかというほど聞いた「渡世」という言葉に足が止まる。 渡世透 学年一イケメンと言われてる勉強もできてスポーツもできる女子からも男子からもモテる太陽のような男だ。 去年違うクラスだったのにもかかわらずクラス中の女子たちは1年中渡世という3文字を連呼していた。 別に嫌いな訳では無い。しかし! 万が一席が近くなったりしたらあいつの席の周りには女子たちの群れができ、俺の唯一の居場所が陽キャに奪われてしまう!
それが嫌なのだ!!
しかもあいつはリアルキラキラオーラを出してくる。太陽と言われるのも納得できる。というかもう第二の太陽だと俺は思う。
同じクラスだなんて太陽の過剰摂取だよ。目が焼けるわ。
どんよりとした気分のまま教室へ向かい自分の席に重たい腰を下ろした。
「おっすー」
リアルキラキラオーラを周り放ちながら教室に渡世が入ってきた。
顔面強すぎやろ。
そう思いながら半ば呆れて見つめているとふいに渡世じっっっとこちらを見つめてきた。
驚きのあまり目線をそらしたが背中越しから視線を感じる。恐る恐るもう一度見てる。
バチッ
そう音がなったんじゃないかと思うほど今回はしっかり目があってしまった。
え、は?俺なんかしたっけ?
しかし一息ついて見てみると仲の良い陽キャグループと仲良く話していた。
あ〜良かった・・・でも何だったんだ?
「なんで根暗陰キャがこのクラスにいんだよこの野郎」ってことか。 はいはいごめんなさいね?! こんなやつがいて!
そのあとも学校が終わるまでの3時間。こっちを何回もチラチラ見てた。始業式では背中越しに視線を感じたし。
いやほんとに何? いつ暗殺しようかとタイミングを疑ってるんですか? 背中に穴開くかと思ったわ。
いやいや、でも俺の勘違いかもしれないうん。そうだ。勘違いだ。何浮かれてんだ俺。妄想すんな俺。姉ちゃんにバカにされる。
「勘違いだ。勘違い。勘違い。」
その後は何事もなく放課後を迎え、いつも通りぼっちで帰り道を歩く。
「喉乾いたな・・・」
リュックの中から水筒を出そうと中身をガサガサと漁る。
うわ最悪だ。学校に水筒をおいてきてしまった。 そのまま帰るという選択肢もあったが、喉の渇きが限界を迎えていて仕方がなく学校に戻った。
とぼとぼと教室へ引き返しドアを開けた瞬間。
「うわっ」
誰もいないと思ってた教室にいたのだ。人が。しかもあの渡世透という男が。
「あ、高橋だよな?なんか忘れ物?」 と人懐っこい笑みを浮かべた。
うわっ近くで見ると一億倍顔がいいな。でもその前に目が焼けるッッ
「う、うん水筒忘れてさ」 緊張と乾くで縮こまる暇で言葉を絞り出した。
「そっか」
なんとも言えない気まずい空気が流れ水筒を回収して逃亡してやろうと思ったその時。 ガラガラと音を立てて入ってきたのはうちの担任だった。
担任は嬉しそうに俺らを見た。
「おお、渡世と高橋ちょうどいいとこ! ちょっとに手伝ってくんねぇか?」
詰んだ。タイミングが悪すぎる。
先生!俺らを一緒にさせないでくれ!! 見たらわかるじゃないか!!天と地の差。月と太陽。0度と180度の分度器の関係なんだよ!
「いいすよー!」
渡世が何も迷いもなく明るく快諾してしまった。
うおい!俺の気持ちも考えてくれ。渡世。
心のなかではなんとでも言えるが現実ではそうは行かず教材運びを手伝わされる羽目になった。
渡世、俺、先生というはたから見れば謎すぎるの3人で中身が何なのかわからん段ボールを理科室まで運ぶ。
3人の間に硬い沈黙が流れる。
いや。先生話題なんか振って??先生まで黙らんといてもらっていいですか????
