「実は……こんなこと言うとおかしな奴だと思われそうなんだけど。僕は清水君の存在を知ってたんだ」
「えっ?!」
「静まり返ったグラウンドが描きたくて、朝、美術室からグラウンドを眺めていたら、清水君が一人で練習を始めて……その十分後に他の生徒が来てしまったけど」
誰も見ていないと思っていたのに、まさか3階の美術室から見られていたとは……。
朝のグラウンドに一番乗りしてウォームアップをする。
それが俺の朝の儀式みたいなものだったのだが、おかしなことはしていないとはいえ、見られていたとなると恥ずかしい。
「やっぱりエースっていわれる人は違うなって思った。気持ちが行動に表れるなって」
白城が俺の目を見つめていた。
俺は恥ずかしくなり、不自然に目をそらした。
これ以上、自分の話になるのがこっぱずかしくて「ち、ち、因みに、白城は絵を描く以外になにかやってたりするのか?」と聞いてみた。
白城は右手の親指を顎に当て「そうだな。週に朝2、3回ジョギングしてる」と、言った。
ジョギング?
趣味か??
俺の頭はクエスションマークだらけになった。
「えっ?なんで??」
「絵を描くのってみんなが思っている以上に体力いるんだ。だから体力づくりのためにね」
「結構ストイックな世界なんだな」
「スポーツほどではないけど、納得いく作品をつくるためには体力は必要だね。体力がないと集中力が持たない」
俺は白城の意外な面を知った。
絵だけ描いている王子様然とした男だと思っていたが、実は熱いものを持った人間なのではないか。
彼のファンのうちの誰か一人でもそんな一面を知っていようか。
恐らくこの学校で俺だけだ。
どこか優越感を感じた。
その後、マユの本格的なインタビューが始まった。
一旦インタビューが始まると、白城と俺は会話が弾んだ。
所々でマユが感想を言い、そこから会話が膨らむと時間が一気に過ぎていった。
サッカー部でもなく、クラスの友人でもない人間とこんなに楽しく会話ができると思わなかった。
これは絶対に白城だからだ。
「とてもいい雰囲気のところじゃまして悪いんだけど、そろそろ写真撮影していいかしら?」
白城と俺の盛り上がっている会話を申し訳なさそうにマユが中断した。
「ちなみに、私のイメージはこんな感じ」
マユはバッグの中から数冊の雑誌を取り出した。
「おい、これって。全部アイドル雑誌じゃないかよ」
どの写真も人物と人物の距離が近い……。
これを俺が?!
「そう。二人のイケメンと私のカメラ技術があれば近いレベルのものが撮れると思うの」
「恥ずかしいな……白城、できそう?」
「そうだね。やってみようか」
「恥ずかしさゼロだな……」
「まあ、よく頼まれるから」
白城は余裕だ。
そういえば、プロムナードを歩く白城にスマホを向けパシャパシャ撮っている女子たちも数人いた。
日ごろからカメラに慣れているのは当然か……。
「じゃあ、私の希望を伝えるね。」
マユは雑誌に付箋を貼ったページを開いた。
どのページも、やたら距離が近い。
身体の密度が高い。
俺はやり遂げられるのだろうか。
余裕そうな白城の横顔を見つめた。
どうしてだろう。
心臓がこんなにうるさいのは撮影だからなのか?それとも別の何かなのか?
「えっ?!」
「静まり返ったグラウンドが描きたくて、朝、美術室からグラウンドを眺めていたら、清水君が一人で練習を始めて……その十分後に他の生徒が来てしまったけど」
誰も見ていないと思っていたのに、まさか3階の美術室から見られていたとは……。
朝のグラウンドに一番乗りしてウォームアップをする。
それが俺の朝の儀式みたいなものだったのだが、おかしなことはしていないとはいえ、見られていたとなると恥ずかしい。
「やっぱりエースっていわれる人は違うなって思った。気持ちが行動に表れるなって」
白城が俺の目を見つめていた。
俺は恥ずかしくなり、不自然に目をそらした。
これ以上、自分の話になるのがこっぱずかしくて「ち、ち、因みに、白城は絵を描く以外になにかやってたりするのか?」と聞いてみた。
白城は右手の親指を顎に当て「そうだな。週に朝2、3回ジョギングしてる」と、言った。
ジョギング?
趣味か??
俺の頭はクエスションマークだらけになった。
「えっ?なんで??」
「絵を描くのってみんなが思っている以上に体力いるんだ。だから体力づくりのためにね」
「結構ストイックな世界なんだな」
「スポーツほどではないけど、納得いく作品をつくるためには体力は必要だね。体力がないと集中力が持たない」
俺は白城の意外な面を知った。
絵だけ描いている王子様然とした男だと思っていたが、実は熱いものを持った人間なのではないか。
彼のファンのうちの誰か一人でもそんな一面を知っていようか。
恐らくこの学校で俺だけだ。
どこか優越感を感じた。
その後、マユの本格的なインタビューが始まった。
一旦インタビューが始まると、白城と俺は会話が弾んだ。
所々でマユが感想を言い、そこから会話が膨らむと時間が一気に過ぎていった。
サッカー部でもなく、クラスの友人でもない人間とこんなに楽しく会話ができると思わなかった。
これは絶対に白城だからだ。
「とてもいい雰囲気のところじゃまして悪いんだけど、そろそろ写真撮影していいかしら?」
白城と俺の盛り上がっている会話を申し訳なさそうにマユが中断した。
「ちなみに、私のイメージはこんな感じ」
マユはバッグの中から数冊の雑誌を取り出した。
「おい、これって。全部アイドル雑誌じゃないかよ」
どの写真も人物と人物の距離が近い……。
これを俺が?!
「そう。二人のイケメンと私のカメラ技術があれば近いレベルのものが撮れると思うの」
「恥ずかしいな……白城、できそう?」
「そうだね。やってみようか」
「恥ずかしさゼロだな……」
「まあ、よく頼まれるから」
白城は余裕だ。
そういえば、プロムナードを歩く白城にスマホを向けパシャパシャ撮っている女子たちも数人いた。
日ごろからカメラに慣れているのは当然か……。
「じゃあ、私の希望を伝えるね。」
マユは雑誌に付箋を貼ったページを開いた。
どのページも、やたら距離が近い。
身体の密度が高い。
俺はやり遂げられるのだろうか。
余裕そうな白城の横顔を見つめた。
どうしてだろう。
心臓がこんなにうるさいのは撮影だからなのか?それとも別の何かなのか?
