もし、俺が刑事じゃなくて、ただの近所に住むサラリーマンだったら、何もかも違っていたのに。
何度もそう思わずにはいられなかった。
母親に手錠をかけ、環の人生をどん底に叩き落とした俺のことを、環はきっと許さないだろう。
だから俺は、環が幸せになることを見守るだけしかできない。
これまで恋人と呼ぶ相手がいなかったわけじゃない。
それなりに恋愛もしてきた。
交番時代から付き合っていた彼女との関係は、捜査一課に配属されてから、休日と呼べる休日がなくなり、いつ呼び出されるかもわからない生活が続くようになって、壊れていった。
約束を何度もすっぽかすうちに、不満ばかり口にされるようになった。
寝不足が続いて、一緒にいてもついうとうとして非難された。
彼女にとっては大事なイベントをドタキャンする連絡を入れた時、その電話で別れを告げられた。
そこですぐに彼女のところへ向かって謝れば、事態は変わっていたかもしれないけれど、俺はそのままにして仕事へ向かった。
同じ課の先輩たちに離婚率がやたら高い理由がわかった気がした。
結局のところ、こっちの仕事をよっぽど理解している相手か、向こうは向こうで楽しめる相手としか長続きはしないのかもしれない。
何度もそう思わずにはいられなかった。
母親に手錠をかけ、環の人生をどん底に叩き落とした俺のことを、環はきっと許さないだろう。
だから俺は、環が幸せになることを見守るだけしかできない。
これまで恋人と呼ぶ相手がいなかったわけじゃない。
それなりに恋愛もしてきた。
交番時代から付き合っていた彼女との関係は、捜査一課に配属されてから、休日と呼べる休日がなくなり、いつ呼び出されるかもわからない生活が続くようになって、壊れていった。
約束を何度もすっぽかすうちに、不満ばかり口にされるようになった。
寝不足が続いて、一緒にいてもついうとうとして非難された。
彼女にとっては大事なイベントをドタキャンする連絡を入れた時、その電話で別れを告げられた。
そこですぐに彼女のところへ向かって謝れば、事態は変わっていたかもしれないけれど、俺はそのままにして仕事へ向かった。
同じ課の先輩たちに離婚率がやたら高い理由がわかった気がした。
結局のところ、こっちの仕事をよっぽど理解している相手か、向こうは向こうで楽しめる相手としか長続きはしないのかもしれない。



