星降る夜の寓話

その後のことは、まるで何枚もの写真を見せられているようだった。


横たわったまま動かない父。
首をうな垂れたままの母。
律が電話をしている姿。
パトカーの赤色灯の光。
たくさんの警察の人。
家の前に集まった野次馬。
向けられるスマホ。

誰もがいろんなことを言っていたけれど、聞こえないように耳をふさいだ。

ただ、母が律に「ごめんね」そう言った声だけは聞いた。


誰かに支えられるように家を出た。


振り返ると、玄関に幾つもの梨が転がっていた。

梨が入っていた袋はどこかに飛んで行ったのか、どこにもなかった。