ヒーローにならなきゃ駄目なんだ!

その日の夜、王女様帰城とガロ盗賊団捕縛の祝いの晩餐会が女王陛下主催の下、厳かに開かれた…だったのだが…。

「いや~(うち)の婿殿は凄いだろ?あのガロ盗賊団を一網打尽、ケンタウルスも仕留めたんだぞ!はっはっは」酔っぱらってますよね、元騎士団長ベルンはウエス国の宰相なのだそうだ。「お父様ったら婿殿などと…」「…。ははっ」陛下に抱かれているのがこの国の王子、ガイ・ベルンジュニア・エビルデだそうだ。寄りによってガイとは…。「息子の名前をセイにすればよかったなぁ~」そうですか。

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「チュンチュン…チュンチュン」

「おはようおまえら、英雄最後のひとりシーラちゃんだ」シーラさんは魔国イースから帰還した最後の英雄「あわっあわあわあわっシーラです、よろしくお願いします。ガイ君の子供達シャキーンレンジャー!」リュビアの魔法の師でもあるそうだ。「シーラ先生、わたしもシャキーンレンジャー!になれたんですよ!」「凄いです!」

今朝はシャキーンレンジャーと陛下とで宝物庫に来ている。「セイちゃーん凄いお宝がキラキラしてるね」「キラキラしてますね」確かに此れだけの宝を見るのは初めてだ。が、目当てはその隣、魔道具だ。「好きに見て触って持って帰ってよいわ…そうだったわ!宝物庫に入れるのは王家の者だけだった!」ほほう、そう来ましたか「いやいや、管理の方も居ますし、昨日王家の紋章も頂きましたから」「チッ!」それにしても…此れは…。
電子レンジに冷蔵庫、スマホにパソコン、おや自転車に自動車…電車だよね、一車両だけだけど間違いなく電車だ!「どれも使い方のわからぬ物ばかりで、此れなんかは車輪らしき物がついているから乗り物だとは思うのだけど、車輪が二つではねぇ」「ちょっといいですか」僕は自転車に跨り徐に漕ぎ出した。「ぎっぎぎぎぎー!」チェーンが錆び々だからね「おう、凄いな婿殿は」「なれれば誰でも乗れますよ」更に奥には在った、拳銃にライフルもあった。「陛下これらは危険ですね無暗に触らないで下さい」「危険なの?」闘技場に鎧を被せた的を用意してもらい、客席からライフルで「パーンッ!」鎧を打ち抜いた。「ベルン此れは…直ちに宝物庫の警備を厳重に!」この後、城内は慌ただしくなった。事情を知る者には箝口令(かんこうれい)がひかれた。

「婿殿には驚かされてばかりだわ凄いわ」「セイちゃんは凄い!」「我が弟は凄い」「言う間でもない」「うんうん」「キラッキラッ!」リュビア言ってることが可笑しいんだが。
「シャキーンレンジャーはダンジョンにも行きたいんだったわね」「はい、できれば」「困ったは、ダンジョンにはクランに所属していないと入れないわ、困ったわ」「父ガイ・ギシンは何処のクランに所属していたのですか?」答えたのはジークだった「俺達は何処にも所属してないぜ、昔はそう言うルールは無かったからな」ドレシーさんが付け加えた「陛下が創ったのよダンジョンで命を落とすものが多かったから」「そうだわ新しくクランを創ったらよいのよ城内に!」「陛下、クランは塀の外ダンジョンの街に造る事に成っております。」「いいじゃない!シャキーンレンジャーのクランなら」「陛下…。」「僕達はジャスティスに帰りますし」「えぇ~」えぇ~って「じゃあジャスティスに造りましょう!クランそして騎士団も」その後、大人たちによる会議が開かれた。僕達は当てが割れた部屋でお茶を頂いている。

「ジークさんとドレシーさんは会議に参加しないんですか?」「俺はああ言うのが苦手でな」「でしょうね」「何か言ったか?」「僕もああ言うのは遠慮したいなって」「まあ、これでダンジョンには入れそうだし今から楽しみだぜ」おやおや「ジークさんは入れないんじゃないですか?」「なんでだよ!」「クランに所属してないから」…はっ?「俺もお前らのクランに入る!」「…。」「入ってやるぜ!」「…。」「入らせて下さい」

会議を終え陛下、ベルン、ガイが僕達の所へ訪れた。「まったくあのたぬき爺共は」だいぶお疲れの様で「クランの設立は決まったわ、騎士団も、いずれは街道整備も始まり行き来も楽になるでしょう」よちよち、どすん…よちよち「あーっあーっ」僕の隣に座るリュビアに向かって両手を広げるベルンジュニア「あら、お姉ちゃんに抱っこして貰いたいのね、わかってるのね」「にしてもその歳でクラン設立とわな」「あら、セイちゃんの実績なら当たり前よ」セイちゃん?「ママの言う通りセイちゃんなら当たり前ー!」「我が弟なら当たり前」「言う間でもない」「うんうん」「キラッキラッ!」
クランの建設は直ぐに始まるという…建設?「ジャスティスに帰るころには出来上がるでしょう」いやいや「僕達には使命がありますからそんなに長くは」「ママは寂しいわ、しくしく…」攻め方を変えて来たか「ジャスティスの平和は僕達が護る『シャキーン!(ポーズ!)』。」(ビシッビシッ!バチッバチッ!)「あっあーあうー!シャ(ポーズ!)」あっ可愛い!

「ダンジョンにはいつ頃入れますかね」「クランの申請から通常は一カ月位の審査があるのが恒例だけど、シャキーンレンジャーの場合は直ぐにでもおりるわ。だけど他のクランの手前一週間はみてほしいわ」そうか一週間、仕方ないかなリュビアも嬉しそうだし、一番嬉しそうなのは宰相ベルンだけどね。

【今日の正義】
女王陛下に自転車の乗り方を教えてあげた。