17歳の、刹那。

次の日、学校に行ったら、

昨日付き合ったばっかのミナと、俺のことが、もう知れ渡ってた。

オンナが、さっそく友達にでも言い回ったらしかった。

自分の席につくと、ミナが寄ってきて、「おはよう?」と笑いかけてくる。

もう、すっかり彼女気取りってか……いや、彼女なんだろうけど。

「ああ、おはよう……」

答えると、クラスのオンナたちが一斉にこっちをにらんだ。

にらむぐらいなら、おまえらが告白すればよかったじゃん。

どっちにしろ、告白したもん勝ちなんだし。

昨日の俺の誕生日プレゼントに、手紙とか付けてたやつもいたのかもだけど、

俺はもともと手紙なんて、読んでもねぇんだし。



「なぁ涼、いいのかよ? オンナたち騒いでっけど」

正夢が気ぃつかって尋ねてくる。

「いいよ、別に。そんなんいつものことじゃん…」

「そうだけど……」


新しいオンナと付き合う度に、騒がれてんだし。

もう、慣れたし。なんとも思わねぇ。


授業が終わるたんびに、ミナが俺の机に来て、なんかしゃべりかけてくる。

答えんのが、めんどくさい。

「なぁ、正夢?」

と、話の途中で正夢に振ったら、

「俺に振んなや」

と、返された。

「……ねぇ、私の話、聞いてないの?」

と、ミナが話すのをやめて、俺を見やる。



「別に話とか、あとでもいいだろ。休みごとに来なくっても」

思わずホンネを口にしたら、ミナがムッとした顔つきになった。

「……あとでって、いつ? 本当に、私と付き合う気あるの?」

あからさまに不機嫌そうな低い声になる。


「……放課後。こっちからも、メールするし」

俺は、ムダなケンカを避けるために、その場しのぎなことを口にした。

ミナが納得したように、自分の席に戻っていく。



悪ぃな……本当は、おまえのことなんか、全然好きになれない……。

そうはっきり言った方が、ホントはいいのか?



俺には、正解なんて、何もわからない……。