巻き込まれる僕ら

スズメのフンが彼のメガネに落ちたから、思わず立ち止まった。

高校に入学して間もなく、俺はひとりで学校探検中。小さな庭みたいな場所を見つけて、足を踏み入れた瞬間だった。

手洗い場で彼がメガネを洗っていると、スズメが彼の目の前に止まって、何度も頭を下げる仕草をした。

すげえ、スズメが謝ってるみたい。

同じように思ったんだろう。
彼はスズメに「いいよ」とでも言うように、笑いかけた。

自分でも驚いた。
その笑顔があまりにも脳に焼き付いて。