ヒーローにならなきゃ駄目なんだ!

許可が出るまでは、のんびり観光でもして過ごすことにした。思えば此方に生まれてから観光などした事もない、きっと姉兄達もそうだろう。今は帝都の市場に来ている。「安いよ!旨いよ!持ってけ泥棒!」(チラッ)泥棒だと!「うん、旨い!」(わいわいがやがや)(チラッ)「あっ!」「おっと、お怪我はありませんか?お嬢さん」「あらやだ!私は婆さんだよ!ありがとうね。此れを持ってきな」レディーに貰った飴玉を「ピシュッ」口に放り込む僕、(チラッ)「はぁっはぁっはっ!ワン!」犬じゃないんだからマリエ姉さん、「ピシュッ」
ジャスティスと違って人も店も多いい、偶にはこういうのも良いもんだ。

「さて、次は何処へ行きます?お勧めはあるリュビア?」「美術館などどうでしょう?」いいねそれ、(チラッ)帝都には美術館もあるのか~って!宰相!さっきからチラチラと、どうせつけてくるなら一緒に来れば良いのに。そんなこんなで一週間、僕達はのんべんだらりと過ごした。

「はぁ~セイちゃん、帝都には色んな物があるね」「そうですねジャスティスでは観ないですものね」「コンッコンッ」「はい、どうぞ」「ふむ、帝都は楽しめてるようね」「楽しいよーママ―」「ふふっよかったわ、此方を」ギルドカード?「新しいギルドカードよ」どれどれ…”SSS”?「あのうSSSって」「トリプルエスね」「此の裏のは?」「王家の紋章!エビルデ(じるし)ね」ねって。

このカードを冒険者ギルドに持ってけばダンジョンに入れるそうだ。「こりゃ参ったな」「ジークより強いからね」「うっ。」SSより上があったんだ「セイちゃんなら当たり前!」「我が弟は凄い」「言う間でもない」「うんうん」「キラッキラッ!」いや、あなた達も”SSS”だから。「ケンタウルスの討伐、ガロ盗賊団の捕縛、そして英雄三人に勝利してるんですから」「うっ。」「うっ。」「あっあーあうー!シャ(ポーズ!)」あっ可愛い!

いざ!ダンジョンへ!と、僕達は豪華な馬車に揺られていた。「ジークさんダンジョンまではどの位で着くんですか?」「ダンジョンの街まで三時間、其処から更に二時間だな」じゃあ今日はダンジョンの街に泊まることになるのかな「ダンジョンはどんな感じなんでしょう?」「よくぞ聞いてくれた!興味ないのかと思ったぜ!」ダンジョンは今は28階層まで制覇されているそうだ。因みに28階層を制覇したのは、父ガイ・ギシン率いるパーティー”ジャスティス”だそうだ。ジャスティスってパーティー名だったんだ。当然の如く下層に行くほど強い魔物が居るそうで、今は10階層までしか冒険者は行ってないそうだ。下層と言ってもダンジョンの中は下がったり上がったりで、ずうっと下がってるわけではなく山あり谷ありって事ね。階層もそう呼んでいるだけで、広い空間ごとに階層と呼んでいるそうだ。「10階層に出る魔物はオークだな」オーク?あのオークですか!強そうなんですけど!「まあ、いってみりゃわかるさ」相変わらずのいい加減っさぶりですねジーク!ここであれこれ考えてもしょうがない、入ってみなければ始まらないしね。

「見えて来たな」そこは木々の生い茂った巨大な森の様相だ。街道は綺麗ではないが馬車が通れるくらいには整備されている、冒険者じゃない人も沢山いるようだ。「今日は此の宿に泊まるぞ、荷物を置いたらギルドへ行ってみるか」「そうですね」入るにしても準備も必要だし、取り敢えずはギルドに行くしかないもんね。

そして今、僕達は巨大な定食屋の前に立っている。「俺様の定食屋!」「あのうジークさん」「ははっ、この定食屋がギルドも兼ねているんだ」そうですか?夕暮れ時ってこともあり中は冒険者でごった返している。「ジュジュ」「あがったぞう!」「ありがとうございました!」「いらっしゃいませー!」「あのうすみません、これを」僕は受付でギルドカードを提示する「おう!小僧共新入りか!見ない顔だが何処のクラン…?はっはっは何んだそのカードは”SSS”おもちゃのカードか、遊ぶなら外でやれ小僧!」「「「ドッババーン!ーッーッーン!」」」マリエ姉さん…入り口を壊しちゃったよ、「あ~ん!誰が小僧だって?もういっぺん言ってみろ!」「姉御!」「あ~ん、…ひゃっはー」何処から現れたひゃっはー!

「俺達の為にあいつ等と決闘を」「ひゃっはー!は、正義のセリフ」いやいや、悪党のセリフですから!「一生ついてきます!姉御!」「ひゃっはー!」「姉御、うっうっ…ひゃっはー!」仲間が追加されました、てか。
「だれだ!入り口を壊したのは!」おお!此れは!ひゃっはー!の親玉。「はっは、すまねーなジョーカー」「ジークの連れか、ふん代金は払ってもらうぞ」フライパンを肩に世紀末の親分、ジョーカーは去っていった。じゃあ代金はジークよろしく!

「ひゃっはー!さん、姉さんについて行くのは良いんですが、帝都で冒険者をしてるなら何処かのクランに入ってるんでは?」「だれがひゃっはー!だ!」「ボコン!」「セイちゃんがクランマスター!」「す、すみませんマスター」僕がマスター?「我が弟がマスター」「言う間でもない」「うんうん」「キラッキラッ!」良いのかな?「自分はこいつ等他、50人程を率いるクラン星屑のひゃっはー!のマスターでして…。」やっぱ、ひゃっはー!じゃん。

【今日の正義】
倒れかけたお嬢さんを抱き上げた。