「正夢、放課後どうすんの?」
「教習所に行く。今日、実技試験なんだ」
「すげぇじゃん。やっとおまえとバイク乗れんだな!」
「いや、まだ免許取れてねぇって」
「免許取れたら、一番最初に俺乗っけろよ、な?」
「ああ、わかったって」
俺は、バイクの免許は16になったと同時に取ってて、
正夢にはずいぶん前から、免許取れよって話してた。
早く、あいつといっしょに、バイクで走りたかったし。
――放課後、ミナがいっしょに帰ろうと誘ってきた。
正夢もいないし、別にヒマだしと思って、いっしょに帰ることにした。
「佐倉さんって、何が好きなんですか?」
「何って……? ああ……それと、俺、涼でいいし」
「涼……って、呼んでいいの?
じゃあ、私のことはミナって、呼んでくださいね」
「ああ……うんで、なんの話?」
「涼……、好きなこととか、ないのかな?って思って……」
「好きなこと? バイクとか……」
「バイク、好きなんですか?」
「うん」とうなずく。
「…なら、今度乗せてくれませんか?」
「乗せる……?」
ミナが、当然のような顔でにこにこと笑ってる。
乗せたくないんだけど……乗せたって、キャーキャーうるさいだけだし。
乗りたいっていうから乗せると、スピード上げただけで、騒いでしがみついて、ジャマくさくてしょうがない。
オンナなんて、俺のバイクには乗せたくない。
「ダメ、ですか?」
ミナが、首を傾げて俺を上目に見る。
「ああ、いいけど……今度、な」
俺は、無難に返事をした。
そうでも言っとかないと、また乗せたくない理由を教えなきゃならない。
なぁ正夢、とっとと免許取れればいいのに。
俺、おまえと、早く走りてぇよ。
数日後、
「免許、取れたぜ」
と、正夢から知らせがきた。
「だったら今夜、走りにいこうぜ!」
「今夜……って、いきなりかよ?」
「いきなりだから、いいんじゃん。バイクは、俺の貸すし」
「う~ん……じゃあ、まぁいっか」
「それじゃ、バイト終わったら、走りに行こうぜ?」
俺と正夢は、ガソリンスタンドでバイト中。
正夢はバイト代で免許取って、バイクも金ためて買うとか言ってた。
バイト終わってから、正夢を乗っけて、街はずれにある峠道に向かった。
「ここなら、思いっきり走れるだろ?」
峠を上ったところで、バイクを下りる。
「ほら前乗れや、正夢」
「ああ……」
「何おまえ、ビビッてんの?」
「あたりまえだろうが。まだ、免許取ったばっかだっつーのに……」
「だいじょぶだって。俺がケツに乗ってやっからさ」
「後ろからあおるなよ? おまえ……」
「わかってるって」
言いながら、ハンドルを握る正夢の後ろにまたがった。
峠をそろそろと下る正夢に、
「もっとスピード出せ!」
大声であおり立てる。
「あおるなって、だから……」
「こんなゆるゆる走ったって、つまんねぇだろ!もっとスピード上げろや!」
俺の言葉に、正夢が徐々に疾ばし出す。
「もっとだよ! もっと! もっと、疾ばせや! 正夢!」
高まるエンジン音に、体が熱くなってくるのを感じる。
「もっとだって……!」
俺は、コーナーで叫んだ。
正夢が、俺の声に、思いっきりアクセルを噴かした。
ヤバイと思った、瞬間、
カーブを曲がり切れずに、
バイクは、横っ腹からガードレールにつっ込んだ。
横倒しになったバイクが、ガケの方に滑っていく。
正夢が、とっさにブレーキをかけたらしくて、それほど強い衝撃はなかったけど、
バイクが倒れた時、足をどっか切ったみたいで、起きれなかった。
砕けたライトの破片なんかで、腕もなんかえぐったらしかった。
「教習所に行く。今日、実技試験なんだ」
「すげぇじゃん。やっとおまえとバイク乗れんだな!」
「いや、まだ免許取れてねぇって」
「免許取れたら、一番最初に俺乗っけろよ、な?」
「ああ、わかったって」
俺は、バイクの免許は16になったと同時に取ってて、
正夢にはずいぶん前から、免許取れよって話してた。
早く、あいつといっしょに、バイクで走りたかったし。
――放課後、ミナがいっしょに帰ろうと誘ってきた。
正夢もいないし、別にヒマだしと思って、いっしょに帰ることにした。
「佐倉さんって、何が好きなんですか?」
「何って……? ああ……それと、俺、涼でいいし」
「涼……って、呼んでいいの?
じゃあ、私のことはミナって、呼んでくださいね」
「ああ……うんで、なんの話?」
「涼……、好きなこととか、ないのかな?って思って……」
「好きなこと? バイクとか……」
「バイク、好きなんですか?」
「うん」とうなずく。
「…なら、今度乗せてくれませんか?」
「乗せる……?」
ミナが、当然のような顔でにこにこと笑ってる。
乗せたくないんだけど……乗せたって、キャーキャーうるさいだけだし。
乗りたいっていうから乗せると、スピード上げただけで、騒いでしがみついて、ジャマくさくてしょうがない。
オンナなんて、俺のバイクには乗せたくない。
「ダメ、ですか?」
ミナが、首を傾げて俺を上目に見る。
「ああ、いいけど……今度、な」
俺は、無難に返事をした。
そうでも言っとかないと、また乗せたくない理由を教えなきゃならない。
なぁ正夢、とっとと免許取れればいいのに。
俺、おまえと、早く走りてぇよ。
数日後、
「免許、取れたぜ」
と、正夢から知らせがきた。
「だったら今夜、走りにいこうぜ!」
「今夜……って、いきなりかよ?」
「いきなりだから、いいんじゃん。バイクは、俺の貸すし」
「う~ん……じゃあ、まぁいっか」
「それじゃ、バイト終わったら、走りに行こうぜ?」
俺と正夢は、ガソリンスタンドでバイト中。
正夢はバイト代で免許取って、バイクも金ためて買うとか言ってた。
バイト終わってから、正夢を乗っけて、街はずれにある峠道に向かった。
「ここなら、思いっきり走れるだろ?」
峠を上ったところで、バイクを下りる。
「ほら前乗れや、正夢」
「ああ……」
「何おまえ、ビビッてんの?」
「あたりまえだろうが。まだ、免許取ったばっかだっつーのに……」
「だいじょぶだって。俺がケツに乗ってやっからさ」
「後ろからあおるなよ? おまえ……」
「わかってるって」
言いながら、ハンドルを握る正夢の後ろにまたがった。
峠をそろそろと下る正夢に、
「もっとスピード出せ!」
大声であおり立てる。
「あおるなって、だから……」
「こんなゆるゆる走ったって、つまんねぇだろ!もっとスピード上げろや!」
俺の言葉に、正夢が徐々に疾ばし出す。
「もっとだよ! もっと! もっと、疾ばせや! 正夢!」
高まるエンジン音に、体が熱くなってくるのを感じる。
「もっとだって……!」
俺は、コーナーで叫んだ。
正夢が、俺の声に、思いっきりアクセルを噴かした。
ヤバイと思った、瞬間、
カーブを曲がり切れずに、
バイクは、横っ腹からガードレールにつっ込んだ。
横倒しになったバイクが、ガケの方に滑っていく。
正夢が、とっさにブレーキをかけたらしくて、それほど強い衝撃はなかったけど、
バイクが倒れた時、足をどっか切ったみたいで、起きれなかった。
砕けたライトの破片なんかで、腕もなんかえぐったらしかった。

