生暖かい風が窓から吹く。蝉が煩わしい。みんな煩い。
夏は嫌いだ。から、もし無くなったら、誰よりも喜ぶ自信がある。
グラウンドにいろんな色の服がきらきら光っていた。
うん。とても、綺麗だ。キラキラしたものは嫌いじゃない。
……ああ、いや、違うんだろうな。
たぶん、笑顔だからそう見えるだけだ。
サッカー。バスケ。鬼ごっこ。鉄棒。砂場あそび。
花を見てるひと。寝転がるひと。あとは、木の陰で喋ってるひともいるな。
ほぼ毎日ここから見てるけど、日によって結構変わっておもしろい。
「__さん!」
大きな声と急に掴まれた肩に反射でびくっとした。何回も呼んでいたらしいけど、聞こえてなかった。
「『休み時間は係以外、外に出る』って、この間皆で決めたでしょう?……皆と遊んで来たら?鬼ごっことかやってるわよ、混ぜてもらいなさい」
ため息混じりの女教師の声。声で心情はほとんど分かるようになった。これは、疎ましく思っている声だ。外に出てれば私も助かるのに。邪魔。
煩い煩い煩い煩い煩い。
振り払って、反抗するように走って教室から出た。
先生ってみんなって言葉が好きなんだと思う。みんなで仲良く、って毎日言うし、どんな先生でもよく言うから不思議だ。
階段を駆け下り、とりあえずなにかする当てもなく、陽が差すグラウンドに向かった。普段ならこう言われてもトイレとかでやり過ごすだけなんだけど、気が向いて行ってみた。
息を整えながら空を見ると、太陽が眩しかった。暑い。登下校以外に外に出るのは久々だった。
"みんな"を照らして、暖かくして__無いと生きていけない存在である太陽は、ひとりでいくつも役割を担う。僕はその真逆だ。
それなら、僕は夜の月ってことになる。無いからといって死ぬわけでもない、月。
笑い声が聞こえて、蒼空の中の眩い光の数々に背を向けた。
もう次からは外に出るもんか、と、強く誓った。
夏は嫌いだ。から、もし無くなったら、誰よりも喜ぶ自信がある。
グラウンドにいろんな色の服がきらきら光っていた。
うん。とても、綺麗だ。キラキラしたものは嫌いじゃない。
……ああ、いや、違うんだろうな。
たぶん、笑顔だからそう見えるだけだ。
サッカー。バスケ。鬼ごっこ。鉄棒。砂場あそび。
花を見てるひと。寝転がるひと。あとは、木の陰で喋ってるひともいるな。
ほぼ毎日ここから見てるけど、日によって結構変わっておもしろい。
「__さん!」
大きな声と急に掴まれた肩に反射でびくっとした。何回も呼んでいたらしいけど、聞こえてなかった。
「『休み時間は係以外、外に出る』って、この間皆で決めたでしょう?……皆と遊んで来たら?鬼ごっことかやってるわよ、混ぜてもらいなさい」
ため息混じりの女教師の声。声で心情はほとんど分かるようになった。これは、疎ましく思っている声だ。外に出てれば私も助かるのに。邪魔。
煩い煩い煩い煩い煩い。
振り払って、反抗するように走って教室から出た。
先生ってみんなって言葉が好きなんだと思う。みんなで仲良く、って毎日言うし、どんな先生でもよく言うから不思議だ。
階段を駆け下り、とりあえずなにかする当てもなく、陽が差すグラウンドに向かった。普段ならこう言われてもトイレとかでやり過ごすだけなんだけど、気が向いて行ってみた。
息を整えながら空を見ると、太陽が眩しかった。暑い。登下校以外に外に出るのは久々だった。
"みんな"を照らして、暖かくして__無いと生きていけない存在である太陽は、ひとりでいくつも役割を担う。僕はその真逆だ。
それなら、僕は夜の月ってことになる。無いからといって死ぬわけでもない、月。
笑い声が聞こえて、蒼空の中の眩い光の数々に背を向けた。
もう次からは外に出るもんか、と、強く誓った。