すると、どこからか隣の担任が現れ「ちょっと田中先生職員室来てもらっていいですか?」と今いちばん聞きたくないセリフをぶっ込んできた。
先生行くな。行くな。「これを持っててから行きます」と言え。頼むからそう言え。
眉間にシワを寄せてから申し訳なさそうにこちらを向いた。
「これも持っていってくれないか? すまん!! 鍵は理科室置いたままでいいから、よろしくな!」
田中一一一 !!許さん。覚えてろ。陽キャと二人きりにした罰で捕まえてやるッッ俺らはあの田中という罪深き男のせいで持っていく段ボールも多くなってしまった。(まあ持ったのは渡世だが。)
「大丈夫渡世?俺持とうか?」
「いやだいじょうぶ!」
こちらを向く渡世のサンサンスマイルフェイスが俺の目を焦がそうとする。
サンサンスマイルフェイスを直視しないように気をつけながらなんとか理科室についた。
すると渡世がなにか思いついた顔で俺の方を向いた。
「つかさ高橋って彼女とかいる?」
・・・こいつう馬鹿にしてやがる!
見たらわかるやん! いないことぐらいこの俺を好きになるやつなんかいねぇよ!! この野郎!!!
という今でも殴ってやりたい気持ちを一旦、すこーーーしだけ落ち着かせて答えた。
「いや俺モテないし渡世は?」
「中学まではいろんな子と付き合ってたんだけど高校になって好きな人できてさ~だから今片思いちゅー」
マウントッッ すっごい典型的なマウント取られたんだが?
下がる口角を必死で上げて「いや渡世に告られて振る人なんかいないんじゃない?」 と今できる最上級の笑みで言った。
それを聞いた渡世は照れくさそうに笑った。
「えぇじゃあ告っちゃおうかな・・・」
もう限界だ! しらねぇよ!! 勝手に告れよ!俺に言うなああああ!!
「いいと思うよ!!!!すごく!!」
とっくにメンタル限界を迎えた俺はもうヤケクソ気味に答えていた。 その言葉を聞いた渡世が俺の目をロックオンしたかのように見つめた。
「ねぇ高橋。」
「なに?」
んだよまだあんのかこのハイスペ脚長イケメン太陽男!
「…好きだよ。」
「は、はあああああああああああ!?」
何を言ってるんだこのイケメンは。 うん?ちょっと整理させてください! いややっぱり整理してもわかりません! どうゆうこと?
絶対今の俺の顔はやばい変顔になっていると自覚しながらも答えた。
「お前が俺を?」
「うん」
渡世は微妙だにせず答えた。
いやいやこちらとは眼鏡をかけた前髪の長いド根暗ですが?????
360度、366日どこから見ても陰キャでありますが。
落ち着け俺。ヒーヒーフーだ。(それは出産。)
「なんでっ…?」
もう俺の頭はぐらぐらだ。
「いや高橋が言ったじゃん告白すればーって」
「そのなんでじゃない! なんで俺のことをってことだよ!
陽キャって話通じないのか・・・?
いや冗談だこれは俺は今試されているんだ!冗談、冗談。マイケル・ジョーダン。
「あっあはは!冗談きついって〜!んじゃまた明日!!!!」
引きつった笑顔を作り、ダッシュで理科室をあとにした。
渡世が「まて! 高橋」って言ってたのは気にしない。気にしない。
「はああああああ!」
家のベットでデカデカしいため息をついた。
明日が怖い。ここまで明日が来んなと思ったのは初めてだよ。なんつ一男だ。渡世透。 もしかきたら朝起きたらストレスで10円ハゲになってるかもしれへん。それか白髪が増えてるかも。どうしてくれんの。
「っというかこの展開…姉ちゃんのBL小説…?」
ふいに昨日読んだ(読まされた)ばかりのずっと片思いしてたおさななBLが頭をよぎる。二人は親友ででも中学生になったら片方はヤンキーになっちゃって、でも二人は互いを恋愛対象に見るようになってる両片思い状態で……(早口)じゃなくて!!!
「もおおおおおお」
枕に顔をうずめて、ジタバタと足をバタつかせる。
ちょっと待て。もしあのBL小説の展開にそって行くのならば、明日の朝はどうなる? 登校中にあいつが待ち伏せしていて「一緒に学校行こう」とか爽やかに手を振ってくるのか?
いやないない…………陽キャは陰キャに優しくない!そう決まっているんだ!!優しいのは小説の中だけだ!
だから…
「絶っっっっっっっ対にない!」
ゴンッ!
勢いよく起き上がってしまったために頭をぶつけてしまった。
「痛ってえ…」
というわけで俺は高校2年初日早々地獄の幕開けとなってしまったのであった。
でもこの先、もっと想像も出来ないことが山程あるなんて今のを俺に知るよしもなかった。
