毎週水曜の放課後は、陽向と過ごすようになっていた。
あの日以来、どちらからということではなく、授業が終わると俺の家で過ごすのが当たり前になっていた。
陽向は、水曜以外の日は英会話、美術予備校、塾と何かしら予定が入っていて、忙しいらしい。両親が厳しいのかと尋ねたら、「そうでもない」と言う。両親は子どものやりたいことはやらせる主義で、応援もしてくれているという。この忙しい状況は将来のための準備なのだと言った。
陽向の外側からは感じさせない熱い意思を知ると、俺だけに教えてくれていることなのだと、ちょっとした優越感を感じた。
毎朝、陽向の姿を見るために、プロムナード沿いに待ち伏せしている陽向ファンは恐らく知らない。
とは言え、将来どうなりたいのかはまだ話してくれない。
陽向は自分のことを積極的に話す方ではない。
だからこちらから働きかけないと何も動かない。
普段はポーカーフェイスではあるが、ふとした時に本音が表情に出る。
今は、そうした表情の変化をひとつひとつ集めては喜んでいるのだから、俺も相当だ。
俺も陽向ファンと大して変わらないんだよな、と自分と陽向の距離を少し寂しく感じた。
新聞が配られた翌朝、朝練のため部室に入ると、杉本が肩に腕を回して「琉生、すごすぎ」と一番に声を掛けてきた。
「何がだよ」
なんだかこっ恥ずかしくて新聞のことだと分かっているのに、知らないふりをしてしまった。
「お前のファン、3倍になったぞ」
「はぁ?」
「お前、グラウンド見なかったのかよ?」
思わず部室の窓をそっと薄く開け、グラウンドを覗き込んだ。
先日までは十人程度だったのに、今日は三十人前後いそうな感じだ。
確実に女子の塊が成長していた。
「あの中からマネージャー希望の子、出てこないかな~」
杉本がニマニマしながら俺の顔を見ていた。
「いねーだろ。練習するぞ」
俺は杉本の腕を軽く小突いた。
あの日以来、どちらからということではなく、授業が終わると俺の家で過ごすのが当たり前になっていた。
陽向は、水曜以外の日は英会話、美術予備校、塾と何かしら予定が入っていて、忙しいらしい。両親が厳しいのかと尋ねたら、「そうでもない」と言う。両親は子どものやりたいことはやらせる主義で、応援もしてくれているという。この忙しい状況は将来のための準備なのだと言った。
陽向の外側からは感じさせない熱い意思を知ると、俺だけに教えてくれていることなのだと、ちょっとした優越感を感じた。
毎朝、陽向の姿を見るために、プロムナード沿いに待ち伏せしている陽向ファンは恐らく知らない。
とは言え、将来どうなりたいのかはまだ話してくれない。
陽向は自分のことを積極的に話す方ではない。
だからこちらから働きかけないと何も動かない。
普段はポーカーフェイスではあるが、ふとした時に本音が表情に出る。
今は、そうした表情の変化をひとつひとつ集めては喜んでいるのだから、俺も相当だ。
俺も陽向ファンと大して変わらないんだよな、と自分と陽向の距離を少し寂しく感じた。
新聞が配られた翌朝、朝練のため部室に入ると、杉本が肩に腕を回して「琉生、すごすぎ」と一番に声を掛けてきた。
「何がだよ」
なんだかこっ恥ずかしくて新聞のことだと分かっているのに、知らないふりをしてしまった。
「お前のファン、3倍になったぞ」
「はぁ?」
「お前、グラウンド見なかったのかよ?」
思わず部室の窓をそっと薄く開け、グラウンドを覗き込んだ。
先日までは十人程度だったのに、今日は三十人前後いそうな感じだ。
確実に女子の塊が成長していた。
「あの中からマネージャー希望の子、出てこないかな~」
杉本がニマニマしながら俺の顔を見ていた。
「いねーだろ。練習するぞ」
俺は杉本の腕を軽く小突いた。
