学校で陽太に話しかける自分を想像できず、尻込みする僕に目の前の太陽は小さく笑った。
「また緊張してる……実月、ちょっとこっち座って」
ポンと自分が座るベッドのすぐ隣を叩く陽太。
わけも分からず言われた通りに彼の隣へ腰かけた。
お互いの指先がチョンと触れ合う距離。
それだけのことで心臓が大きく跳ね上がるのを感じた。
「俺さ、ずっと実月のヒーローになりたかった」
不意に告げられた言葉に、目を瞬かせる。
陽太の青い瞳が“逃がさない”とでも言うように僕を真っ直ぐにとらえていた。
「俺がからかわれてたのは短い期間だったけど、それを庇ってくれてた実月は……その間に周りからの反感を買っていじめられてたから」
それも覚えてる。
からかいやいじめの標的が僕にすり替わってから、陽太を避けるようになったんだっけ。
その頃にはもうスポーツもできて物事をハッキリ言える陽太の周りには、たくさん友達がいて……近づくのをためらった結果が今に繋がってる。
話しかけづらかった……というより、話しかける勇気が出なかったんだと思う。
キラキラ輝く陽太が眩しすぎて、自分なんかが話しかけなくても彼には友達なんかたくさんいるもんなって無理矢理に納得してた。
「実月が俺を避けるようになって……寂しかったし、それと同じくらいめちゃくちゃ悔しかったんだけどさ……なんでだと思う?」
陽太の大きな手が、僕の手に重なった。
ピクリと指先が動く。
視線は青い瞳に捕まって、逸らせない。
「な……んで?」
たどたどしい一言に、陽太が顔を近づけた。


