「進学コースって、なんの冗談?」
「冗談じゃないよ。俺、北村が勉強嫌になって進学から離れたって思ってたから、言ってなかったけどそうじゃないなら戻ってきなよ」
「なんでそうなる?」
「普通に北村と同じクラスになりたいなって思ったから」
この男は何を言っているんだ。僕と同じクラスになりたいから進学コースへってなんて適当な。
「は? だから、なんでそうなる」
「クラス一緒だったらわざわざ山まで行かなくても、一緒に昼食べれるし」
シンプルな回答にますます意味がわからなくなっていく。
「ま、まぁ、それは百歩譲って分かるとして、二学期からって。コース移動って基本学年跨ぐタイミングだろ」
「それが進学に移る場合は違って、二年の夏補修参加させるために、一学期に移動決めれるらしいよ。まあ、この制度使った人創立から四人しかいないらしいけど……」
なんでそんなマイナーな制度知ってるんだろう。というかそんな制度一回も聞いたことすらない。
「いやもうそれ使われてない制度だろ」
「一応生徒手帳に載ってたし、それに先生に聞いたら出来るって言ってたよ。北村って進学から離れないといけないほど成績下がってたわけではないだろ」
「それはそうだけど……」
「正直言って、北村は進学の方が絶対合ってると思うし」
総合コースの環境が進学コースよりも合わないと感じていたのは事実だ。でもいきなり戻って来いと言われて素直に「うん」と言えるほど簡単な話ではない。一応覚悟を持って総合コースに来たつもりだった。それをまた戻るってどうなんだろう。ただ親は喜んでくれはするんだろうな。適当に進学したいと思っていたのは、僕だけでなく親も同意だったらしい。ただ、その考えを押し付けてくる様なタイプでは無かったので、総合コースに移ることはそこまで反対はされなかった。ただ、なるべく大学に行ってほしいと思っているのは、なんとなく分かっていた。
ここにきて絶対に戻るもんかと思っていた進学コースに揺らいでいる。
「ちなみに、どうやったら戻れるの?」
「一学期の全学年共通で、5位以内に入れば進学に来ないかって声がかかるんだって。北村ならいけるでしょ」
勉強すれば取れない訳ではない順位ではある。そして僕は単純に江波戸が、同じクラスになりたいって言ってくれたことが嬉しかった。なんか小学生みたいな理由だけど。そして、僕にも江波戸ともっと一緒に居たいという気持ちが最近芽生えていた自覚はあった。そして、自分の中に戻るという選択肢が出来たという事実に自分が一番驚いた。そして、きっともうここで僕は失恋を乗り越えられたのかもしれない。
「少しだけ、考えてみる」
「俺は待ってるからって、もうこんな時間」
江波戸の腕時計を見ると、消灯時間ギリギリになっていた。消灯時間には各部屋に担任が点呼へやってくる。なんなら、僕は同室の人にもほぼ何も言わずに出てきているので、最悪探されて大事になる可能性すら存在している事にようやく気づいた。
「やっやばい、点呼に間に合わないかも。同室の人にも何も言ってないし」
「急いで降りよう」
「うん」
急いで山を下り、息が上がる。体はへとへとだけど、江波戸とはなすことができて、ずっとしんどかった2日間が嘘の様に、僕の心は晴れやかになった。
「冗談じゃないよ。俺、北村が勉強嫌になって進学から離れたって思ってたから、言ってなかったけどそうじゃないなら戻ってきなよ」
「なんでそうなる?」
「普通に北村と同じクラスになりたいなって思ったから」
この男は何を言っているんだ。僕と同じクラスになりたいから進学コースへってなんて適当な。
「は? だから、なんでそうなる」
「クラス一緒だったらわざわざ山まで行かなくても、一緒に昼食べれるし」
シンプルな回答にますます意味がわからなくなっていく。
「ま、まぁ、それは百歩譲って分かるとして、二学期からって。コース移動って基本学年跨ぐタイミングだろ」
「それが進学に移る場合は違って、二年の夏補修参加させるために、一学期に移動決めれるらしいよ。まあ、この制度使った人創立から四人しかいないらしいけど……」
なんでそんなマイナーな制度知ってるんだろう。というかそんな制度一回も聞いたことすらない。
「いやもうそれ使われてない制度だろ」
「一応生徒手帳に載ってたし、それに先生に聞いたら出来るって言ってたよ。北村って進学から離れないといけないほど成績下がってたわけではないだろ」
「それはそうだけど……」
「正直言って、北村は進学の方が絶対合ってると思うし」
総合コースの環境が進学コースよりも合わないと感じていたのは事実だ。でもいきなり戻って来いと言われて素直に「うん」と言えるほど簡単な話ではない。一応覚悟を持って総合コースに来たつもりだった。それをまた戻るってどうなんだろう。ただ親は喜んでくれはするんだろうな。適当に進学したいと思っていたのは、僕だけでなく親も同意だったらしい。ただ、その考えを押し付けてくる様なタイプでは無かったので、総合コースに移ることはそこまで反対はされなかった。ただ、なるべく大学に行ってほしいと思っているのは、なんとなく分かっていた。
ここにきて絶対に戻るもんかと思っていた進学コースに揺らいでいる。
「ちなみに、どうやったら戻れるの?」
「一学期の全学年共通で、5位以内に入れば進学に来ないかって声がかかるんだって。北村ならいけるでしょ」
勉強すれば取れない訳ではない順位ではある。そして僕は単純に江波戸が、同じクラスになりたいって言ってくれたことが嬉しかった。なんか小学生みたいな理由だけど。そして、僕にも江波戸ともっと一緒に居たいという気持ちが最近芽生えていた自覚はあった。そして、自分の中に戻るという選択肢が出来たという事実に自分が一番驚いた。そして、きっともうここで僕は失恋を乗り越えられたのかもしれない。
「少しだけ、考えてみる」
「俺は待ってるからって、もうこんな時間」
江波戸の腕時計を見ると、消灯時間ギリギリになっていた。消灯時間には各部屋に担任が点呼へやってくる。なんなら、僕は同室の人にもほぼ何も言わずに出てきているので、最悪探されて大事になる可能性すら存在している事にようやく気づいた。
「やっやばい、点呼に間に合わないかも。同室の人にも何も言ってないし」
「急いで降りよう」
「うん」
急いで山を下り、息が上がる。体はへとへとだけど、江波戸とはなすことができて、ずっとしんどかった2日間が嘘の様に、僕の心は晴れやかになった。
