ぼっちで死んだら、創造主が迎えに来た!〈わたしゃ、既に死んでいる〉


 
「はあー…よく寝た」

 …夢の中で、よく寝たもないけどね…。夢にしては、長いよね…やっぱり異世界に来てしまったのだろうか…。

 日本の私は…異世界に来た時には、神とか女神とかが現れて、お前にチカラを与えようとか、あるんじゃない?言葉も普通に話せてるし…。

 私の夢は、海外でバリバリのキャリアウーマンなんだよ!このまま異世界で暮らす事になったら…お父さん、お母さんはどうしてるだろう…。

「おはよう」

「おはよう、かえで」

「トラスで、なにかあったの?」

「あの人ったら、帰って来てからずーっと考え込んでいて」

「はは、うーんとね、トラスの冒険者ギルドマスター達が、今度訪ねて来るって」

「な、ギルマスが?」

「まあ、なにかしでかしたのパイロン」

「うーうん、したのなら私かな」

「…魔法のこと?」

「うん」

「そう、私は楓の味方だからね」

「ギルマスが相手だって、追い払ってやるんだから」

「はは、ありがとう」

「かえでどっか行っちゃうの?」

「…どうだろ…わからない」

「…。」

 この親子には、迷惑かけたくない…。

 それから3日がたった。

「パイロン、パイロンはいるかな?」

「パイロン来たわよ!」

「おう!」

「いるぞ、楓は俺たちの娘だ!王族だろうが、渡したりはしない!」

 パイロン親子は臨戦態勢だよ!

「待て待て、私達もそんなつもりはない!ないからこうして話に来たんだ」

「取り敢えず、此処ではなんだから、中に入れてくれないか?」

 パイロン親子と私、ギルマスに衛兵隊長とサリー、テーブルを挟んで…。

「国への報告はしない事にした」

「だが、いずれは知れる事になるやも知れない」

「なので、楓には、更なる魔法の修得を試みて貰おうと…」

「いざと言う時に、何処にでも逃げられるようにだ」

「勿論、楓がどうしたいかだが」

「私は、パイロン達に、迷惑はかけたくない」

「迷惑なんて!」

「うーうん、国が私をもし、欲するとなると…なにをするか」

「そうだな、我々も同じ意見だ」

「パイロン親子に、今ならまだ、辿りつかないように出来るだろ」

 この星の人々は、その昔は皆んなが多少の魔法を使えたそうだ。

 それも文明の発展とともに、使えるものが減っていったそうだ。

 今でもそこそこの魔法師はいるが、使える魔法は限られ、レベルも100を超える者は、ほぼいないと言う。

 そうなると…私は核戦力だよね、ハハ、笑えない話だ。

「サリーがヒール、メイビが防御結界を教えよう。そして私は文献を調べてみる、なにか役に立つ事があるやも知れんからな」

「ありがとうございます」

「魔法の修得場所だが、楓の魔法は、見られる訳にはいかんから、ダンジョン内で行なおうと思っている…どうかな?」

「はい、よろしくお願いします」

「いつから始める?」

「では、明日からお願いします」

 私は明日トラスのダンジョンに直接行くことにし、3人は帰っていった。

「楓…」

「3人とも、ありがとうね」

「すまない、楓のチカラになれなくて」

「そんなことはないです、私を助けてくれたじゃないですか…」

 その日の夕食は、私が作った、トラスで見つけた卵とケチャップで、オムライスを。

「此れは何て言う食べ物なんだ?」

「オムライスだよ」

「さあ、召し上がれ」

「頂きます」

「…美味い!」

「美味しい!」

 皆んなして、泣きながら食べたよ。

【翌朝】

「じゃあ、皆んな行くね」

「ああ」

「楓、いつでも帰って来て」

「此処は楓の家なんだから」

「うん」