青葉店は郊外にあるから、いつも使っている地下鉄の駅へ行くためにはバスに乗らなくてはいけない。
会社から少し離れたところにあるバス停から、30分ほどバスに乗って街の中心部へ向かう。
バスに乗っている間、外を見るのが好きだった。
毎日同じ景色なんだけど、少しづつ木々が紅葉になったり、民家の庭先にある花が咲くのを楽しみにしていたりする。
マンションに何か緑の物を置きたいけれど、わたしがいなくなったら、きっと律は枯らしてしまう。
だから置くことができない。
地下鉄の駅があるビルには大型ビジョンが設置してあって、横断歩道の赤信号が青に変わるのを待つ間、それを見て時間をつぶす。
信号が青になって、渡ろうとして流れたニュースに足を止めた。
大画面に表示されたテロップに目が離せなくなって、まわりがみんな横断歩道を渡る中、その場に立ちすくんでしまった。
ニュースは、自宅で妻が夫を殺害したという内容だった。
「2人の間に何があったのか、詳しいことはわかっていないようですが、高校生の子供さんが外出中で、無事だったというのはせめてもの救いですね」
コメンテーターの悲痛な表情が画面に映し出された。
『救い』か……
あの事件……
あれが、全てを変えてしまった――
会社から少し離れたところにあるバス停から、30分ほどバスに乗って街の中心部へ向かう。
バスに乗っている間、外を見るのが好きだった。
毎日同じ景色なんだけど、少しづつ木々が紅葉になったり、民家の庭先にある花が咲くのを楽しみにしていたりする。
マンションに何か緑の物を置きたいけれど、わたしがいなくなったら、きっと律は枯らしてしまう。
だから置くことができない。
地下鉄の駅があるビルには大型ビジョンが設置してあって、横断歩道の赤信号が青に変わるのを待つ間、それを見て時間をつぶす。
信号が青になって、渡ろうとして流れたニュースに足を止めた。
大画面に表示されたテロップに目が離せなくなって、まわりがみんな横断歩道を渡る中、その場に立ちすくんでしまった。
ニュースは、自宅で妻が夫を殺害したという内容だった。
「2人の間に何があったのか、詳しいことはわかっていないようですが、高校生の子供さんが外出中で、無事だったというのはせめてもの救いですね」
コメンテーターの悲痛な表情が画面に映し出された。
『救い』か……
あの事件……
あれが、全てを変えてしまった――



