昼下がりの社交サロン
豪華なシャンデリアの下で
たくさんの令嬢たちが集まり談笑していた。
その中にはユミアの姿もあった。
以前のユミアであれば、周りは沢山の人達で
いっぱいであった。
王太子の新しい妃候補
そう思われていたからだ。
しかし、今はどうだろうか。
ユミアに近づく令嬢たちは1人もおらず
ユミアが近づいてくれば、談笑していた
令嬢達の口が止まる。
令嬢は気まづそうな顔をしながらも
ユミアから距離を置いていた。
「皆様、ごきげんよう。」
笑顔を作りながら挨拶をするユミア
けれど、返事はまばらだった。
「…ごきげんよう。」
その声には以前のような親しさはない。
ユミアは気づかないふりをして話しかける。
「最近、王都が騒がしいですわよね。」
するとユミアの近くにいた令嬢が近寄り小声で言う。
「ええ。」
「伯爵家が随分と大変そうだとか。」
ユミアはビクリとなる。
恐る恐るその令嬢に問いかける
「…どこでその噂を?」
別の令嬢が口を開く。
「殆どの商人たちが、撤退したそうです。」
「融資も止まっているとか。」
ユミアは慌てて言う。
「ただの噂ですわ!」
しかし、令嬢達の表情は変わらない
その中の一人が静かに言う。
「そういえば、ユミア様」
「エレンシア様の葬儀でのことですが…」
ユミアの心臓が跳ねる、同時に冷や汗が伝う。
そんなユミアを気にせず令嬢は続ける。
「王太子殿下と、ユミア様」
「随分と楽しそうな雰囲気でしたそうで。」
その一言に周りの空気が凍りついた。
ユミアは顔を青ざめる。
「誤解ですわ…!」
「私はただ…っ」
何かを言おうとするユミアに別の令嬢が遮るように
口を開く。
「私の父も参列しておりました。」
「皆、驚いておりましたわ。」
「まるで、死んでくれて嬉しそうな様子だったと。」
その言葉は十分に鋭かった。
ユミアは言葉を失い、顔を下に向ける。
すると一人の令嬢が立ち上がる。
「申し訳ありません。」
「私はこれで失礼します。」
それをきっかけに次々と立ち上がる。
「私も用事を思い出しました。」
「ごきげんよう。」
あっという間にサロンにいた令嬢達が居なくなった。
残ったのはユミアのみ。
ユミアの手が微かに震える。
(どうして…)
(どうしてこんなことに…)
ついこの前まで皆、自分の方に駆け寄ってきては
笑いかけてくれていた。
なのに、今日は
誰も近寄らない、誰も相手にしてくれない。
その時、
遠目から見ていた令嬢二人がヒソヒソと話す。
「公爵家令嬢の件でしょうね。」
「あんなことがあればねぇ…。」
ユミアの胸が締め付けられる。
その瞬間、初めて思った。
(もし…あの女が死んでないなかったら…。)
だがすぐに首を横に振る。
(違う。)
(私は悪くないわ。)
(悪いのは…)
(エレンシアの方よ…!)
そう言い聞かせた。
一方、隣国の王太子ユリアスの執務室にて。
執務机には、沢山の資料が置かれていた。
ユリアスはその資料の中の一枚を静かに読んでいた。
その時、執務室の扉が開く。
側近は会釈した後
ユリアスの前まで歩いてくる。
「殿下」
「調査結果が揃いました。」
ユリアスはゆっくりと顔をあげる。
「話して。」
側近は、ユリアスに書類を差し出す。
「伯爵家令嬢が証言した、エレンシア令嬢から受けた数々の行為」
「その調査結果です。」
ユリアスは最初の資料をめくり始めた。
豪華なシャンデリアの下で
たくさんの令嬢たちが集まり談笑していた。
その中にはユミアの姿もあった。
以前のユミアであれば、周りは沢山の人達で
いっぱいであった。
王太子の新しい妃候補
そう思われていたからだ。
しかし、今はどうだろうか。
ユミアに近づく令嬢たちは1人もおらず
ユミアが近づいてくれば、談笑していた
令嬢達の口が止まる。
令嬢は気まづそうな顔をしながらも
ユミアから距離を置いていた。
「皆様、ごきげんよう。」
笑顔を作りながら挨拶をするユミア
けれど、返事はまばらだった。
「…ごきげんよう。」
その声には以前のような親しさはない。
ユミアは気づかないふりをして話しかける。
「最近、王都が騒がしいですわよね。」
するとユミアの近くにいた令嬢が近寄り小声で言う。
「ええ。」
「伯爵家が随分と大変そうだとか。」
ユミアはビクリとなる。
恐る恐るその令嬢に問いかける
「…どこでその噂を?」
別の令嬢が口を開く。
「殆どの商人たちが、撤退したそうです。」
「融資も止まっているとか。」
ユミアは慌てて言う。
「ただの噂ですわ!」
しかし、令嬢達の表情は変わらない
その中の一人が静かに言う。
「そういえば、ユミア様」
「エレンシア様の葬儀でのことですが…」
ユミアの心臓が跳ねる、同時に冷や汗が伝う。
そんなユミアを気にせず令嬢は続ける。
「王太子殿下と、ユミア様」
「随分と楽しそうな雰囲気でしたそうで。」
その一言に周りの空気が凍りついた。
ユミアは顔を青ざめる。
「誤解ですわ…!」
「私はただ…っ」
何かを言おうとするユミアに別の令嬢が遮るように
口を開く。
「私の父も参列しておりました。」
「皆、驚いておりましたわ。」
「まるで、死んでくれて嬉しそうな様子だったと。」
その言葉は十分に鋭かった。
ユミアは言葉を失い、顔を下に向ける。
すると一人の令嬢が立ち上がる。
「申し訳ありません。」
「私はこれで失礼します。」
それをきっかけに次々と立ち上がる。
「私も用事を思い出しました。」
「ごきげんよう。」
あっという間にサロンにいた令嬢達が居なくなった。
残ったのはユミアのみ。
ユミアの手が微かに震える。
(どうして…)
(どうしてこんなことに…)
ついこの前まで皆、自分の方に駆け寄ってきては
笑いかけてくれていた。
なのに、今日は
誰も近寄らない、誰も相手にしてくれない。
その時、
遠目から見ていた令嬢二人がヒソヒソと話す。
「公爵家令嬢の件でしょうね。」
「あんなことがあればねぇ…。」
ユミアの胸が締め付けられる。
その瞬間、初めて思った。
(もし…あの女が死んでないなかったら…。)
だがすぐに首を横に振る。
(違う。)
(私は悪くないわ。)
(悪いのは…)
(エレンシアの方よ…!)
そう言い聞かせた。
一方、隣国の王太子ユリアスの執務室にて。
執務机には、沢山の資料が置かれていた。
ユリアスはその資料の中の一枚を静かに読んでいた。
その時、執務室の扉が開く。
側近は会釈した後
ユリアスの前まで歩いてくる。
「殿下」
「調査結果が揃いました。」
ユリアスはゆっくりと顔をあげる。
「話して。」
側近は、ユリアスに書類を差し出す。
「伯爵家令嬢が証言した、エレンシア令嬢から受けた数々の行為」
「その調査結果です。」
ユリアスは最初の資料をめくり始めた。

