「お前の生まれたままの姿が見たい」
どこで覚えたの、そんな腐ったセリフ。
まだ、「お前の裸が見たい」とストレートに言われた方がよっぽどマシ。
どうせつまらない男性雑誌かなんかで、必死に勉強したんだろうな。
これから行われるだろうことに不安でいっぱいになりながらも、そんなことを考える余裕のある自分に、意外と冷静、なんて思って顔が歪んだ。
「ここに立って」
そう言われて、わたしは彼の部屋のベッドに立たされている。
一糸まとわぬ姿で。
あまりの恥ずかしさに、ベッドに寝転んで下からわたしを眺めている彼に背を向ける。
「こっちを向いて」
斜め下から彼の低い声がする。
見られたくないところを手で隠しながらゆっくり振り向くと、彼はにやりとして、
「隠さないでよ」
と言う。
ゆっくり手を下ろそうとしたが、とうとうあまりの恥ずかしさに耐えきれなくなって、わたしはその場にしゃがみこんでしまった。
小さく小さくなって。
すると、ようやく彼はゆっくりと体を起こし、わたしの腕をぎゅっとつかんで引き寄せ、小さくなってしまったわたしを抱きしめた。
こわかった。
経験のないわたしに、なぜいきなりこんなことをさせるの?
彼の腕の中で少しほっとしていると、突然、彼はわたしを押し倒し、上に乗って見下ろした。
彼は薄く微笑むと、わたしの唇を強引に奪い、むりやり舌をねじ込んだ。
「ん……」
思わず声が漏れてしまった。
鳴いた私を見て、感じていると思ったのか彼のキスはますます激しくなり、そして彼の手がわたしの体を這いまわった。
身をよじらせて、彼の手から逃れようとするが、彼がそれを許さない。
わたしの体をむさぼる彼をちらりと見て、自分はアイスキャンディになってしまったのか、なんてことを思った。
「入れてもいい?」
彼のその言葉にびくんっとした。
こわい。
こわい、こわい、こわい。
言葉は優しかったが、彼の鋭い眼光に、わたしにノーと言う選択肢は与えられなかった。
震えながら、うん、とうなずくと、彼はゆっくりわたしの中に入ってきた。
「痛い!」
思わず声に出してしまった。
やっぱり無理。これ以上、絶対無理!
「やめて……」
消えそうな声で、お願いした。
「大丈夫だから」
そう言って彼は、勝手にわたしの中に入ろうとする。
痛い。
耐えられない……。
「やっぱり無理。痛いからやめて」
顔を歪めながら懇願した。
彼の目が一瞬見開いた。
すると、わたしの両腕を抑えつけ、低い声で言った。
「我慢しろ」
「やめて!!」
わたしは足をじたばたさせ、体をよじらせ、なんとか彼から逃れようとした。
彼が一瞬ひるんだ隙に腕を振りあげると、わたしの腕時計の留め金が彼の頬をかすめた。
「痛っ!」
彼の顔が歪む。
顔に、一筋の傷ができていた。
そして、その傷からじんわりと血がにじみ出た。
「ごめん……」
彼の頬に手を伸ばそうとした、その時。
彼は表情ひとつ変えないで、わたしの上に乗り、もう一度抑えつけた。
さっきよりも、もっと強い力で。
そして、抵抗し続けるわたしの気持ちなどまったく無視して、自分の用をさっさと済ませた。
涙が止まらなかった。
ベッドの上で、何も身につけないまま手で顔を覆っているわたしに、彼は、
「たまらなく愛しいよ」
と囁いて、わたしを抱きしめた。
血のついた彼の顔が、わたしの頬に触れる。
その時わたしは、彼が鬼に見えた。
これが、わたしの初体験。
17歳の冬だった。
どこで覚えたの、そんな腐ったセリフ。
まだ、「お前の裸が見たい」とストレートに言われた方がよっぽどマシ。
どうせつまらない男性雑誌かなんかで、必死に勉強したんだろうな。
これから行われるだろうことに不安でいっぱいになりながらも、そんなことを考える余裕のある自分に、意外と冷静、なんて思って顔が歪んだ。
「ここに立って」
そう言われて、わたしは彼の部屋のベッドに立たされている。
一糸まとわぬ姿で。
あまりの恥ずかしさに、ベッドに寝転んで下からわたしを眺めている彼に背を向ける。
「こっちを向いて」
斜め下から彼の低い声がする。
見られたくないところを手で隠しながらゆっくり振り向くと、彼はにやりとして、
「隠さないでよ」
と言う。
ゆっくり手を下ろそうとしたが、とうとうあまりの恥ずかしさに耐えきれなくなって、わたしはその場にしゃがみこんでしまった。
小さく小さくなって。
すると、ようやく彼はゆっくりと体を起こし、わたしの腕をぎゅっとつかんで引き寄せ、小さくなってしまったわたしを抱きしめた。
こわかった。
経験のないわたしに、なぜいきなりこんなことをさせるの?
彼の腕の中で少しほっとしていると、突然、彼はわたしを押し倒し、上に乗って見下ろした。
彼は薄く微笑むと、わたしの唇を強引に奪い、むりやり舌をねじ込んだ。
「ん……」
思わず声が漏れてしまった。
鳴いた私を見て、感じていると思ったのか彼のキスはますます激しくなり、そして彼の手がわたしの体を這いまわった。
身をよじらせて、彼の手から逃れようとするが、彼がそれを許さない。
わたしの体をむさぼる彼をちらりと見て、自分はアイスキャンディになってしまったのか、なんてことを思った。
「入れてもいい?」
彼のその言葉にびくんっとした。
こわい。
こわい、こわい、こわい。
言葉は優しかったが、彼の鋭い眼光に、わたしにノーと言う選択肢は与えられなかった。
震えながら、うん、とうなずくと、彼はゆっくりわたしの中に入ってきた。
「痛い!」
思わず声に出してしまった。
やっぱり無理。これ以上、絶対無理!
「やめて……」
消えそうな声で、お願いした。
「大丈夫だから」
そう言って彼は、勝手にわたしの中に入ろうとする。
痛い。
耐えられない……。
「やっぱり無理。痛いからやめて」
顔を歪めながら懇願した。
彼の目が一瞬見開いた。
すると、わたしの両腕を抑えつけ、低い声で言った。
「我慢しろ」
「やめて!!」
わたしは足をじたばたさせ、体をよじらせ、なんとか彼から逃れようとした。
彼が一瞬ひるんだ隙に腕を振りあげると、わたしの腕時計の留め金が彼の頬をかすめた。
「痛っ!」
彼の顔が歪む。
顔に、一筋の傷ができていた。
そして、その傷からじんわりと血がにじみ出た。
「ごめん……」
彼の頬に手を伸ばそうとした、その時。
彼は表情ひとつ変えないで、わたしの上に乗り、もう一度抑えつけた。
さっきよりも、もっと強い力で。
そして、抵抗し続けるわたしの気持ちなどまったく無視して、自分の用をさっさと済ませた。
涙が止まらなかった。
ベッドの上で、何も身につけないまま手で顔を覆っているわたしに、彼は、
「たまらなく愛しいよ」
と囁いて、わたしを抱きしめた。
血のついた彼の顔が、わたしの頬に触れる。
その時わたしは、彼が鬼に見えた。
これが、わたしの初体験。
17歳の冬だった。

