俺は白川だから好きなのか男が好きなのかずっと考えた。
スマホの検索履歴には男同士がどうとか、こうとか一覧にびっしり並ぶ。もう一度履歴をタップする。画面には男らしい男の裸体の写真が映される...これで1人でできれば俺は...いつも通りにパンツを下ろし、自分のものを触る。画面の男に集中して、いつも通りに行為を行う。しかし、最初は行けるかもと思ったけどなんだか違和感がある。あー俺何してんの?なんか気持ち悪りぃ...そう感じてしまい男の裸体の写真を消した。
俺はきっとゲイではない。ただ白川という人が好きで、それがたまたま男だったというだけだ。LGBTQ的な話はよく分からないから、自分がどこに分類されるかもわからない。
白川の方はどうなんだろう?男だから好きになったのか、たまたま男だったのか?
俺の場合はもしかしたら白川は見た目が綺麗だから女だと脳が女だと勘違いしたのか。その可能性もある。
次の日、たまたま昇降口で小野川と鉢合わせた。
「田島、お前今日は白川のこといじめてなかったな。なんかあったの?」
「別になんもねぇけど」
「ふーん、別にいいけど俺の人間観察的にはなんかあったのかなーて思ったわ」
そう呟くと小野川は上原から靴に履き変えて、そのまま帰宅して行った。
小野川は鋭すぎる。どんな嘘をついてもバレてしまいそうなほどだ。
5分くらい経った頃、白川が昇降口に現れた。
「おぉ!白川じゃん」俺はわざとらしく話しかけた。昨日のことがあったからなんだか余計に気まずさがある。
「何?」
白川の言葉には冷たさがあった。
「俺、お前に謝ろうと思って」
「ふーん」
「昨日のことと今までのこと、本当にごめん、昨日はびっくりしてあんなこと言ってしまった。ホモとかさ、それで俺もお前のこと...」
空気が張り詰めるのを感じる。それでも言葉を続けた。
「た、たぶん、やっぱり...好きなんだ。男が好きなわけじゃないと思う。ただ俺はお前が好きなだけっていうか...だから白川が言ってた通りに意地悪してた」
その言葉を発した途端、白川は俺の手首を引いて走り出す。
「おい!白川どこいくんだよ!」
答えは返ってこない。ただそのまま引っ張られて走る。だいぶ走った頃、人気のない橋の近くの木の影にやってきた。
白川はそっと口を開く。
「田島、俺はお前を壊したいと思っていた。ずっと。でも大切にしたいとも思ってる、俺のほうこそ昨日はごめんなさい」
震えるような声でそう言ったかと思うと、次の瞬間、白川に優しく抱きしめられていた。
昨日のキスもだけど別に男だから嫌だとか思わなかった。
ただ白川に抱きしめられていて、こいつがホモ...ゲイかどうかなんてどうでもいいって思った。
ここにある事実を俺たちだけで感じられたらいいと思った。
それから、空がだんだんピンクとブルーになり、夜と夕方の隙間の時間になったとき、俺たちはようやくその場所を後にした。
これはゲイとして生きてきた白川のことをまだ全然知らなかった頃の話だ。
スマホの検索履歴には男同士がどうとか、こうとか一覧にびっしり並ぶ。もう一度履歴をタップする。画面には男らしい男の裸体の写真が映される...これで1人でできれば俺は...いつも通りにパンツを下ろし、自分のものを触る。画面の男に集中して、いつも通りに行為を行う。しかし、最初は行けるかもと思ったけどなんだか違和感がある。あー俺何してんの?なんか気持ち悪りぃ...そう感じてしまい男の裸体の写真を消した。
俺はきっとゲイではない。ただ白川という人が好きで、それがたまたま男だったというだけだ。LGBTQ的な話はよく分からないから、自分がどこに分類されるかもわからない。
白川の方はどうなんだろう?男だから好きになったのか、たまたま男だったのか?
俺の場合はもしかしたら白川は見た目が綺麗だから女だと脳が女だと勘違いしたのか。その可能性もある。
次の日、たまたま昇降口で小野川と鉢合わせた。
「田島、お前今日は白川のこといじめてなかったな。なんかあったの?」
「別になんもねぇけど」
「ふーん、別にいいけど俺の人間観察的にはなんかあったのかなーて思ったわ」
そう呟くと小野川は上原から靴に履き変えて、そのまま帰宅して行った。
小野川は鋭すぎる。どんな嘘をついてもバレてしまいそうなほどだ。
5分くらい経った頃、白川が昇降口に現れた。
「おぉ!白川じゃん」俺はわざとらしく話しかけた。昨日のことがあったからなんだか余計に気まずさがある。
「何?」
白川の言葉には冷たさがあった。
「俺、お前に謝ろうと思って」
「ふーん」
「昨日のことと今までのこと、本当にごめん、昨日はびっくりしてあんなこと言ってしまった。ホモとかさ、それで俺もお前のこと...」
空気が張り詰めるのを感じる。それでも言葉を続けた。
「た、たぶん、やっぱり...好きなんだ。男が好きなわけじゃないと思う。ただ俺はお前が好きなだけっていうか...だから白川が言ってた通りに意地悪してた」
その言葉を発した途端、白川は俺の手首を引いて走り出す。
「おい!白川どこいくんだよ!」
答えは返ってこない。ただそのまま引っ張られて走る。だいぶ走った頃、人気のない橋の近くの木の影にやってきた。
白川はそっと口を開く。
「田島、俺はお前を壊したいと思っていた。ずっと。でも大切にしたいとも思ってる、俺のほうこそ昨日はごめんなさい」
震えるような声でそう言ったかと思うと、次の瞬間、白川に優しく抱きしめられていた。
昨日のキスもだけど別に男だから嫌だとか思わなかった。
ただ白川に抱きしめられていて、こいつがホモ...ゲイかどうかなんてどうでもいいって思った。
ここにある事実を俺たちだけで感じられたらいいと思った。
それから、空がだんだんピンクとブルーになり、夜と夕方の隙間の時間になったとき、俺たちはようやくその場所を後にした。
これはゲイとして生きてきた白川のことをまだ全然知らなかった頃の話だ。
