「多分、サイズはあわないと思うけど」
「サイズ……? あ、指輪?」
「ああ」
「確かに大きい、僕の親指のサイズだ」
「それは俺の左手薬指のサイズだよ。お前のサイズがわからなかったから、そばに置いてお守りになるかわからないけれど」
「響魚くん……」
「いつかそろいの指輪買おうな。それまではそれを俺の代わりだと思って持っていてくれ」
「ああ、うん、嬉しい、ありがとう。響魚くんといつも一緒にいるみたいだ、大切にするよ!」
「安いものだよ、近所の雑貨店で」
「でも、格好いいデザイン!」
「シルバーアクセサリーの専門店なんだ。正直入るのに少し緊張した」
「響魚くんも緊張なんてするの?」
「するだろ、アクセサリーなんて普段つけないし。帰り道によく見かけていて、いつかはって思ってはいたからちょうどいいんだ。いつでもお前のそばに置いておけるものが欲しかったからさ。それを見て、いつでも俺を思い出してくれたら嬉しい」
曇りのないシルバーが優凪の手のひらの中で輝いていた。確かにそこまで高級なものには見えないが、高校生が身につけるには十分なデザイン。優凪には大きいからチェーンを通してネックレスにして身に着けよう。これからはいつでも一緒、響魚をことはずっといつでも忘れない。
「寂しいことが消えて行く気がする。響魚くんがいつもそばにいてくれているみたいで」
「二十四時間一緒にはいられないからな。ごめんな、このお守りでいまは我慢してくれ。心はいつだってそばにいるからな」
「うん、寂しくない、大丈夫」
「ずっとお前をひとりにはしたくなかったんだ、お前のずっと抱えている孤独の大きさはわかってるから。でももうお前はひとりじゃないんだぞ。それだけは忘れないでくれ。さあ、そろそろ料理でも食おうか、お吸い物も冷めるからな」
優凪の親指にはめたシルバーの指輪と豪華な食卓。これが全て優凪のためのものなのだから……今日の主役は優凪だ。お姫さまのためのお祝いはあまりに世界が鮮やかで、一つ一つが大切に作られている。全てが響魚の優しさから出来ている。なんて贅沢で幸せなんだろう。本当に、こんな誕生日は初めてだ。
「改めて、誕生日おめでとう。優凪」
優凪の十六歳は多分きっと良い一年になるだろう。もうすぐ高校二年生、一番人生で楽しい時期にお姫さまのそばに王子さまがこうしてずっとそばにいてくれるのだから、それはあまりに当然の理由だった。
「サイズ……? あ、指輪?」
「ああ」
「確かに大きい、僕の親指のサイズだ」
「それは俺の左手薬指のサイズだよ。お前のサイズがわからなかったから、そばに置いてお守りになるかわからないけれど」
「響魚くん……」
「いつかそろいの指輪買おうな。それまではそれを俺の代わりだと思って持っていてくれ」
「ああ、うん、嬉しい、ありがとう。響魚くんといつも一緒にいるみたいだ、大切にするよ!」
「安いものだよ、近所の雑貨店で」
「でも、格好いいデザイン!」
「シルバーアクセサリーの専門店なんだ。正直入るのに少し緊張した」
「響魚くんも緊張なんてするの?」
「するだろ、アクセサリーなんて普段つけないし。帰り道によく見かけていて、いつかはって思ってはいたからちょうどいいんだ。いつでもお前のそばに置いておけるものが欲しかったからさ。それを見て、いつでも俺を思い出してくれたら嬉しい」
曇りのないシルバーが優凪の手のひらの中で輝いていた。確かにそこまで高級なものには見えないが、高校生が身につけるには十分なデザイン。優凪には大きいからチェーンを通してネックレスにして身に着けよう。これからはいつでも一緒、響魚をことはずっといつでも忘れない。
「寂しいことが消えて行く気がする。響魚くんがいつもそばにいてくれているみたいで」
「二十四時間一緒にはいられないからな。ごめんな、このお守りでいまは我慢してくれ。心はいつだってそばにいるからな」
「うん、寂しくない、大丈夫」
「ずっとお前をひとりにはしたくなかったんだ、お前のずっと抱えている孤独の大きさはわかってるから。でももうお前はひとりじゃないんだぞ。それだけは忘れないでくれ。さあ、そろそろ料理でも食おうか、お吸い物も冷めるからな」
優凪の親指にはめたシルバーの指輪と豪華な食卓。これが全て優凪のためのものなのだから……今日の主役は優凪だ。お姫さまのためのお祝いはあまりに世界が鮮やかで、一つ一つが大切に作られている。全てが響魚の優しさから出来ている。なんて贅沢で幸せなんだろう。本当に、こんな誕生日は初めてだ。
「改めて、誕生日おめでとう。優凪」
優凪の十六歳は多分きっと良い一年になるだろう。もうすぐ高校二年生、一番人生で楽しい時期にお姫さまのそばに王子さまがこうしてずっとそばにいてくれるのだから、それはあまりに当然の理由だった。
