ヒーローにならなきゃ駄目なんだ!

僕は今馬車に揺られている、女性陣と僕…足元に猫丸。ジークさんと兄さん達は単騎で馬車の周りを護衛している。此れは護衛料貰えるのでは?寧ろ貰わねばいかんのでは?などと考えながら三日が過ぎた。あるんじゃなかったのか!とお思い(おおもい)の其処のあなた!あなたですよ~。ありましたとも、未開の森と言う近道が…、帝都エビルまで一直線!馬車が通れるはずもなく歩いてたら更に時間がかかるでしょ!ジークさん!あなたですよ、あると言ったのは!其れも未開の森?何かが出るに決まってるじゃないか!
「未開の森にいざ!」「マリエ姉さん、藪蛇(やぶへび)な行動はヒーローがする行動じゃあないですよ!」「そうだね、セイちゃんがそう言うならそうだね。じゃあ馬車で行くー!」(パッカポカパッカポカ)定期的に引っ張られる感じが…うっ、吐きそう…。「セイちゃん大丈夫?」「セイ様…。」「こんな事もあろうかと、はい」これは?「馬車酔いの薬」アリア姉さん…「我を忘れて走り出したりしないですよね?」「大丈夫…実験済み」なぜ目をそらす!犠牲になった数多の冒険者よ、ありがとう。
「リュビア王女見えて来たぜ、中間地点のルピアナ村が」そう僕達はルピアナ村で一泊する予定なのだ…助かった。

ジャスティスの街以外に来るのは初めてだ、なんかわくわくするな。
”安いよ!旨いよ!眠れるよ!”…?なに此の看板、宿の名前が”安いよ!旨いよ!眠れるよ!”…ナイスなネーミングだぜ!「セイちゃん、お腹空いたー」「そうですね荷物を降ろしたらみんなは食堂で食べて来て」「セイ様は?」「僕は部屋で少し休ませて貰います」

「「バッ――ン!」」「起きろセイ!」「…うぅん、なんですかジークさん?」「決闘だ!」「だれがですかぁ~」「シャキーンレンジャー!」「ふぁ~、…うぅん?」

※※※※

(わいわいがやがや、わいわいがやがや)「大丈夫かなセイちゃん」「大丈夫いざとなれば”うおぉ―――!ドリンク”がある」「そうだな」(わいわいがやがや、わいわいがやがや)「にしてもよー、あの星屑のスレイヤー共ときたら子供相手にはっはっは!」「ひゃっはー!が聞いてあきれるぜはっはっは!」(わいわいがやがや、わいわいがやがや)「ガタンッ!」「う~ん?なんだねえちゃん」「ひゃっはー!を馬鹿にする奴はわたしが許さない!」「…?」「わっはっはっは!許さないって?どうするんだ?」「決闘よ!決闘を申し込む!」

※※※※

(決闘だ!決闘だ!わいわいがやがや、決闘!わいわいがやがや)お祭り騒ぎだな…。「はぁ~」
僕は今、決闘場に立っている…どうしてこうなった?「セイちゃーん!あんな奴らぶっ飛ばしちゃってー!」マリエ姉さんあなたがやるんではないいんかい!
「ジーク殿、ドレシー殿、お久しぶりです」「おう、ルピアナ」「この村に居られたんなら声を掛けてくれれば」「そうだったなごめんごめん」「おふたりが居られるって事は?」「あー、…、闘技場の上」「リュビア王女!」「しー!今は正義の味方シャキーンレンジャー!」「…。大丈夫なのですか!」「まあ、見てなって」

「では、始め!」「破滅の鎌、巨鎌(おおがま)のギンジが相手してやるぜ!」『LIFE LINE!』こんな巨漢の男共相手に僕の木刀じゃどうしようもないよ、仕方ない。黒刀を抜き「抜刀!」(シュシュシュシュ!)ドカンッ!バサッ…。全員の鎌に盾、衣服までも切り刻んだ。少しは剣士らしくなったかな、剣闘士には成れてないが『3…2…1…ゼロ』「あれ?」「きゃー!変態!」「汚いもん見せんなー!」「デカいくせに…」etc。
「「「おりゃ!ドッババーン!ーッーッーン!ひゃっはー!」」」マリエ姉さんも強さが増してるよね。猫丸は興味なさげだ。「…?ワイルドキャットを見てもびびらないなんて」「最近じゃジャスティス以外じゃ目撃されてないからな」知らなかっただけ?知らぬが仏だよ。

その後僕達は領主兼ギルドマスターのルピアナ邸に招かれた。「あなたがたが噂のシャキーンレンジャーなのね」英雄ガイ・ギシンの子供達!
ルピアナさんは王族近衛団あがりのお嬢様なのだそうだ。領主兼ギルドマスターを任される位なのだから優秀なのだろう。「セイちゃんお腹いっぱ~い」あなたは宿でも食ったんでしょうが。アルピナさんの話によるとギルドはあるが行き来する冒険者の管理をするだけで、このルピアナ村には魔物は出ないそうだ。此れと言って何もない所に決闘が起きお祭り騒ぎになったそうだ。それにしても自分の名前を村の名前にするなんてなかなかの野心家なのかも知れない。
で、「ジークさん、何があって決闘になったんですか?絡まれたり?」「いやいや!マリエちゃんが、ひゃっはー!を馬鹿にするのは許さない!と」やっぱりあなたでしたかマリエ姉さん…、確かにひゃっはー!を馬鹿にされては致しかたない。ひとりなっとくの僕だった。それではルピアナさんご馳走になりました僕達は宿に…「いけませんわ!皆さんを宿に泊まらせるなどリュビア王女様も居りますのに」と言われても明日は早いし…なし崩しに僕達はルピアナ邸に泊まることになった、二日も。

【今日の正義】
ひゃっはー!さん達の名誉を護った。ひゃっはー!