僕の季節はどこまでも青く

最悪だ...
 雨は激しさを増し、俺の心を表しているようだった。何度もイメージしたキスができたはずなのに白川にあんなことを言ってしまった。
 俺はからかってるだけならまだよし、もしあいつが本当に男が恋愛対象だったなら、ホモ呼ばわりは深く気づつけてしまったかもしれない。

 でもいきなりキスなんてなんでだよ。白川も俺のことが好きって本当なのか?まさか...違う違う、好きなら逆にいきなりキスなんてできない、絶対初めての時はあんな飛躍したキスにならないはず。俺ならもっと時間をかけてする。たぶん。

「真、おかえり」
 家に着くとパートから帰宅したばかりの様子の母親がいつも通りに皿を洗っている。いつもならそのままリビングでくつろいだり、お菓子を食べたりするが、今日はどうしても顔を見られたくなく、自室へ直行した。

 俺いまどんな顔してるんだろ……。鏡を見るといつも通りの自分の顔が写っていて安心する。ん?
 キスした事実ばかりに気を取られていたけど、最後に白川が言ったあの言葉がリフレインされる。
 意地悪ってされるほうも好きになるって嘘だろ...?あの言葉が本当なら白川も俺のことを考えてたってことだよな。小野川の言う通り、俺らは両思いだったてこと?!

 明日からどんな顔して白川に会えばいいんだ。いつも通りにリュックを引っ張ってからかってみる?そうじゃない。
「白川に謝んねぇと」
 自分の中で結論が出た。

 明日会ったら謝ろう。今日のことも、いままでのことも。俺はお前に意地悪したくはなかった。ただ俺はお前に近づきたかっただけだったんだと。