恋人同士になったとはいえ、現実的な問題は残っている。スキャンダルの火消しのため、駿の事務所は「あれは親しい友人の家だ」という苦しい苦肉の策を発表した。
そんな中、駿に大きなチャンスが舞い込む。世界的な巨匠監督が手掛ける、同性愛をテーマにした超大作映画の主演オーディションだ。もしこの役を勝ち取れば、スキャンダルを「役作りのための徹底したリサーチだった」と芸術的な評価に昇華させることができる。
「千秋、俺、絶対にこの役を獲るよ」
駿は私の膝に頭を乗せながら言った。
「そしたら、堂々と胸を張って『俺には大切な人がいる』って世界に示せる気がするんだ。もちろん、千秋の名前は隠すけど……俺の演技の全部を、千秋に捧げる」
「……うん。応援してる。私の国宝級イケメン」
私は駿の髪を優しく撫でた。
オーディション当日までの数週間、我が家は臨時の稽古場になった。私は台本のヒロイン(男役)になりきって、何度も駿の本読みに付き合った。
駿の演技は日を追うごとに凄みを増していった。それは、私への愛がそのままセリフに乗っているからだと、私には分かった。
そんな中、駿に大きなチャンスが舞い込む。世界的な巨匠監督が手掛ける、同性愛をテーマにした超大作映画の主演オーディションだ。もしこの役を勝ち取れば、スキャンダルを「役作りのための徹底したリサーチだった」と芸術的な評価に昇華させることができる。
「千秋、俺、絶対にこの役を獲るよ」
駿は私の膝に頭を乗せながら言った。
「そしたら、堂々と胸を張って『俺には大切な人がいる』って世界に示せる気がするんだ。もちろん、千秋の名前は隠すけど……俺の演技の全部を、千秋に捧げる」
「……うん。応援してる。私の国宝級イケメン」
私は駿の髪を優しく撫でた。
オーディション当日までの数週間、我が家は臨時の稽古場になった。私は台本のヒロイン(男役)になりきって、何度も駿の本読みに付き合った。
駿の演技は日を追うごとに凄みを増していった。それは、私への愛がそのままセリフに乗っているからだと、私には分かった。
