幼馴染に恋を拗らせていたら、いつの間にか取り返しのつかないぐらい周りを巻き込んでいたらしい!

 ︎︎◇

 楓は昔から思ったことを何でも口に出す子だった。

 それでも、いつも笑ってるから失礼なことを言っても冗談ということで流されるし、あの可愛い顔で寧ろ男性にモテていた。
 何より、思ったことを何でも言う、はいつでも正直、ってことで。
 気を使わなくて済むし、ちゃんと自分が悪いことはごめんって謝ってくれるし、付き合いやすい。

 私もそう思っていて、楓は私にとって結構仲良しな友達のひとりだった。
 でも……中二の時、まだフユアヤが世に存在してない時。

『るりってさ、好きな人いないの?』
『え? いないよ──いや、でも、いる……かも』
『えーだれだれ!?』

 初めて人に明かした。
 漫画の中の推しに、ガチ恋してる……ってこと。
 めんどくさがれるか引かれるとネットで噂のガチ恋勢。でも、楓はいつも明るいしポジティブだから、大丈夫……なんて。
 油断していた。

『ガチ恋? 本当に恋してるってこと? 二次元に?』
『う、うん』
『え──気持ち悪ーい』

 ネットが正しかった。

 そう呟かれた時、頭が一瞬で冷えた感覚を、私はきっと一生忘れない。
 いつでも正直。それは、言っちゃやばいこともセーブできない、ってことで。
 楓はそんなことを呟いたのにも関わらず、変わらず接してきた。でも楓が他の子に話しちゃったみたいで、女子はともかく男子に気持ち悪がられたりからかわれたりすることが増えた。

『楓、私たち縁切ろ』
『えっ、な、なんで? ひどいよ、親友だと思ってたのに』

 そう泣かれては、離れることなんてできなかった。
 相手も悪気があったわけじゃない。だからこそ傷ついたなんて言えなくて、余計苦しかった。

 ︎︎◇