17歳の、刹那。

冬が終わって、春から夏に変わろうとしてる頃、

俺は家を出た。

バイトでためた金で、部屋はギリ借りられたが、けっこう金はなくなっちって、ひとり暮らしと同時に、バイトをフルタイムへシフトした。

正夢は、俺の部屋に泊り込んだりしてるうちに、いつの間にか、自分でも部屋を借りて、ひとり暮らしを始めてた。


お互いの部屋を行ったり来たりして、夜中までしゃべって、騒いで、楽しくてしょうがなかった。

誰からも干渉されないってことが、とにかく楽しくて、浮かれてて――そんな毎日を続けてた、ある日――

正夢と徹夜で遊び回って、自分の部屋へ帰るはずが、途中の道端でへたり込んで立てなくなった。

ここんところのハメはずしすぎな毎日が、たたったらしかった。

なんか一度座ったら、睡魔と吐き気とダルさとで、立ち上がる気力もなくて。

俺は、電柱にもたれかかったまま、動くこともできなかった。

マズイ、どうしようって頭では思いながらも、体がまったく言うこときかねぇ。

電柱の下にずるずると座り込んで、ぼんやりと目の前を歩くひとたちを見てた。


誰も、助けてくれねぇし。ってか、助けたくもねぇか。

関わるのなんて、めんどくさいだけだし。

俺も、もしこんなヤツ見かけても、素通りするだけだろうし。


……けど、なんかすげぇ寒いんだけど。

今って夏なのに、なんかゾクゾクするし……さみぃ。

ちょっと、やっぱり……誰か、助けて……。