私は明日から他県の学校に転校する。
もちろん理由は、親の仕事。いわば、転勤というものだ。
前の学校では仲がいい友達もいて、楽しい日々を過ごしていた。高校一年生で仲良くなった友達とお別れしなければいけなかった。
友達は泣きながらも笑顔で送り出してくれた。手紙やプレゼントを私に渡してくれて。
私は、天候なんて嫌だなと思った。こんなに素晴らしい友達ができたのに、と。
しかし、今さら変えられることではない。
「はぁ……」
他県の新しいマンションで私はため息を一つ吐く。マンションだからなのか、弟がいるからなのか、部屋は小さく、2人で共用だ。弟はとにかく片付けができないので、困ったものだなと思う。すると、部屋に誰かが入ってきた。
「奈々、アイス買いに行かない?」
そう言ってきたのは、中2になった弟の優斗。私は一応お姉ちゃんなのに、呼び捨てにされている。まぁ、そこはどうでもいいのだが。
「優斗1人で行って、私の分も買ってきてほしい。私、部屋の片付け済んでない」
私がそういうと、優斗は少し心配するような目で見て、
「わかった。いつものアイスだよな?」
と聞いて、私が頷いたのを確認して出て行った。
(部屋の片付けなんてできない……)
部屋には高校一年生の思い出がたくさん詰まったものが散乱している。箱から取り出そうとするたびに涙が出てきて一向に片付けが進まないのだ。
そのことを考えると、またじわっと涙が出てくる。
「っ…」
私は涙をぎゅっと拭いて、明日の学校の準備をする。新しい制服、新しい教科書……。幸い、カバンを変える必要はないらしいので、私はほっとした。友達からもらったキーホルダーをつけていけるからだ。
「はぁ…」
部屋に大の字で寝転んでもう一度ため息を一つ。
今日1日だけでため息は10回以上していると思う。それだけショックがでかいのだ。部屋の真ん中でぼーっとしていると、優斗が帰ってきた。
「奈々、これ」
優斗に手渡されたアイスを握り、少しずつ食べる。家に両親がいないことに感謝だ。こんなことをしていたら絶対に怒られていたから。
「ありがとね、優斗」
私がそう言うと、優斗は「ん」と言ってリビングに行った。しばらくして「よし!!行けぇ!!」と言う応援の声援が聞こえてきた。おそらく、優斗が好きなサッカーの試合を見ているのだろう。
(いいよなぁ…優斗はサッカーっていう長所があるんだもん……)
私には何もないと思う。勉強も運動も並の並。特にこれができます!と紹介できるものが一つもない。
もちろん理由は、親の仕事。いわば、転勤というものだ。
前の学校では仲がいい友達もいて、楽しい日々を過ごしていた。高校一年生で仲良くなった友達とお別れしなければいけなかった。
友達は泣きながらも笑顔で送り出してくれた。手紙やプレゼントを私に渡してくれて。
私は、天候なんて嫌だなと思った。こんなに素晴らしい友達ができたのに、と。
しかし、今さら変えられることではない。
「はぁ……」
他県の新しいマンションで私はため息を一つ吐く。マンションだからなのか、弟がいるからなのか、部屋は小さく、2人で共用だ。弟はとにかく片付けができないので、困ったものだなと思う。すると、部屋に誰かが入ってきた。
「奈々、アイス買いに行かない?」
そう言ってきたのは、中2になった弟の優斗。私は一応お姉ちゃんなのに、呼び捨てにされている。まぁ、そこはどうでもいいのだが。
「優斗1人で行って、私の分も買ってきてほしい。私、部屋の片付け済んでない」
私がそういうと、優斗は少し心配するような目で見て、
「わかった。いつものアイスだよな?」
と聞いて、私が頷いたのを確認して出て行った。
(部屋の片付けなんてできない……)
部屋には高校一年生の思い出がたくさん詰まったものが散乱している。箱から取り出そうとするたびに涙が出てきて一向に片付けが進まないのだ。
そのことを考えると、またじわっと涙が出てくる。
「っ…」
私は涙をぎゅっと拭いて、明日の学校の準備をする。新しい制服、新しい教科書……。幸い、カバンを変える必要はないらしいので、私はほっとした。友達からもらったキーホルダーをつけていけるからだ。
「はぁ…」
部屋に大の字で寝転んでもう一度ため息を一つ。
今日1日だけでため息は10回以上していると思う。それだけショックがでかいのだ。部屋の真ん中でぼーっとしていると、優斗が帰ってきた。
「奈々、これ」
優斗に手渡されたアイスを握り、少しずつ食べる。家に両親がいないことに感謝だ。こんなことをしていたら絶対に怒られていたから。
「ありがとね、優斗」
私がそう言うと、優斗は「ん」と言ってリビングに行った。しばらくして「よし!!行けぇ!!」と言う応援の声援が聞こえてきた。おそらく、優斗が好きなサッカーの試合を見ているのだろう。
(いいよなぁ…優斗はサッカーっていう長所があるんだもん……)
私には何もないと思う。勉強も運動も並の並。特にこれができます!と紹介できるものが一つもない。



